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K.67 について

ウイスキー好きが送る、日々の酒の記録。 I am a Whisky Lover. Describe my alcoholic life. No whisky, No life.

クロスレビューサイト ”Tasters.jp” が公開されました

昨年から The Whisky Diver(TWD) というテイスティングのスキルアップを目的とした会に参加しておりまして、そのメンバで、我々飲み手が主体となって各ボトルのレビューを公開していくブログを立ち上げる運びとなりました。

こちらがそのサイト、Taster.jp です。

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Tasters.jp – お気に入りの美酒に出会える、レビューサイト

 

レビュー対象のお酒はウイスキーに限ってはいませんが、まずはTWDメンバのメインであるウイスキーを中心にレビューしています。今後、日本酒なども含めて多種多様な酒のレビューサイトとしていこうと計画中です。

 

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TWDでの一コマ. 各人の香味表現の比較など.

 

TWDの目的のひとつに「香味表現の認識を合わせる」というものがあります。

「あの人がいう○○は、自分の感じる○○と同じなのだろうか?」
「もしかしたら△△のことを言っているのではないか?」

ある程度テイスティングに慣れてきた方であれば、誰もが気にする部分ではないでしょうか。公式のテイスティング・ノートと比較する際にもよくあります。こういった差についてしっかりと議論をし、どういう表現が良いだろうか、認識が合っているだろうか、様々な角度から見ていこうと。

こういう飲み手主体の発信をさらに伸ばしていき、Web上で公開していくのがこの Taster.jp です。

 

 

タイムリーな話題としては、ちょうど発売となるニッカの「ブラックニッカ クロスオーバー」について、メンバでテイスティングをしています。皆さんの評価や香味表現とも比べてみていただけると面白いのではないでしょうか。

 

また個人的には、テイスティング以外でも写真を提供させて頂いております。ここに載せたものと被るものもあるかもしれませんが、そうではない写真などもありますので、お目汚し失礼ながら見てやって頂けると幸いです。

まだまだレビューサイトとしては小規模かもしれませんが、今後もっともっとコンテンツを拡充させていきますので、皆さんどうぞご覧になって下さい。

 

アイルランドの蒸留所訪問を終えて

アイルランドの蒸留所訪問記をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。

それぞれの蒸留所やアイリッシュ・ウイスキーの歴史や、アイリッシュウイスキーの製造工程などの情報については、正直ネットでいくらでも調べられるので、本当に細かい内容はそちらをご参照。現地に行ってきた自分が、それ以外で何か伝えられるとしたら、蒸留所を取り巻く場所全体の雰囲気や空気やにおい、そういった風土のようなものだと考えています。

アイリッシュ・ウイスキーの凋落からもうすぐ100年という時間が経とうとしていて、その間に消えてしまった蒸留所がどこにあったのかは定かでないものが多いのですが、今現在稼働している蒸留所でいえばどれも町の中心に近い場所にありました。スコットランドの蒸留所は、逆に町の中心にあったものは廃れてしまい、少し町外れや郊外の辺鄙な場所にあるものの方が残っているように見受けられます。次々に閉鎖せざるをえなかったアイルランドでは、効率を考えたら町からアクセスしづらい場所のものは優先的に切ってしまうしかなかったのかもしれません。

現存する蒸留所はどこも「昔ながらの伝統的な」「歴史ある建物」といった要素を前に押し出して歴史の長さなどを強調していました。しかし、実際の製造にはそのような要素はかなり限定的で、どこの蒸留所も原酒工場のようなものでした。

表向きのビジターセンターやツアー案内の部分は、過去に使われていた蒸留所を利用してそのような趣を出しているものの、裏手にはどどーんと大きな原酒工場が構えている、というスタイルだったのがブッシュミルズとミドルトン。

キルベガンも同様ではあったものの、ここは今稼働しているポットスティルがかなり小規模だったため少し異なりました。ただし、キルベガン銘柄の原酒は実際にはクーリーで作られているため、キルベガンはあくまで名前だけを冠しているにすぎません。

