月別アーカイブ: 2017年3月

[日本酒] 仙鳴郷 無濾過純米酒

DSC02254

仙鳴郷 無濾過純米酒

米の雑味も含めた濃厚さにフルーツ感も乗った強めのボディ

やや若さを感じる乳酸系のフレーバーが濃厚なチーズを思わせる

冷やはややもったりとベタつくところもあり、燗の方が料理に合いやすい

 

神奈川県足柄にある井上酒造の仙鳴郷。神奈川の酒蔵と言えば、品質が良く著名な所は相模灘といずみ橋あたりか。さて、それ以外の酒蔵はどうかとふと気になったため、試したことが無い銘柄にも目を向けてみた。

純米酒ということで、やはり吟醸とは異なる方向になるが口開け一杯目は良いフルーツ感も出ているな、という印象。ただし、飲み進めていくとやや米の雑味と乳酸系のフレーバーが主張してくる。この辺りは個人の嗜好だが、自分はあまり好みではない部分だった。

ぬる燗にしてみたところ、こちらの方が飲みやすく料理にも合わせやすい。魚のヅケやきんぴらゴボウなどの味の濃いめのものに合いやすかった。やはり日本酒は料理あってこそ、ということかもしれない。

広告

スコットランドへ行ったらやりたい10のこと

ファイルを整理していたら、初めてスコットランドへの旅行を計画していたときのメモが出てきました。自分は旅をする前に「やりたいことリスト」を書き出すことが多いのですが、そこには当時考えいたやりたいことがいろいろと書かれていました。そのなかで実現出来たこともありますし、できなかったこともあります。やり残したことがあるのは残念ではありますが、またいつか来よう! というモチベーションにもなります。

そんなリストやこれまでの旅行の経験から、もしウイスキー好きがスコットランドに行ったら是非試してほしいこと、を超個人的主観でリストアップ。モルトラヴァーの皆さん、こんな旅、いかがですか?

 

発酵槽からもろみ(ウォッシュ)を飲む

00053-1

モルトラヴァーならば、蒸留所のツアー参加は必須でしょう。そのなかでも、まずは発酵中のもろみ(ウォッシュ)を味わえるチャンスをゲットしてみてください。残念ながらもろみは決して美味しいものではありませんが、麦芽が発酵していく過程の味はどのようなものなのか、なかなか試すことはできませんので貴重な機会です。そしてツアーのみんなで「あんまり美味しくないよね!」といって笑い合うのも一興です。

蒸留所にもよりますが、ディアジオ系のカリラやラガヴーリンでは試せました。その他大きすぎない蒸留所のツアーであれば試すことは可能でしょう。

 

ニューメイクを飲む

DSC02337

蒸留したてのニューメイクは、熟成されたウイスキーほどの魅力はないかもしれませんが、これから育っていく原酒がどんな味なのか、知っておくことに興味はありませんか? 特にそれが好きな蒸留所であればなおさらでしょう。どんなウイスキーも、原酒の素性が良くなければ良いウイスキーにはなりません。ニューメイクがどれほどクリーンで、そして様々なフレーバーをその奥に蓄えているか、是非とも味わってみてください。

ニューメイクを試せるツアーは非常に限られています。通常のツアーではほぼ無理でしょう。少しレベルの高いツアーに参加するか、事前にメールで蒸留所に問い合わせてみることをおすすめします。少なくともハイランドパーク、アベラワー、ラガヴーリンでは特別ツアーで試すことはできました。

 

樽出し原酒を飲む

DSC09986

ストレートフロムザカスク。まさにこれはウイスキーラヴァーの夢ではないでしょうか。熟成庫に並んだ数々の樽から、ヴァリンチと呼ばれる巨大なスポイトを使って原酒を取り出し、その場で味わう。これ以上の喜びはありません。熟成庫の中はウイスキーの香りに溢れ、その中の香りのひとつがあなたの目の前のグラスに注ぎ込まれるのです。テイスティングには注意してください。なぜなら、いつも以上にそのウイスキーが美味しく感じられてしまうから。熟成庫という場の効果は抜群です。

通常ツアーではなかなか試すことはできませんが、ハイレベルのツアーなら可能となっている蒸留所も多いです。バルヴェニー、スプリングバンク、ラフロイグなどで可能なツアーがあり、通常は事前予約が必要となっています。

 

ポットスチルに触れる

DSC08275

隔離された場所にあったり、ガラスで仕切られたりと、日本のウイスキー蒸留所ではまず触らせてもらえない稼働中のポットスチル。安全面を考慮すれば致し方ないところですが、蒸留工程のハイライトともいえるポットスチルには是非触ってみたいというもの。

