モルトに欠かせないピートについて

ピート!! ピート!! ピート!!

アイラ・モルト好きはピート好き、とも言えると思いますが、日本人にはあまり馴染みがないピート(泥炭)はどのようにして存在しているのか、というのは結構多くの人が疑問に思うところだと思います。

自分もウイスキーを飲みはじめた当初はいったい何なんだろうかととても疑問に思った記憶があります。今でこそインターネットがありますので調べれば色々な情報がありますが、今回、アイラ島で実際にピート採掘の場所を確認してきたことで、また面白い発見もありました。

 

DSC08721

まずピートの採掘場所ですが、結構色々なところにあります。写真はボウモア~ポートエレン間の主要道路A846沿いにある場所。1メートルほどの高さでピートが削り取られていました。

場所はこちらになります。

 

DSC08727

その左手には切り出したピートを積み上げて乾燥させている場所がありました。乾燥させることで燃えやすくしているようです。

 

DSC08714

切り出している上部にもヘザーなどの草花が生えていて、ピートの内部にもまだ分解されきっていない草の根っこの部分が見え隠れしています。ピートは良くも悪くも中途半端な燃料なんですね。燃えにくく、燃料としての価値は低いとのことです。

 

 

アイラ島の広さは600平方キロメートルほどで淡路島と同じ程度ということですが、ウイスキーのためにピートが必要になるとはいってもそこまで大量の消費ではないようです。写真の通り広大なピート湿原が広がっているため、向こう100年ほどはピートが無くなるようなことはないと考えでしょう。

しかし一方で、ここ最近はアイラ島は新蒸留所建設や土地の他用途への転換など、これまでとは違った展開が進んでいるようです。このため、ただのピート湿原がそのままの形で残り続ける保証はないわけで、今後はその埋蔵量が危険視されることもあるのではないかと考えています。ピート自体も出来上がるまでは何百万年もかかると云われていますので、一度失ったものはもう取り返せないことを注意していかなければいけないのではないかと思います。

 

 

ところで、ピートは燃えやすくするため乾燥させる必要があると思っていたのですが、スプリングバンク蒸留所では乾燥させたピート(トミントール産)と湿ったピート(インヴァネス産)、2種類を混ぜて使っているということでした。

DSC00317

画像はスプリングバンクの乾燥塔前、色が違うのが分かります。そのままではにおいはあまりしないためどの程度違うのかは分かりませんでしたが、説明では2種類のブレンドによって求めるピート香が得られるとのことでした。こういう細かいこだわりというのも興味深いですね。

 

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モルトに欠かせないピートについて」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    興味深い記事、ありがとうございます。「冷涼湿潤」な気候のため植物遺骸が完全に分解されず泥炭として残っているのですね。麦芽の乾燥に燃料として使ったのは、そこに資源として大量にあったから、たまたまなのではないかと(私は)推測するのですが、その結果アイラモルトが誕生したのかと思うと不思議なものですね。 ピートに限らず、寒冷なため(暖地作物の)ブドウではなく大麦を使って酒造が行われたことなど、厳しい環境もあながち悪いことばかりでなく、成り立ちに思いを馳せながらウィスキーを飲むとまた愉しくなりそうです。ありがとうございます。

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    1. K.67 投稿作成者

      原料の大麦も、ピートも、寝かせるための樽も、「たまたまそこにあったから」という偶然の産物なのでしょうね。樽のエピソードは有名ですが、密造時代がなければ今のウイスキーはなかったでしょう。そう考えると、ウイスキーの歴史というのは本当に興味深いと思います。

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