月別アーカイブ: 2015年10月

軽井沢蒸留所 最後の一般公開

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軽井沢蒸留所へ行ってきました。

2012年に閉鎖された軽井沢蒸留所の、機材搬出前の最後の一般公開が10/25にありました。今まで訪れたことが無かったので、折角の機会ならばということで行ってきました。最初で最後の軽井沢蒸留所の訪問です。

 

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メルシャンの美術館跡地と並んで建てられていた蒸留所の佇まいは、軽井沢という別荘地にとてもマッチした外観でした。元の建物自体はコンクリート製の無骨なものだったのかもしれませんが、建物全体を覆う蔦のおかげである種の異国情緒を感じさせます。これが石積みの建物であったのならば、間違いなくスコットランドの光景だっただろうと。

蔦の絡まる外観で真っ先に思い出したのは、ブレア・アソール蒸留所でした。かの蒸留所も、古き善き観光地にあり明媚な建屋が印象的でしたが、軽井沢蒸留所も負けず劣らず。周囲の紅葉も良い雰囲気を出していました。

 

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既に稼働が止まって3年、発酵槽は腐り貯蔵庫はがらんどう。事務室も含めて比較的綺麗ではありますが、廃墟となりつつある侘びしさがいたるところに漂っていました。

 

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稼働が止まっているおかげで、普段は見れないような場所までどこでも見れました。モルトミルのレバーを撫で、古いコンピュータのキーを押し、ポットスチル裏側から中を覗き込むなど、普段では経験できないようなものばかりでした。

 

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傷みが激しい機材は仕方がないですが、一部の設備はガイアフローの静岡蒸留所に引き継がれるそうですね。今後のウイスキー事業にどのように引き継がれていくのか、将来が楽しみではありますが、軽井沢蒸留所の跡地はどうなってしまうのかが気になりました。町役場の新庁舎が建つとのことなのですが、現在の建物自体は取り壊されてしまうのでしょうか。あの外観は良いと思っただけに、なんとかウェアハウスだけでも残したりできないかな、などと思ったのでした。

 

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ウイスキーのオールドボトルについて想う

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先日、くりりんさん主催のオールド・ブレンデッド会へ参加してから色々と興味が湧いたので、ネットで情報を調べたりしていました。最近はウイスキーに関することもあまり調べたりしていなかったので、新しい知識が増えていくのは楽しいですね。

これまでもオールドボトルは幾つか試していて(くりりんさんにはいろいろとお世話になりました)、家でも時々呑んではいたものの、やはりシングルモルトに比べるとちょっと……という半分色眼鏡で見ていたところがありました。しかし、ここ最近どうもシングルモルトの特にハイプルーフなものが苦手になってきた傾向があり、バランス型のオールドブレンデッドも良いのではと思うように。嗜好が変化してきていますね。

個人的にオールドブレンデッドに求めるのは、シェリーカスクの味わいが主体になっているもの。これから寒くなる季節に合うということもありますが、往年のシェリーの味わいをシングルモルトに求めるととんでもない値段になってしまうこともあり、手軽に楽しめるブレンデッドが良いなと思えてきたわけです。ある意味「逃げ」ではあるのですが、結構新しい発見もあったりして飲んでいて楽しいですね。

これまではほとんどが70年代~80年代のジョニ黒バランタイン12年などだったのですが、改めて他の銘柄も見てみると、本当にいろいろなオールドボトルがある。ヤフオクなどでは眺めているだけでもいろいろな発見があって楽しいです。ボトルの形状やラベルから年代を推測あるいは調査してみたり、こんな銘柄が、こんなボトルもあったのか、などといちいち発見があり楽しいです。