スコットランドでも制限は厳しくなかなか触れることはできないものですが、いくつかの蒸留所ではほんの手がとどくところまで近づいたり、場合によっては触ることができるところもあります。稼働シーズンか休止期間か、一日の中でもタイムスケジュールなどで変わってきたりもするのでいつでも可能なわけではないようですが、チャンスがあれば是非触ったり、中を覗いてみたりしてみてください。手触り、厚み、暖かさ、不思議な感覚が手を通ってきます。

実際にアラン、グレンドロナックで触ることができました。銅フェチな方は是非。

 

ハンドボトル(ヴァリンチ)を購入する

DSC06100

ヴァリンチと云われるハンドボトル、つまりは樽出し原酒をボトリングさせてくれるサービスはここ数年で多くの蒸留所が取り入れてくれました。樽出し原酒を飲む、と同じように、やはり樽から直接というのはウイスキーラヴァーの心をくすぐるものがあります。多くは事前に蒸留所が樽を用意しています。どこも試飲はさせてもらえるので、気に入った味なら購入できるという安心感もあります。

ロマンはどこの蒸留所でも等しく得られますが、ほとんどの蒸留所が始めたため、残念ながらそのいくつかはお世辞にも美味しいとはいえないものもあったりします。自分の思い入れのある蒸留所であれば是非購入するのが良いでしょう。

オススメはやはりプルトニー蒸留所。自分がプルトニー好きになったのは、当時はまだあまり一般的でなかったヴァリンチを先駆けて取り入れ、スコットランド本土の北の果てまでわざわざ足を運んでくれたビジターのためにしっかりと美味しい樽を用意してくれていた、その気概に惚れたからなのでした。

 

マスタークラスに参加する

DSC06417

ウイスキーフェスティバルなどでも開催されるマスタークラス。幾つかの蒸留所では現地で同様のツアーセッションに参加することができます。蒸留所内部の詳細な説明や様々な原酒のテイスティングなど、通常では体験できないことばかり。もしかしたら有名なブレンダーのあの方や、生ける伝説級のあの方が講師をつとめてくれるかもしれません。そうではなくとも、ブランドアンバサダーなどの重要なポストの方々が、あなたの特別な時間のためにエスコートしてくれます。

このような特別なツアーは大抵が事前予約が必要となります。また、開催が複数人からのため1人のみでは参加できないものもありますが、タイミングが良ければ他の参加者が居るため1人でも参加できたりします。事前にメールなどで蒸留所に問い合わせて、参加できるか確認しておきましょう。

 

パブに行く

 

DSC01975

イギリスやお隣アイルランドでもそうですが、スコットランドといえばパブの文化。人々が集まり、わいわいやりなが酒を飲み交わす、そんな雰囲気を味わうのも良いものです。ウイスキーを飲むひとは意外と少なく、ビールやエールの方がより一般的ですが、別にウイスキーを飲んではいけないということもないので、自分の好きな酒をどんどん注文しましょう。

また、地方のパブは料理も美味しいです。イギリス料理は不味いと評判ですが、それは主に都市部の話。地方に行けばいくほど、食材の新鮮さや手の込んだ料理には磨きがかかります。野菜たっぷりのスコッチブロスやアンガスビーフ、本場のハギスとモルトのマリアージュなども是非試して頂きたい。

 

自然を満喫する

DSC05866
スコットランドは北海道とおなじくらいの国土に、やはり同じく北海道と同じくらいの人口。つまり、手付かずの自然が数多く残る地でもあります。映画でもおなじみのグレンコー付近の山々、スカイ島の Old Man of the Storr, アイラ島のモニュメントのある岬 Mull of OAなどなど、挙げていったらキリがありませんが、いずれも軽いトレッキングを楽しんだ後に息を飲むような光景に出合うことができます。

スコットランドやイングランドにはフットパスと呼ばれるウォーキングやトレッキングのコースが数多く設定されており、国民は「歩く権利」が守られているというほどの力の入れようです。各所にゲートやマップが設定されており、難易度などもあわせて様々な情報が記載されたパンフレットやマップ、オンラインにも同様の情報が載せられています。

天気が変わりやすいスコットランドでは装備はしっかりと考える必要があります。事前のルート情報などもしっかり把握しておけば危険はさほどありませんし、有名な場所であれば同じコースを目指す人は多いですので気軽に楽しめます。是非スコットランドの雄大な自然を体感してみて下さい。

 

アイラ島の蒸留所を巡る

DSC09440

スコッチが好きな人の間でも、やはりアイラ島というのはある意味「聖地」ともいえる場所でしょう。小さい島の中に8つもの蒸留所と、荒涼とした自然と、人々の暖かみとその営み。スコットランドの良いところが凝縮された場所です。

