月別アーカイブ: 2014年2月

グレンファークラス オフィシャル 25年

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GlenFarclas DistilleryBottling 25yo 43%

香りは良く熟した赤いリンゴ、ブドウのようなフルーツ感、コニャックのような香り。少しブドウの皮のようなニュアンス、ふんわりとオイリーな要素も立ち込めてくる。

味わいは、非常に優しい立ち上がり、デラウェアのようなブドウ、砂糖菓子、バニラ感はあまり無いけれども、ムースのようなふわっとした甘さ。少しチーズのニュアンスあり。フィニッシュに向けて木桶のような渋味、フィニッシュは軽やかに心地よい余韻を残す。

【Good/Very Good】

ファークラスの現行オフィシャル25年です。とにかく面白かったのは味わいも香りも、まるで良質なコニャックのような印象を受けたことです。最近幾つか呑んでいた、デゥピュイやラニョー・サボランなどのコニャックと通じるニュアンスがあり、特に香りにおいてその要素が顕著でした。味わいは流石に加水ということもあり穏やかではありますが、緩いというよりは軽やかといった印象を受けました。そのためか、熟成感はそこまで感じられませんでしたが。

オフィシャルの25年ものといえばかなりのハイスペックになると思うのですが、ファークラスは生産量が多いのでしょうか、10k前半という割と良心的な価格帯で提供されていますね。よく言われるような、往年のリッチで迫力あるファークラスとは違うとは思いますが、嫌な所がほとんど無い、王道の良質なスコッチ・シングルモルトを欲している方にはベストマッチングなのではないでしょうか。自分は、特に香りが好みで、ずっとグラスを揺らしていたいような気分になりました。

秩父ウイスキー祭り 試飲

秩父ウイスキー祭りに参加してきました。50本くらい試飲したので、さすがに全部を覚えてはいませんが、特に美味しくて記憶に残ったものを幾つか。

ボウモアは序盤に3種類試したので割と記憶がはっきりしています。3種類の中で一番良かったのは、カスク&シスルの2000-2013。バランスが秀逸で、フルーツ感が多彩でした。ハイスピリッツのボウモアも結構好印象。オールドマスターズの16年は、ちょっとピートが強くて苦手な方向性でした。

サマローリのコイルティーン1993-2007。アイラモルトのブレンドらしいです。フルーティさはあまり無く、しっかりとしたピート、ヨードっぽさが良い感じでした。

信濃屋さん向けのケイデンヘッド ダルモア1989 24年。厚みのあるボディと、しっかりした熟成感が良いバランス。ケイデンのスモールバッチはあまりハズレが無いと思います。

ソサエティの軽井沢1991を試飲。20年オーバーのはずなのですが、若さを感じたのが不思議でした。軽井沢らしい出汁醤油感もありましたがあまり強くはなく、全体的には小振りな感じがしました。

画像はありませんが、スコシア・ロイヤルのインチガワー 1978 34年。オレンジのような柑橘系の凝縮した感じがとても好印象で、ボディの強さと熟成感のバランスが秀逸でした。結構な値段がしますが、これは確かに良いボトル。今回試飲した中では一番だったかもしれません。

そして、イチローズモルトのニューリリースのお披露目が。カードシリーズ、ジョーカーが2種類。カラーの方は1985年~2000年のヴァッティング、モノクロの方は1985年のシングルカスクでラスト3年はミズナラ樽でのフィニッシュだそうです。味わいとしては、カラーの方が好印象でしたが、モノクロのミズナラによる香木感も捨てがたい、というような、好みが分かれそうなラインナップでした。

グレンドロナック カスクストレングス バッチ1

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GlenDronach Official Cask Strength Batch1 54.8%

香りはチョコレート、ドライレーズン、黄桃、アーモンド、醤油と味醂のような香り、クローブや八角のようなスパイス様、若いモルト特有の紙っぽさ。

味わいは、まずチョコクリームですぐ後に現れるのは濃く煮出した紅茶の渋み。デニッシュチョコやカスタード。リッチではないが十分なシェリー感。鼻抜けから返りにかけてハッカのような清涼感、オレンジピール。フィニッシュは割とスパイシーさは無く、温かい黄色のフルーツ感が丸く収まっていくよう。

【Good/Very Good】

ドロナックのオフィシャルから発売されたカスクストレングスもの。バッチ2が出た頃にこのシリーズが美味しいと聞いて、1本手に入れてみたいと思ったのでバッチ1を探してゲットしました。年数表記が無いのは若い原酒も組み込んでいるためだと思いますが、そのマイナス面をあまり感じさせない非常に良いブレンド具合です。アルコール感が強く突き刺す感じがひっかかり、ハイプルーフなので結構呑み疲れるタイプなのが玉に瑕といったところでしょうか。

ドロナックに限らないですが、良質なシェリー樽はどんどん枯渇しているという話ですし、ドロナックの長熟ものなどはちょっと手が出せるレベルではなくなってきているのですが、このボトルは値段も良心的で、オフィシャルからこういうのが出てくるのはとても嬉しいですね。既にバッチ3が発売されているのも、人気がある証拠でしょうか。

