月別アーカイブ: 2017年6月

ハイボール用炭酸水の強弱

先日、バーで頂いたサントリーのプレミアムソーダで作られたハイボール。いつも飲んでいたウィルキンソンやサントリー天然水スパークリングよりもきめの細かい感じで、柔らかく飲みやすいな、とちょっと驚きました。

最近、強めの炭酸がちょっと苦手になりつつあるようで、もう少し優しめのほうが良いかなと思うようになってきました。そこで探してみたところ、どうやら「サン・ペレグリノ」は微炭酸のような飲みくちらしい。というわけで買って来て試してみました。

 

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なるほど。これは確かに微炭酸。それもかなり粒子の細かい感じです。

早速これでハイボールを作ってみると、普段飲んでいたものとはまた全然違ってきます。アイラ系のようなピートでガツン! というタイプとはちょっと合わないかもしれませんが、シェリー樽系や中庸なブレンデッドのものとはなかなか相性が良いです。リキュール類を割るのも良いですし、ワインなどで簡易スプマンテのように仕上げてしまうこともできそう。

炭酸が弱めだと、いつにもましてゴクゴクいけてしまうのもまた違ったところです。ちょっと高級感も出るような。ステレオタイプな表現をしてしまえば、ウィルキンソンは男性的、サンペレグリノは女性的、といったイメージになります。

ハイボールは原酒だけでなく炭酸のチョイスもいろいろとあることに、今更ながらに気づきました。こうやって探っていくのもまた面白いですね。

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キルベガン アイリッシュ・ウイスキー

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“Kilbeggan” Irish Blended Whiskey (OB, bottled in 2017, 40%)

香りは熟したリンゴ、パイナップルの缶詰、微かにライチ、ハチミツ、奥から清涼感のあるミントのようなハーブ、濡れた藁と馬小屋のようなニュアンス。

味わいはアタックに乏しくややボケた印象だが、桃やパイナップルサクランボなどのフルーツポンチ、ややケミカルで缶詰のよう、風邪シロップ、少し紙っぽさ、ヨモギのような草と野菜のニュアンスが後を引くフィニッシュ。

【Good】

アイルランド旅行で寄ったキルベガン蒸留所。その名を冠したキルベガンは、原酒はキルベガン蒸留所ではなくクーリー蒸留所で作られているもので、熟成年数としては6年ほどのモルトと4年ほどのグレーンによるブレンデッドだ、とはツアーガイドさんの弁でした。

正直ノンエイジのブレンデッドなんて、と高を括っていたのですが、試飲してみると、あれ? 思ったよりも美味しいぞ? と。このミニボトルをもらったため、蒸留所マジックかどうかを判断するため、家に帰ってきてから再度飲んでみたところ、やはりなかなかに良い味わいです。

ノートの通り、アイリッシュらしさとも言えるフルーツ感が良く出ていて、未熟感もほとんど感じません。香りのトロピカル感はかなり秀逸。味わいも悪くはなく及第点以上です。流石にボディの弱さは否めませんが、飲みやすさでいえばピカイチでしょう。飲み進めていくと浮ついた紙っぽさを感じるようになるため、パッと飲み始めの一杯に、といった飲み方が合うように思います。

ハイボールではフルーツ感と紙っぽさが分離して強調されるため、ちょっとチグハグかな、という気もしますが、なかなかに悪くありません。とにかくじゃぶじゃぶいけちゃうタイプでしょうか。

エントリークラスながら、非常に出来の良いアイリッシュ・ウイスキーです。

[日本酒]栄光富士 純米大吟醸 サバイバル

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栄光富士 純米大吟醸 SURVIVAL

  • バランス良くまとまっていて勿論旨味やフルーツ感もしっかり、ラベルの印象とは裏腹に思ったよりもサラッとしていて濃醇とまではいかない
  • 山形県の酒造好適米「玉苗(たまなえ)」は珍しさもあるが、酒米としてのポテンシャルは十分に感じる
  • 栄光富士さん、最近はシューティングスターなどちょっと面白いラベル・ネーミングが目立つので、やや保守的とも思える日本酒界でもっともっとはっちゃけちゃって下さい

 

 

[日本酒]賀茂泉 純米吟醸生原酒 RockHopper

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賀茂泉 純米吟醸生原酒  RockHopper

  • とても濃醇でどっしりとした旨味凝縮系
  • リンゴのフルーツ感も強く一杯で飲みごたえあり、この後に軽めの酒は飲めないかも
  • 氷を入れてロック、あるいは少し炭酸水を加えてスパークリングにしてもまだ味が残るように設計された? 今年から俄に流行りだしている日本酒の面白い試み

ティーリング 25年 1991-2017 蒸留所限定 ハンドボトル

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Teeling 25yo 1991-2017 (OB, Hand bottling, American Bourbon, Cask#8448, 51.3%)

香りはライチ、マンゴスチン、酸味のある白ぶどう、木の皮のような木香、バニラ、マジパン、微かにバニラビーンズ、甘く熟したスイカのニュアンス、スワリングすると清涼感のあるハーブとバニラのニュアンスが香り立つ。

