ウイスキーの中には何がいる?

以前どこかの蒸留所で、ウイスキーの豊かな香りを紹介する一角でこんな感じのパネルが展示してありました。

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つまり、ウイスキーは水とアルコール分がほぼすべてで、香味成分というのは本当にごく僅かということです。しかし、全体ではほんの僅かであったとしても、私たちにはとても風味豊かな味と香りを感じることができるのはご承知の通り。

 

ウイスキーに通じている人であれば慣れた単位であろう ppm (parts per million) は、ざっくり考えて1リットルあたりのミリグラムということになります。10ppmのものなら700mlのボトルで7mgほど。本当に僅かですが、それでもかなりの香味を感じることができるわけです。

なお、良く話題に上がるピートが何ppm焚かれているか、というのは原料となるモルトに対しての話ですので、最終的なウイスキーに対して含まれている量はまた別ですが、いずれにしてもかなり少ない量で各香味成分が存在していることになります。

ピートによるスモーキーさだけではなく、フルーティな香り、樹木のような香り、磯の香り、革っぽい、タンニンのような、キャラメル様、バターのような etc… 様々な香味の成分が同様に数ppm~もっと少ない単位で含まれています。それでも人間はその香味を感じ取って様々な要素のバランスを愉しめるわけですから、これは良く考えるとなかなか凄いことだと思います。人間よりも嗅覚が鋭いと云われる他の動物、例えば犬とかどうなっちゃうんでしょうね。

一般的にフルーツや食べ物などは香味成分が300~500種類ほど含まれていると云われています。ウイスキーも400~500種類くらい含まれているようですが、人間に感じ取れるのはそのうちの数種類が限界でしょう。強い香りにマスクされてしまったり、複数の成分を同時に感じることである特定の香味として感じられたり、といった具合です。でも、感じようと思えば本当に複雑な要素がそこにあるわけですし、各個人によってもとらえ方が変わるので何が正解というのは無いわけです。
さて、つらつらと書いてしまいましたが、要は香味成分というのはごく僅かでも凄いパワーを持っているんだな、ということでした。

逆に言うと、ウイスキーの大部分はアルコールと水なんですね。特に水、これは重要な要素でしょう。良い水かどうかで酒の品質が決まるとはよくいわれることですが、こう見てみると改めてよくわかりますね。各蒸留所では、良い水を確保しようと水源を大事にしています。水が悪くなってしまえば蒸留所の命運に関わるわけですから。

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スカイ島に流れる小川。ピートによるものか、やや茶色にくすんでいた。

水源を巡る逸話は、ウイスキー蒸留所には事欠きませんね。隣同士であったラガヴーリンとラフロイグが水源を巡って諍いがあったりだとか、ウイスキーに「サクラソウの香りがする」といって調べていたら、水源近くに珍しいサクラソウが茂っていたとか、枯れかけたのですぐそばの水源に代えたら味が全然変わってしまったとか……。眉唾なものから魅力的なストーリーまで、水にまつわる話はたくさんありますが、そういうバックグラウンドの話も含めて、ウイスキーにとっていかに水が大事かということが分かります。

 

アクアヴィテ、生命の水とはよく言ったものですね。

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