しかし一方で、これだけのオールドボトルが流通しているのも凄いというか、ある意味怖くなる。大半はバブル期などに海外からの免税土産などで個人宅に長期間保存されていたものと聞いています。他には酒屋の倉庫に眠っていたものなどでしょうか。そんなボトルがそうそう大量にあるとは思えないのですけどね。今、ヤフオクでは本当に多くのオールドボトルが流通していますが、大半はここ数年流行り始めた酒の買取業者によるものでしょう。業者たちがこの機会に大量に買い集めているとすると、その在庫(個人宅にあるものたち)が続くのはあまり長い期間とは思えません。あと3年もすれば、ブレンデッドでさえオールドボトルは高騰、といったことになるのではないかと考えています。

今のうちに幾つか抱えておいた方が幸せになれるような気もしていますが、そんなに在庫抱えたくないというのもあり……。難しいですね。

オールド・プルトニー WK499 “Isabella Fortuna” 2ndリリース

Old Pulteney WK499 “Isabella Fortuna” 2nd Release (OB for Travel Retail 46% 1L)

香りは若さを感じるフレッシュなハチミツにレモン、ふんだんな麦の香り、塩気を感じるバニラ、リンゴ、ヨーグルトのニュアンス。

味わいはハチミツにトースト、ナッツ系のオイリーさ、ミドルからプラムのジャム、フィニッシュにかけて海藻、若干オイリーで短いフィニッシュ。

【Good】

プルトニー蒸留所の免税店向けボトル、イザベラ・フォーチュナの2nd Releaseです。2012年ころに海外に行った際のお土産として、3種類ほど買ってきたもののひとつです。

全体的に若さが目立つボトルですが、ミドルから梅ジャムのようなニュアンスが出ているあたりがプルトニーらしい味わいです。フィニッシュにかけての海藻のようなミネラル感と海のニュアンスは、他のプルトニーにはあまり感じないところでしたが、港町でかつMaritime Maltを標榜するプルトニーとしては、一番「らしい」味わいなのではないかと思いました。

このボトルは夏場にハイボールにするとなかなか良い出来でして、若さ故のヨーグルトのようなニュアンスが良い塩梅にフレッシュさを演出してくれて、さっぱりとした味わいに仕上げてくれました。ここまで減っているのもハイボールで度々飲んでいたからです。複雑さに乏しいとは思いましたが、飲み方によっては良い部分が強調されるのを良く感じました。

ちなみに、WK499 “イザベラ・フォーチュナ” はプルトニーのあるWickの街で80年間にわたり北のニシン漁を行ってきた老舟だそうで、港町として歴史あるWickの誇りなのでしょうね。

オールド・プルトニー WK209 “Good Hope”

Old Pulteney WK209 “Good Hope” (OB for Travel Retail 46% 1L)

香りはキャラメリゼしたリンゴ、近年のシェリー香、チーズのようなニュアンス、ローストしたナッツ、少し溶剤、微かにゴム。

味わいは若いアルコール感、カシューナッツやアーモンドのようなオイリー感、リンゴ、ドライイチジク、安いコーヒーリキュール、フィニッシュにかけてややスパイシーだがそこまで強くはない。松脂のような、未熟感を伴った余韻。

【Good】

プルトニー蒸留所の免税店向けボトル、グッドホープです。2012年ころに海外に行った際のお土産として、3種類ほど買ってきたもののひとつです。

シェリーカスク熟成という、プルトニーのオフィシャルとしてはちょっと珍しい部類に入るこのボトルですが、ちょっと若さと近年の(擬似)シェリーらしいニュアンスが強く、全体としてはまとまりに欠ける印象が残ってしまいました。シェリーに期待するようなダークフルーツ感も少し乏しく、平坦な味わいです。個人的には、やはりプルトニーはシェリーカスクよりはバーボンカスクの方が合っていると感じます。

ハイボールにすると若さがフレッシュ感を、シェリーのニュアンスがコクを出してくれて意外とマッチします。この夏は結構ハイボールでお世話になったボトルでした。

ちなみにこの WKxxx シリーズは、港町にあるプルトニーらしく舟の名前からとられているそうです。WK209は1948年に製造された初期のトロール船だったそうです。