味わいは柔らかいアタックで、香り同様のライチ、マンゴスチンに強烈なパッションフルーツ、ミドルはややスパイシーでホワイトペッパー、クローブ、シナモンが良いバランスを奏でる、甘みもたっぷりでコクのあるパウンドケーキ、薄めたパイナップルジュースにフレッシュな木の香りが心地よく続くフィニッシュ。

加水すると香りに桃と紅茶のニュアンスが出てくる。味にはフルーツの皮のような渋みが表に出てくるためあまり良い変化はしない。口当たりも柔らかいため加水の必要性はあまりなく、ストレートが良い。

【Very Good/Excellent】

ティーリング蒸留所のハンドボトル、樽出し原酒を直接詰めたもの。先日の若いボトルと同様、今年4月のアイルランド旅行でティーリング蒸留所を訪問した際に購入してきたボトルです。

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アイリッシュに求める「らしさ」が全開で、マンゴスチン、パッションフルーツなどのトロピカルフレーバーは探すまでもなく感じることができます。心地よいところまで自然に落ちたアルコール感、樽の影響によると思われるスパイス感もほどよく、これ以上寝かせると渋くなったりもしそうですが、そこまでには至っていない。いろいろな面でバランスの良い、まさにボトリング時期真っ盛りといったところ。流石に少々値は張りましたが、ティーリングさん、蒸留所のビジターに良いものをチョイスしてくれてていますね。

仲間内の話を聞くと、中身はブッシュミルズの原酒ではないかということです。自分はてっきりティーリング氏が勤めていたというクーリー蒸留所のものかと思っていたのですが、これ以外にもリリースされているアイリッシュのウイスキーなどからブッシュミルズの可能性が高そうですね。

 

それにしても、1990年近辺、25年前後の熟成のアイリッシュ・シングルモルトにある、このトロピカルフレーバーは一体どこからくるものなのでしょうね。2000年以降蒸留の原酒には、まだこのような面影を見るものはあまり無い気がしますし、たまたまその時期にアタリの樽が多かったのか、それとも原酒のポテンシャルとしては同じようなものなのか……。ブレンデッドのアイリッシュでも結構似たようなフレーバーをうっすらと感じるので、後者だと自分は認識しているのですが。

スコッチと異なるのは、原料の一部を発芽させていない大麦を使っているところ、いわゆる「シングルポットスティル」の部分でしょうか。均質でない原料からくる多彩さが、このようなフレーバーに繋がっているのかもしれません。

などなど、いろいろと考えてしまいますが、飲んでいる間はそんなことはどうでも良くなりそうなくらいの美味しいウイスキーです。ちょっと思い出補正が入ってしまっているかもしれませんが、そこはまあご容赦下さい。

 

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それにしてもこのボトル、かなり重量があり箱も専用のもので大きく重い……。コルク栓まで重くて、開栓時に驚いて落としてしまったほどです。高級感があって良いですが、他のボトルよりもかなり場所を取るのが難点でしょうか(笑

 

ティーリング 9年 2007-2017 蒸留所限定 ハンドボトル

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Teeling 9yo 2007-2017 (OB, Hand bottling, Port Butt, Cask#11650, 59.2%)

香りは黒蜜、赤ブドウ、レーズン、焦がしたカラメル、綿菓子、少し清涼感のあるハーブと切った木材。

味わいはブドウ、濃いカラメル、ビターチョコレート、ハイプルーフらしくピリピリとスパイシー、タンニンの収斂味、フィニッシュはブドウ、焦げた木や炭のニュアンスが残る。

加水するとブドウ感が強まるが、味に焦げたニュアンスが強まり好みが別れる所。ざらざらした粒状感も特徴的。ほんの少しパイナップルやライチのニュアンスが顔をのぞかせる。

【Good/Very Good】

ティーリング蒸留所のハンドボトル、樽出し原酒を直接詰めたもの。今年4月のアイルランド旅行でティーリング蒸留所を訪問した際に購入してきたボトルです。

 

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ざっくりと言って、近年系シェリーカスクの短熟ウイスキー、という内容です。シェリーカスクではなくポートカスクですが、内容的にはほぼ同様の味の傾向でした。素性は悪くなく、10年にギリギリ満たないものですが未熟感も特に無く、良い熟成を経たものであることが分かります。一方で度数が60%近くもありストレートで飲むにはちょっと辛い内容。加水するのが良いでしょう。

ダブリンで稼働し始めたティーリング蒸留所はクーパレッジも抱えており、バーボン樽、シェリー樽は勿論、ポート、マディラ、ラム、カルヴァドス、ワイン、etc… といったように世界中から様々な種類の樽を仕入れて使っているようです。場所もコストもかかるため小さめの蒸留所では独自のクーパレッジを抱えるというのは難しいと聞きますが、自分たちが納得いくような品質の高い樽を造り続けるためには必要との判断でしょう。

アイルランドではスコットランドに比べてシングルモルトは総じて高額な傾向にありますが、こちらはハンドボトルでも値段が控えめな方ということもあり、それなりに売れ行きは良いようです。無くなったら入れ替わりで概ね10年前後のものが準備されるので、時期によって樽の種類が違いそうです。ダブリンを訪れるウイスキー関連の方は多いので、モルトBarなどではもしかしたらバーテンダーの方が現地で買ってきたボトルがある、なんてことがあるかもしれません。見かけたら是非試して見て下さい。