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キルベガン蒸留所のポットスティルはフォーサイス製のかなり小規模なものだった。

 

そう、アイリッシュ・ウイスキーはこういうスタイルが多い。銘柄でいうとレッドブレストやカネマラにタラモア、ブレンデッドもたくさんありパディやターコネルといったようにかなり多いのですが、実際にその原酒を作っているのはクーリーとミドルトンの2つくらい。どうも表と裏の顔が違うように見えてしまうところが、アイリッシュ・ウイスキーの伝統というものに対してつきまとう「いかがわしさ」の元になっている気がします。(これは明らかに自分個人の印象なのですが)

 

少し毛色が違うティーリングに関しては、かなり伝統的なものに則ったポットスティルによる蒸留を行っているため期待できる印象。とはいえ、トロピカルフレーバーで一躍話題になった1990年前後の原酒は、クーリー蒸留所のものといわれているため、実際にダブリンで蒸留された原酒が美味しく育つかどうかはまた別の話、ということになります。

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ティーリング蒸留所の原酒はどのような味になるのだろうか

ティーリングの10年~13年程度のウイスキーについては幾つか試飲しましたが、独特のトロピカル感は奥にあるもののかなり弱い。一方で、現地でハンドボトリングできる25年の原酒は、やはりマンゴスチンやパッションフルーツのフレーバーが明らかでした。20年を超えてくるとあのトロピカル感が全面に出てくるのでしょうか? どうしても謎がつきまといます。

 

アイルランドの蒸留所でもうひとつ期待したいのが、各所にオープンし始めたクラフト蒸留所。グレンダロッホなど稼働から10年が経過しているようなところ、まさにここ数年でオープンしたところなど様々ですが、それぞれの個性が楽しめるようになるのに、あと10年くらいでしょうか。期待しておきたいところです。

また、復活させたキルベガンの蒸留設備も、2000L程度のポットスティルで形もややクラフト蒸留所チック。フォーサイス製ということでモノは良いと思われます。

ミドルトン蒸留所でも2年前からクラフト蒸留所の設備を稼働させています。まだかなり新しい3つのポットスティルは、2500L,1500L,1500Lという小規模。創始者ジェムソンがかつて様々なレシピを試したように、同規模のポットスティルで現代でも試行錯誤を繰り返していこうということらしいです。

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ミドルトン蒸留所のクラフト・ディスティラリー

 

これらの原酒がシングルモルト、シングルカスクで市場に出まわる可能性は未知数で、おそらく出てこないのではないかと悲観していますが、もし手に入るようになるのであれば楽しみではあります。もしかしたら、蒸留所限定のカスクということでボトリングもしくはテイスティングができるかもしれません。10年後くらいになるかもしれません、待つのは長いですね。

スコットランドとはまた違った趣があるアイルランドの蒸留所。数は多くないものの、各地に散らばる蒸留所はそれぞれに特徴があり、また近くに観光名所なども多いので、織り交ぜて旅程を考えると楽しいでしょう。今後のクラフト・ディスティラリーの蒸留所公開ぐあいによっては、それらも候補に上がってきます。将来の楽しみが残っている、という点では、やはりアイリッシュ・ウイスキーはこれからが本気を見せてくれるところなのかもしれません。

 

ミドルトン “ダー・ゲーラック” バッチ#01

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Midleton “Dair Ghaelach” Batch#01 (OB, “Virgin Irish Oak Collection”, Tree Number 03, 57.9%)