あまり長い時間が取れない日本人には、一度ですべての蒸留所をまわるだけでも精一杯かもしれませんが、そんなに焦る必要はありません。一度ならず二度、三度と訪問してみたくなる場所ですので、きっとまた戻ってくるに違いありませんから。

 

スペイ川を散策する

DSC01985

スペイサイド。多くのスコッチ好きを魅了する言葉であり、スコッチの故郷のように感じる名前ですらあります。多くの蒸留所が集まるスペイ川の近郊ですが、実際にその川を見て、その水に触れてみるというのはある種の禊のようではないでしょうか。スペイ川はそれなりに大きな川で、周りに遊歩道が整備されている場所もあります。クライゲラヒの町辺りにもその入口があり、アクセスにはちょうど良い場所です。クライゲラヒ橋のフォルムは写真などで一度は見たことがあるのではないでしょうか。

釣りが趣味の人にとっても、スペイ川は聖地のような扱いです。秋、黄金色の樹々の中でトラウト(マス)を狙うフィッシングは最高の愉しみだそう。水の中で少し冷えた身体は、陸に上がった後にウイスキーで温める。そんな過ごし方もまた格別でしょう。(ただし、入漁券は相当な値段らしいのでご注意を!)

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。なんだか飲んだり食べたりが主な内容になってしまいましたが、ウイスキーが好きな人であれば仕方ないですよね! とはいえ、ウイスキーや食事だけではなく、自然と文化を満喫しながら理解する。一本のボトルの背景にある様々なことを体験すると、ウイスキーを味わう際にも理解の助けになってくれるでしょう。

あなただけのスコットランドを、ぜひ見つけてください。

 

バーチャル世界のウイスキーを考える

久しぶりに攻殻機動隊を観ていました。

もう初代からは相当な年月が経った割には、あんな未来はまだかなり先というように思えますが、2030年頃にはナノマシンも普及し始めるような観測もあり、未来は着実に近づきつつあります。電脳化によって達成される世界はどうなるのか想像も及びませんが、100年後、200年後くらいにはあんな未来が待っているのかもしれませんね。

さて、そんな映画の中でのワンシーン。主要メンバがバーで酒を飲んでいたのですが、それすらもリアルではなくバーチャルな世界での出来事として扱われており、一瞬にしてリアルに戻されるというものでした。

これ、すごく興味をひかれました。

もしかしたら、電脳化のような技術が普及した暁には、古今東西のあらゆる経験がバーチャルで得られるようになるのかもしれないのではないか、と思ったのです。つまり、どんなウイスキーをもバーチャルながら味わう経験を得られるようになるのではないか、ということです。

DSC06425

インターネットが普及し、我々は様々な情報を手にすることができるようになりました。それこそ、インターネットが無かった時代には考えられないほどの情報、景色、写真、動画といったものを、です。電脳化の世界が普及すれば、同様のことが起きないとどうして言えるでしょう。

例えば音響制作の世界では、著名なヴィンテージ機材のシミュレートは既に一般化し、デジタルでありながらアナログ機材の効果を得ることに躍起になっていた時期はとうに過ぎ去りました。今ではごく当たり前のものとして様々なソフトウェアが存在します。写真や映像でも、技術の進歩と集積によって、各種エフェクトの演算が手軽に当たり前のように使えるようになりました。

ウイスキーを味わうという体験も、いずれはデジタル化され、集積され、バーチャルの世界で多くの人が体験できるようになるのではないでしょうか。

ある見解では、「プレイステーション10」ともなると、鼻から吸入したナノマシンによってゲームの世界を「体験」できるようになるのでは、などというちょっとトンデモに思えなくもないものがありましたが、もしかしたら正解かもしれませんよね。生活の必需に近いところがプロセスされ終わったあとは、嗜好品が対象となるでしょう。そして多くの情報がコレクションされていくに違いない。なぜなら人間はそういうのが好きだから。

そして、そこでもまた「所詮デジタル化された香味の蓄積」「生身で味わってこそ最高の経験」といった主張は一定量あり続けることでしょう。フェイク問題も多く出てきそうですよね。一方でブロックチェーンなどの技術によって出処が確かな情報、というプレミアムが、高価値を生み出すのかもしれません。

いやあ、未来を想像するのは楽しいですね。

[日本酒] 月山 芳醇辛口純米 しぼりたて無濾過生原酒

 

DSC02136

[日本酒] 月山 芳醇辛口純米 しぼりたて無濾過生原酒

強すぎないメロンと洋ナシのフルーツ感

飲み終わりの、奥の方に穀物様のキリッとしたところがあり、これがまさに辛口らしいキレか

サンマにはあまり合わず、鶏肝のショウガ煮にはさっぱりしたところが合う。濃い目の味を流す方に向いているか。

 