タムデュー 1982 シークレットトレジャー

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Tamdhu 1982-2000 The Secret Treasures Cask#2451 40%

香りはアプリコット、パイナップル、少し過熟ぎみのような果実感、枯れた草、ほんのすこし溶剤っぽさと紙っぽさが漂う。

味わいはオレンジ、煮出した紅茶に砂糖多めのような感じ、ほんのりライム、ミントのような清涼感あるハーブのニュアンス。中盤からクローブ、少しペッパー、若干草のようなニュアンスで軽く切れ上がるフィニッシュ。

【Good】

先の投稿と同じく、シークレットトレジャーというボトラーズのシリーズからタムデュー蒸留所のシングルカスク、加水ものです。こちらもボディの強さは無いのと、やはり蒸留所のハウススタイルが感じられるかと言われると、どちらかというと没個性的な感じもあってどうなんだろう、と思ってしまいました。こちらも18年という熟成年数と比較すると、どちらかというと若さを感じます。

このボトル単体ではあまり印象に残らなかったのですが、同時に購入した同シリーズのモートラックと1:1でブレンドすると、これが思いのほか良いブレンドになったのが面白かったです。青草や紙のニュアンスが抑えられ、フルーツ感が少し強くなりました。加水の飲みやすさも手伝って、良質なブレンデッドの下地となる縁の下の力持ちのような印象を持ちました。

ちなみにこのボトル、ネックの部分の蒸留所表記が “Tamadhu” とスペルミスしており、ちょっと酷いです(笑)

モートラック 1980 シークレットトレジャー

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Mortlach 1980-2000 The Secret Treasures Cask#2266 40%

香りはレモン、若草、青みのある果実、かすかに升酒のような木の樽の香り、燻した藁や煙のニュアンス。

味わいは、まず流れるような薄いハチミツ、オレンジピール、チョコレート、煮出した紅茶、軽くスパイシーさを伴っているが強くはない。ほんのり麦の甘さやシナモンのような。後半にかけてゆったりとした甘さが残り、ほんの少し渋みを伴って落ち着いたフィニッシュ。

【Good】

シークレットトレジャーというボトラーズのシリーズからモートラック蒸留所のシングルカスク、加水ものです。40%とかなり度数を控えめにしてあり、ボディの強さはありませんが、あまり嫌なニュアンスも無く、するすると呑めてしまうようです。20年という熟成年数ですが、どちらかというと若さを感じます。

ラベルの裏側には、「各蒸留所の個性を広めるために~」といった謳い文句があるのですが、すみません、正直蒸留所のハウススタイルは掴みきれていません(苦笑)。モートラックはあまり呑んだことが無いので比較対象が限られているのですが、オフィシャルの傾向に近いのでしょうか。いずれどこかで比較してみたいです。

オルトモア1992-2013 21年 デュワーラトレー

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Aultmore 1992-2013 21yo DEWAR RATTRAY CASK COLLECTION Cask#3498 Bourbon Barrel 49.4%

香りはべっこう飴、カカオ、カスタード、井草のような植物、紙とインクっぽい、奥にライムのようなサッパリとした柑橘系。

飲むと軽やかなハチミツ、薄めたレモン果汁、ヨーグルトのような乳製品のニュアンス。若々しいアルコール感を伴った収斂味が口の中を覆うが、フィニッシュはサッパリとして短め。

【Good】

デュワーラトレーより最近リリースされたオルトモア21年。非常にプレーンな印象で、これといって特徴が無いのが特徴……でしょうか。オルトモア自体をあまり呑んだことが無いため、ハウススタイルというものも掴めていませんが、このボトルからの印象は没個性的といった所でしょうか。ほんの少し加水すると、香りにも味にもチョコレート感が増して来て、そこまで緩く崩れたりはしないので、加水してゆったりと味わうのが良さそうです。

21年のカスクストレングスにしては49.4%と結構低めですね。かなり湿度が低い場所に置かれていたのでしょうか。もしかしたら、美味しい部分は天使が持って行ってしまったのかもしれませんね。

オールド・パー12年 1990年台前半流通?

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Old Parr 12yo 1990年代前半流通品?

香りは微かにオールド香、ワックスオイル、レモン、白っぽい花の香り。

味わいは若干オイリーっぽさとヒネ、芋っぽさがある穀物感、途中からクリーム、カラメルのような甘さがほんのり、後半から汗のような臭いを伴う不快感。

【Bad】

酒屋巡りをしている中で、かなり安くしてもらえたので購入してみた。特級表記は無いが、ネックにはタックシールが貼られていた。店主の話やネットの情報などから考えると、1990年代前半の流通品かな、と考えています。

液面などの状態は悪くなさそうだったので、オールドボトルらしさを期待して呑んでみたのですが、これはちょっといただけない。全体的に味わいは薄っぺらく、変な方向に熟成した芋焼酎のようなニュアンスが強いです。

オールドボトルを探すのは面白いのですが、安いとはいえハズレを引くと残念な気分になりますね。