香りはややオイリーさを伴う麦、煮たリンゴ、プルーン、フレッシュな杉のような樹木の香り。

味わいは柔らかい穀物のフィーリング、タンジェリン、チェリー、ミドルからチクチクと刺激的なタンニン、赤い色をイメージさせるの樹木感、微かにパッションフルーツのニュアンス、スパイシーさが支配的なフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ダー・ゲーラックという言葉は「アイリッシュ・オーク」という意味。15年から22年ほどのバーボン・バレル熟成の原酒を、その名が示す通りアイルランド原産のオークの樹だけを使った樽で1年ほどの後熟をさせています。ラベルには使った樹木の番号まで書かれており、単一の樹から作り上げてられたものであることを特徴にしています。このボトルは樹の番号が3番でしたが、他にも9番くらいまであるようです。

さて、その味はというと、ミドルトン・ベリーレアと同様の柔らかな麦感とフルーツ感で始まるものの、徐々にチクチクとしたやや荒々しいフィーリングが支配的になります。これがアイリッシュ・オークの個性でしょうか。どちらかというと新樽ということが影響しているようにも思えます。

日本にミズナラというジャパニーズ・オークがあるように、このダー・ゲーラックもまた独特の個性を持ったオーク樽。それぞれの土地を表現する要素のひとつになっていくのでしょうか。個人的には、もう少し刺々しさは控えめであって欲しいので、セカンドフィル以降のもので長い熟成をしたものが出てくるかどうか、といったところが楽しみです。

ちなみに Dair Ghaelach の読みは、ゲーラックとゲーロッホの中間のような発音でした。ツアーで案内してくれた方は「ゲーラッ」という感じの発音。最後の子音はほとんど発音しないようでした。アイルランドのゲール語も、様々な看板などで普通に見かけましたし、スコットランドの一部と同様に、普通に生活に根ざしている言葉なのだと思いました。

 

ミドルトン ベリーレア 2016ボトリング

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Midleton Very Rare 2016 (OB, ex-Bourbon Barrels, 40%)

香りは甘やかな麦、トースト、ローストしたナッツ、ほのかにリンゴ、メロン、奥に紙のニュアンス。

味わいは柔らかく広がる、穀物の甘さ、ややオイリー、リンゴと薄めたマーマレードのフルーツ感、バニラクリーム、フィニッシュにかけて穏やかなホワイトペッパーと少し南国系のフルーツフレーバーが残る。

【Good/Very Good】

ミドルトン・ベリーレアは、1984年に当時のマスターディスティラーだったバリー・クロケット氏が作り出した銘柄。氏はアメリカン・オークのバーボンバレルでの熟成にこだわりを持っていたようで、同銘柄はその樽のみで構成されているスモールバッチで製造されているものです。このため、毎年限定生産となっているようで、ラベルにはボトリング年が表記されています。

氏は2013年に引退となり、2014年からマスターディスティラーはブライアン・ネイション氏に代わりました。このため、2014年のボトルからは署名が変わっています。味の傾向はボトリング年であまり変化をさせないようにしていたそうですが、そこはやはりスモールバッチらしく、色合いから見ても若干の差があります。

さて、肝心の味はというと、全体的に軽めで麦芽由来の風味とコクが主張しすぎない。この軽さも3回蒸留によるためでしょうか。やや控えめながらもバナナやリンゴ、若干の紙っぽさとその奥にメロンや赤い南国系果実も薄く感じます。典型的なアイリッシュウイスキーという印象で、VeryRareという表記の割には個性的な要素があまり感じられないところが、少し肩透かしを食らうようにも感じますね。

なお、値段もそこそこする同シリーズですが、2013年ころまでの過去のリリースボトルが蒸留所でも売られていました。値段は同じだったはずなのですが、レアリティを考慮してか、ちょっとプレミアムが乗せられてしまっていたので、アイリッシュの過去リリースもスコッチと同様にどんどん高騰していくのでしょうか……。手に入れるなら今のうちかもしれません。

アイルランド蒸留所訪問 – ミドルトン蒸留所

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ミドルトン蒸留所のあるミドルトンの町は、アイルランドの南部にある第二の都市コークから車で30分弱。町自体もかなりの大きさがあり、大きな尖塔の教会も2つ、メインの通りは商店がたくさん立ち並んでいます。人でも多く賑わいがある町でした。

 

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町の中心にあるミドルトン蒸留所で、この旅のハイライトとも言うべきツアーに参加します。通常のツアーではなくひとつ上のをお願いしたところ、なんと自分ひとりだったのでマンツーマンで色々と教えて頂けました。

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本日はワールド・ウイスキー・デー(World Whisky Day) です

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みなさん、ウイスキー飲んでますか?

