月別アーカイブ: 2016年2月

月山 芳醇辛口 純米

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月山 芳醇辛口 純米 無濾過生原酒 責め取り

まさに辛口。淡麗ではなく旨味がしっかりとのっている。フィニッシュにムスクのような少し妖艶なニュアンスもあって面白い。こういうタイプは赤身の刺身に合うと思う。

月山のラベルはデザインがとても好きです。余白を活かしたこのデザインが良い。

獅子吼 純米吟醸 無濾過生原酒

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萬歳楽 獅子吼 純米吟醸 無濾過生原酒

雑味も含めてキレと酸があるタイプ。吟醸の割には綺麗にまとまってはいないが、逆にそれが良い。単体では少し違和感を感じるかもしれないが、揚げ出し豆腐などの出汁系の食べ物と合わせると良い具合にマッチした。食中酒向け。

なお、「ししこう」と読んでしまったが「ししく」と読むそうだ。

また、こちらに隣県の黒○の造り手が移ったとのこと。造りたい酒があったのかもしれない。

ロングモーン 1976-2013 (MoS Cask#13029)

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Longmorn 1976-2013 (Malt of Scotland  Bourbon Hogshead Cask#13029 53.7%)

香りは華やか、シロップがけのパウンドケーキ、蜂蜜、サルタナレーズン、軽く桃のニュアンス。

飲むと凝縮したフルーツ感。南国感満載ではないが、黄桃、甘味の強い柑橘やグァバなどのニュアンス、後半にやや独特の青草、渋みもなく割りとプレーンながら紅茶とあわせたパウンドケーキ感が長く続くフィニッシュ。

【Very Good】

MoSから2013年ボトリングの1976ロングモーン。こんなスペックももはや大変貴重なものになってしまいましたが、秩父ウイスキー祭りで小瓶で売られていました。MoSらしいボトルはミニボトルでも健在ですね。

少量ですので暫定的な評価ですが、多彩なフルーツ感は流石に76ロングモーン。南国フレーバーはそこまで強くないものの、ギュッと凝縮された感じもあり飲みごたえはかなりのものです。香りもややプレーンながら円熟したウイスキーならではのまろやかさを感じます。

ゆったりと長い時間かけて楽しみたい逸品です。お裾わけ頂きましたHさん、ありがとうございました!

 

 

秩父ウイスキー祭り 2016

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今年も参加してきました。秩父ウイスキー祭り。

今回はセミナーには参加しなかったので、各ブースの試飲をしながら知人やブース担当者と会話したりして楽しみました。ウイスキーもそうですが、甘味処やつまみ系のものを売っているブースもあって、そちらの方に興味が流れがちでした(笑)  人出の多さも手伝って、あまりゆったりとできる環境ではなかったですが、試飲して興味をそそられるボトルなどもいくつかあったり、今後の展望などを会話できたりと実のある話もできました。

 

しかし……なんていうか、ブースのラインナップはお世辞にも手放しで喜べなかったことは事実です。大手のオフィシャルはどこでも飲める普及帯のボトルしか置いていないですし、いくつかのブースでは面白いボトラーズものもありましたが、どれも過去のリリースで、まだ在庫はあるのかと訊くと勿論もう無い、と。

正直言って、今手に入らないものを試飲で出されても何も嬉しくありません。将来的にオークションなどで見かけたら買うときの参考になるかもしれませんが、そんな確率もかなり低いでしょう。今手に入り、かつ試飲で買うかどうか決められるボトルでないと、ブースに出している意味は只の客寄せパンダとしか思えません。それで良いのかな? というのが素直な感想でした。

そういう意味では、頑張っていたと思ったのは信濃屋、エイコーン、キンコーあたりのショップ系でした。信濃屋は精力的にリリースを続けておりこの日も試飲で振る舞っていましたし、エイコーン、キンコーも高額ながら試飲して買うかどうか決められるようになっていたため、行く価値があったブースでした。今後とも頑張って頂きたいですね。

 

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さて、秩父ウイスキー祭りも今年で3回目となり、会場も秩父神社だけではなく駅前の文化会館も利用するなど規模も拡大しましたが、それ以上に人出が凄かったです。感覚的には前年比200%以上で、今回のスペースでも賄いきれてはいなかったのではないかといったところです。とはいえ、大きな会場は無さそうな秩父市。いくつかのスペースを行き来する形になってしまうのは仕方ないですね。

個人的には、秩父神社だけでなく外にも歩いて行かなければならない、というのは逆にメリットな気もしています。というのも、周囲の食事処や物産展も力を入れる価値があるから。今回、お昼どきということもあって、外食されるかたも結構多かったように思いますし、結構な列ができている店もありました。まあ、自分は並ぶのは大嫌いなので本心では困るのですが、地域振興としては必要なことですし、そういう一助になればなあと思いました。ただし、雨が振ると悲惨ですが……。

