アイルランド蒸留所訪問 – ミドルトン蒸留所

DSC03981.jpg

ミドルトン蒸留所のあるミドルトンの町は、アイルランドの南部にある第二の都市コークから車で30分弱。町自体もかなりの大きさがあり、大きな尖塔の教会も2つ、メインの通りは商店がたくさん立ち並んでいます。人でも多く賑わいがある町でした。

 

DSC03960

町の中心にあるミドルトン蒸留所で、この旅のハイライトとも言うべきツアーに参加します。通常のツアーではなくひとつ上のをお願いしたところ、なんと自分ひとりだったのでマンツーマンで色々と教えて頂けました。

まずはトラディショナルな建物をめぐり、旧蒸留所時代の伝統的な製法についてのレクチャーを受けます。このあたりはキルベガンとも似ているし一般的な内容ではあったものの、古い建物というのはやはりなかなか見ていて飽きないものでした。

DSC04096

原料となる麦を発芽させるための場所では、後に下からの熱で乾燥させることになるのですが、そのときの天井(麦にとっては床)がこんな感じ。日本の寺にあるような格子天井の模様がとてもユニークで面白いです。石版ひとつとっても表と裏で模様が異なり、形もさまざま。

DSC04094

パネルの1つ。上面はこのようになっている。いかにも昔らしい手作り感が伺える。

 

 

DSC04104

土地の広さに比べて製造量が多かったためか、原料の貯蔵庫も5階建てと高い建物で、昔は人出で上まで運び上げていたらしい。途中から徐々に機械化されていったようです。

 

キルベガン蒸留所と同様、粉砕は水車を動力とした石臼。直径2mくらいある石臼が展示されていました。水車からの動力で歯車が実際に動いているところを見ると、ああ昔もこうして動いていたんだな、と感慨にふけることができました。

 

DSC04109
ツアーの途中、1975年から稼働している新蒸留所が裏手に見える。訊いてみたところ、右の高い建物は連続式蒸留機、隣の少し低い建物がポットスティル10基のある建物だそうです。そしてさらにその左側に、2010年に建てられた新ポットスティルが10基。他にも発酵タンクなどの近代的な設備が見え、表向きの伝統的な建物との対比が面白いですね。

 

DSC04121

こちらが元々のミドルトン蒸留所のポットスティル。これも世界最大のものだったそうですが(確かに驚くほど大きかった)、近代設備の方もさらに負けていない内容で、まさに原酒工場だなという印象。

 

DSC04131

また、2015年から設置したというクラフトディスティラリーも、元ウェアハウス内に置かれていました。これは創始者ジェムソンが様々なレシピを試していたことを再現しようというもので、麦やイーストの種類、蒸留の方法なども含めて様々な試行をしていくためのものだそうです。ポットスティルは2500L,1500L,1500Lというからやはり小さい。昨日訪れたキルベガン蒸留所にも似ていました。大手でもこういう試みをしているのは面白いですね。この設備で蒸留されたニューメイクを飲んでみたところ、柑橘系のフルーティさが際立つ良い原酒で、加水するとやや海苔のようなニュアンスが出ていました。

 

DSC04164

レッドブレスト、ミドルトンなどの幾つかの銘柄を、それぞれに合った様々なシーンで試飲させてもらうツアーはなかなかに見応えもあるし印象深い経験を残してくれました。説明はもちろん英語でしたが、きれいな発音でとても聴きやすかったため本当に助かりました。ひとりだったからというのもあると思いますが、いろいろと質問もしやすく、写真もかなり自由に撮らせてもらえて大満足のツアーでした。

 

DSC03970

裏手からみたミドルトン蒸留所。手前は学校のグラウンド。周囲は住宅地と中高大学がある。

ミドルトンの町で面白かったのは、町中を歩いていると嗅ぎ慣れた香りふわっと流れてくる。そう、これはモルトが糖化・発酵している蒸留所のあのにおい。町が蒸留所の風下になると、蒸留所からあの香りが町全体を覆うのです。それだけ巨大な設備ということか。本当に、どこまで歩いてもあの香りがやってくるのは、住人たちにしてみるとちょっと嫌なところもあるんじゃないかと思うのですが……。

 

DSC03979

また街中には、どうもミドルトン蒸留所の熟成庫跡地を改造して作ったんじゃないかと思えるような住宅もあり、もしかしたら結構住人の生活に根付いていたのかな、とも思えたのでした。まあ、かれこれ200年近くもこの地で続いているわけですから、生活の一部として当たり前になっているのかもしれません。

ミドルトンの町、生活面でも便利ですし宿もなかなか安い場所も多かったです。また、アイルランド第2の都市コークや観光名所の港町コーブなど、周囲に見どころも多いので、結構おすすめの滞在場所です。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中