蒸留所訪問 – 長濱蒸留所

岐阜の方面へ行きたい場所があったため、そこから少し足を伸ばして、かねてより行ってみたかった長濱蒸留所を訪問してきました。

 

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日本国内でもウイスキーブームに乗っかる形で各地にクラフト蒸留所の建設が進められているのはご存知の通りかと思います。昨年頃から徐々に建設中などの情報が飛び交っていましたが、そういった蒸留所を差し置いていきなり「蒸留はじめました」と驚かされたのが長濱蒸留所でした。

今年に入り、故障したボイラー修繕のクラウドファンディングがあり、自分もひと口乗りました。その御礼品としてニューメイクなどを頂いたところ、これはかなり良い出来だと思ったため、近いうちに行ってみたいと考えていたところでした。

 

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長濱蒸留所、もとは長濱浪漫ビールというクラフトビールの醸造所。レストラン併設の醸造設備の一角にポットスチルが鎮座しているのは、入った瞬間に見て分かるようになっています。銅の鈍色が良いですね。また、エントランスをくぐった瞬間にビール醸造のものとはまた違った香りが漂っている、そう、これはニューメイクの香り。なんとも不思議な空間に足を踏み入れたことが実感できました。

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こちらでは蒸留設備とウイスキーメイクについて案内頂けました。細かい内容についてはWhisky Magazineの方に詳しくまとまっているのでそちらをご参照頂くとして、ポットスチルはポルトガルのHOGA製で初留800L+再留400Lという本当に小規模なサイズ感。日本のウイスキーファンには小規模として馴染み深いと思われる秩父蒸留所が2000L+2000Lですので、そのさらに半分、といえばどのくらいの規模かはなんとなく想像できるでしょうか。

 

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自分が訪問したタイミングでは蒸留の終わり頃で、初留と再留のテール部分が出てきているところでした。ノージングさせてもらったところ、初留は籾殻を燃やしたものをふやかしたような独特の香り、再留はラバーゴムや溶剤のような香りが出ていました。こういうところは切って捨てるわけですね。なるほど。

ミドルカットを飲ませてもらったところ、品よくまとまったクリアな甘さにレモンのような柑橘感があり、ピートが程よく効いた良い味。このときはライトピートの原酒を仕込んでいました。加水で糊っぽさがでるのは他の蒸留所でも感じた傾向です。ピート感が強すぎず弱すぎずで中々いい塩梅で、若さもうまく救うように一体感がある出来でした。素直に良い原酒だと思います。

ウイスキービジネスに加わった経緯なども伺いましたが、とにかくフットワークが軽く、導入の早さから様々な製造方法や原料の試行錯誤を繰り返すところなど、従来のウイスキー造りとはちょっと違う、まさにハンドクラフトの真髄ここに極まれりといった感じでした。それでいて出来てきたニューメイクはかなりの品質を感じさせるもの。これは熟成後の味わいにも期待してしまいます。

 

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熟成は今のところバーボン樽がメイン。そこにミズナラ樽やワイン樽、桜の木を鏡板に用いる樽など、様々な種類でのチャレンジが始まっているそうです。桜の木などはどうなるかが非常に楽しみですね。想像ですが、3年~5年の熟成でかなり仕上がってくるものと思います。

 

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今後熟成の過程でどのような味わいになっていくのか興味深いところですが、長濱蒸留所さんの面白い所はその過程をカスタマーに対して公開していこうというプロジェクト。熟成過程でどんな味わいになっていくのかも含め、ウイスキーファンに訴えかける商品づくりを目指しているそうです。ある意味、飲み手側も参加者になれるというか、一緒になって長濱蒸留所を盛り上げていけるのではないでしょうか。

日本にクラフト蒸留所が根付くかどうか、今後の3年ほどが勝負になってくると思います。その中でいち早く体制と品質を確立してきた長濱蒸留所、今後とも応援していきたいと思います。

 

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