開場前に並んでいた周りの人の話を聞くと、思ったよりも初参加の方が多い印象で、ウイスキーの裾野は確実に広がっているようです。秩父というウイスキーの「場」が用意されたことはとても有意義なことなんだな、と感じました。

スコッチ・ウイスキーの透明性

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主にブレンデッド・ウイスキーをリリースしているコンパスボックスが、スコッチ・ウイスキーの透明性に関するキャンペーンを実施しています。

http://www.compassboxwhisky.com/transparency/

当初、文章を読んでいて本当に混乱してしまいました。問題を簡単にまとめるとこういうことらしいです。

「使用したウイスキーの詳細な構成を表示したら EU のレギュレーションに引っかかって怒られた

な… 何を言っているのか 以下略

そんなバカなと思いたくなるのですが、どうやら年数表記に関しては以下の2パターンしか許可されていないらしいのです。

1. Age Statement (年数表記あり)
Age of youngest spirit only displayed on packaging and marketing materials.
最も若い原酒の年数のみを表示することができる。

2. No Age Statement (年数表記なし)
No information regarding age anywhere on pack or in marketing materials.
年数に関する情報を一切表示しない。

ここに、コンパスボックスは第3の選択肢を加えたい、というのが今回のキャンペーンの趣旨。詳細な情報を表示し透明性を高めることは、作り手側と買い手側の双方にメリットがあるはずだ、というものです。

自分はこれには大賛成です。昨今のNAS表記は中身がさっぱり分からず、それなのに中には高額なものもあり一体何を判断して買ったら良いのか、という思いがありました。メーカー側が詳細を公表しないことへのいらだちもありましたが、実はその原因はこのレギュレーションによるものだったのかもしれません。

まあ、あくまで選択肢なので無難にいきたいメーカーは取り入れることはないでしょう。「ポートエレンの原酒が入っている!」とか言っている某ブレンデッドあたりで「1%しか入ってないけどね!」とか絶対言わないでしょうし。でも、小規模なところや品質に自信を持っているところは逆に表示してくれると嬉しいですね。ファークラスとかキルホーマンとかはやってくれそうな気もします。

こういう部分で品質を高めていく仕組みをつくらないと、いずれウイスキーはまた見向きされなくなってしまうと思うのです。昨今のブームで気を良くして、品質を二の次にした先に行き着くのは1980年代と同じ不況しかありません。同じ轍を踏まないためにも、少しでも前と違う試みをしていってもらいたいものです。

また、同じような透明性が日本国内でも広がると良いのですが……まあ無理でしょうかね。

ストレートのウイスキーに最適な温度は?

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ワインに関する書籍を読んでいると、必ずと言って良いほど一度は出てくるのが「飲み頃の温度」。フルボディの赤は室温とか白は冷やしてとか、結構細かく書かれています。漫画なんかだと「温度が1℃違うだけでこんなに?!」的な展開はお約束ではありますが、実際、結構変わってくるものも多いのは事実だと思います。

さて、ではみなさん、ウイスキーを飲む際の温度はどうでしょうか。と書いてしまうと、ロックだったりお湯割りのホット・ウイスキーだったりと幅広くなってしまいますが、ここではニート(ストレート)の場合に限定します。

今の季節は冬です。自分の部屋は少し寒くて16,7℃くらいでしょうか。普通は20℃くらいだと思います。同じ室内で管理しているとして20℃くらいのモルトを飲むと、どうも少し硬くて香りの開きも悪い気がします。そこで掌でグラスを温めていくと、段々と香り立つようになり飲み口も多少まろやかになります。おそらく3,4℃は上がるのでしょうか。結構な変化を感じます。

夏場と冬場でも味わいの印象は変わりますが、同じ日でも温度の変化で味の印象はかなり変わってしまうと思います。そうなると、厳密に味の判定をしようと思うと、温度もしっかりと合わせていかないといけなくなってしまう、なんてことも考えてしまったわけです。一介の消費者がそんなに厳密にやったところでどうなるんだという話もありますが、例えば職業的にウイスキーを扱っている方々などにとっては重要なのではないでしょうか。

ウイスキーの種類によっても適した温度というのは変わるでしょう。ピートの効いたタイプはやや温度を下げ気味に、シェリー系であれば少し上げ気味の方が適している印象です。バーボン樽はどちらもいけそうです。蒸留所ごとの個性も関連しそうですね。オイリーなタイプか、ドライでシャープな印象のものか、それぞれの最適な温度というものがありそうです。

勿論、シチュエーションや季節、複数杯であれば順番によっても変わってきそうです。こうなってくるともはや無限の組み合わせになりそうですが、少なくとも法則としてはある程度は決まってくるのではないでしょうか。

何にしても、もし家でボトルで持っているのであれば、最初の印象があまり良くなかったとしても、温度を変えたりして試してみると新しい発見があるかもしれませんね。