突然ですが、本日、5/20はワールド・ウイスキー・デーです。2012年から始まった記念日ということでかなり新しい部類に入るのですが、なんだかんだでもう5回目。スコッチ業界まわりだと結構浸透してきたようで、海外のタイムラインなどを見ているといろいろなイベントが行われているようです。

そういえば、アイラ島のフェスもちょうどこの時期ですね。アードベッグ・デーやキャンベルタウン・オープンデーも同じくこの時期。なんでしょう、5月はスコットランドが盛り上がる時期なんでしょうか。長い冬が終わり暖かさが感じられるようになってきて、さらに陽の長さもあってゆったりとした夕暮れを過ごせる、たしかにうってつけかもしれませんね。

日本では、やや暑くなってきた今日などはビールの方が美味しかったりもしますが……。せっかくなのでここはハイボールで始めつつ、モルトを頂いたりしてみるのも良いのではないでしょうか。

自分も今日はモルトを一杯いってみようかと。

Slainte mhor

 

アイルランド蒸留所訪問 – タラモア蒸留所

タラモアの町では蒸留所にほど近い場所に宿をとったにもかかわらず、時間の都合でツアーに参加することができませんでした。残念ながら外観などの感想のみお届けします。

 

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タラモア蒸留所は1829年創業、その後、ダニエル・エドモンド・ウィリアムス (Daniel Edmond Williams) に引き継がれ、彼の名から タラモア・デュー D.E.W. という有名な銘柄が生まれるまでに至りました。創業者ではないところが面白いところですが、蒸留所の近代化につとめ、自分の名を冠した銘柄を生み出すのは名誉を掛けた挑戦だったことと思います。なお、Dewは露の意味がありますが、蒸留所の目の前には運河が流れていて、朝には霧が立ち込めていました。なるほどこの景色ならば、と納得したところです。

タラモア蒸留所は2014年にウイスキーの蒸留を復活させる運びとなりました。ビジターセンターはその2年前ほどからオープン。こちらは昔の貯蔵庫を改造して作られており、グッズ販売とカフェが併設されていました。蒸留所本体はその後ろ側に控えていて、外からも外観だけは伺うことができましたが、キルンなども無く普通の町工場のようなものしか見えなかったため、知らないでいるとここに蒸留所があるとは思えないような印象でした。

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ビジターセンター内部。木をあしらった隠れ家のような内装。

タラモアの町はアイルランドでは中規模程度といったところで、メインストリートには店が立ち並びパブも多い場所でした。大きな教会がひとつあり、どこからでも見渡せるとともに時を告げる鐘が鳴り響く、ちょっとクラシックな町でした。

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ここはメインストリートではなく裏通りですが、パブが並んでいました。

蒸留所前のデッキにはベンチが並んでおり誰でも座ってくつろぐことができます。地元の学生たちが仲間同士でふらりとやってきて、ちょっと飲み物を片手におしゃべりしている、といった光景も何度か見かけました。大人だけでなくいろいろな人が訪れる場所として機能しているようです。

最後に蒸留所の情報など。蒸留所は町中にあり専用の駐車場がありません。周囲には一般の駐車場がありますが、2時間1ユーロくらいのチケット式となっていましたので、事前にチケット式パーキングについて確認しておくと良いと思います。ツアーはいくつか種類がありますが、意外と人気らしく埋まりやすいので、事前に予約などを検討された方が良いでしょう。