 

島根は富田酒造の「月山」。月山というと山形を連想しますが、こちらは松江と米子のちょうど中間あたりにあり、昔は月山富田城があったそうですね。ラベルのデザインが、なんともシンプルながら趣があるところが好みです。

飲みくちは生原酒の濃醇さ、飲み終わりは辛口の名にふさわしい味わいが楽しめる佳酒。魚やゆずの漬物にはあまり合う印象が無かったので、線が細い感じの食べ物よりは濃い目の味付けのものの方が合うのでしょう。もちろん、単体で飲んでも美味い。

蒸留所訪問 キリン富士御殿場蒸留所

ふと思い立って、どこか少し遠くへ出かけたくなること、ありませんか?

それは春を感じる陽気が日に日に増えていったことによるものかもしれませんし、忙しい日常から少し離れてみたかったからかもしれません。

でも、そこまで遠出もできないしプランも無い。そんなときは近場で小旅行できる場所を考えたりするものです。

キリン富士御殿場蒸留所は、都心からおよそ2時間ほどで到着できる絶好の立地。富士山のお膝元で景色も良く、周りの観光地として河口湖や山中湖、御殿場ならアウトレットなど、家族でも楽しめる場所が多いのも良いですね。サントリーの白州蒸留所もなかなかの近さですが、こちらの方がより気軽に訪れることができると思います。

DSC02128.jpg
さて、御殿場蒸留所を訪れるのはこれが2回目ですが、無料で参加できるツアーはちょうど1時間ほどのコースが用意されています。土日もやっていて、ほぼ30分間隔でスタート。最初は大型スクリーンでの映像を観てそれから蒸留所内部を説明を受けながら進むコースです。

最初の大型スクリーンのムービーがなかなか良くできていて、さらに周りも真っ暗になりますから没入感があり面白いです。これは是非前の方に座って見ていただきたい。

 

DSC02096.jpg

ツアーコースでは前に来たときから設備が変わっていて、より身近に楽しめるようになっていました。このあたりは是非ツアーに参加して体験してみて欲しいので詳細は割愛しますが、ガイドさんの説明もしっかりしていましたので、一度訪れる価値はありますよ。

 

DSC02091

家族連れや、外国人観光客の参加も多く結構人気があるようです。場合によっては飛び入りの参加では人数制限に引っかかってしまうこともあるかもしれません。確実に参加したい方は予約をして行くのが良いでしょう。それでも、キャパシティ的にはそれなりの余裕はありますので、自分のように飛び入り参加でもなんとかなるかもしれません。

 

DSC02119

試飲は富士山麓50度とロバート・ブラウン。ノンアルコールは氷結ZEROや各種キリンのソフトドリンクが用意されていました。自分はドライバー扱いなのでアルコールは飲めませんでしたが……。香りだけ頂いてきました。あと、富士山麓のグラスは台座の部分に富士山があしらわれていて、外国の方がいたく感動されていました。仲間に頼まれていたのか、1ダースくらい買っていたり。富士山、さすがに人気ありますね。

 

DSC09338

晴れていれば蒸留所内からも富士山を望むことができます。風光明媚な地でちょっとした体験など、いかがでしょうか。

 

[日本酒] 天寿 初しぼり 「米から育てた純米生酒」

DSC02088

[日本酒] 天寿 初しぼり 「米から育てた純米生酒」

青りんご、白ぶどう系のスッキリとしたフルーツの甘さ

酸味もほどよく乗っており、白ワイン系の味わいを探しているひとにおすすめできる

吟醸との記載はないが、吟醸造りと思われるフルーツ感が手頃な値段で愉しめる秀逸さ

 

「米から育てた純米生酒」は、「天寿酒造米研究会」による契約栽培の米を使用。おそらくは地元の契約農家のものと推測します。モルトのローカルバーレイならぬ、サケならばローカルライス、でしょうか。日本酒では地酒嗜好が強いものも多くありますが、良い造りを目指していくと、米は兵庫県産特A地区の山田錦、というものも数多く存在します。そうではなく、あくまで自分たちの手がけたものにこだわる。その心意気を買いたいところです。

天寿酒造というと銘柄は鳥海山が有名ですが、酒蔵の名前を冠した天寿は、まさに同酒蔵の味わいを表す一本と言えるでしょう。

 

[日本酒]古伊万里 前 純米中取り 無濾過生原酒

dsc02081

古伊万里 前 純米中取り 無濾過生原酒

キレ良く酸が際立った味わい

グッと飲みごたえのあるどっしりとしたボディが純米吟醸とは違った造りを感じさせる

味の濃い料理、例えばタレの焼き鳥などにも合いそうなところは飲食店向けとも言えそうか