カテゴリー別アーカイブ: 宮城峡 – Miyagikyo

生命の水 ソサエティ 124.2 宮城峡蒸留所

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生命の水 Japanese Malt Whisksy 16yo 1989-2005 (SMWS, Cask No. 124.2, 59.3%)

香りは青リンゴ、洋梨、カスタード、はちみつ、少しおしろい、独特のヒノキのような香木感が強すぎず主張する。

味わいはスムーズに広がる、オレンジ、洋梨、ミドルから香木とやや強めの樽感、芳醇な木の香り、ホワイトペッパー様がヒリヒリと主張しながらはちみつの甘さとともに残るフィニッシュ。

【Very Good/Excellent】

ソサエティの124.2番、宮城峡蒸留所です。以前、同じくソサエティ宮城峡の124.1番を飲ませて頂いたことがあるのですが、そのときの印象と比較すると、ジャパニーズらしい香木感はやや控えめなものの、その他の香りの要素ともバランスが良く、飲んだ満足感はどちらも勝るとも劣らない素晴らしいものでした。こんなボトルを頂けたことには本当に感謝です。

こちらも簡易ブラインドでの提示。香木感は単なるスコッチでは感じられないようなとは思ったものの、独特の香りを新樽と勘違いして探してしまいあえなく撃沈。自分は以前にもジャパニーズ独特の香りを新樽と勘違いしたことがあり、この辺の違いを明確にしていくのが課題といえそうです。

それはさておき、飲んでみればとんでもなく美味いことは確かで、ソサエティへ払い出した初期のこのあたりの樽は気合いをいれていたのでしょうね。最近リリースされている宮城峡のボトルは、どれもシェリーカスクの、それもちょっと樽感がキツくてギスギスした印象のものが多いですが、これは明らかにシェリーカスクではないですし、どちらかというとプレーンな樽感が良い方向に作用しています。

こんな樽もちゃんとあるじゃないか、というのは前にも持った感想なのですが、改めて宮城峡の懐の広さを感じると同時に、どうしてこういうのがオフィシャルから出てこないのかなあ、と残念に思うところでもあります。

原酒不足ということもありいろいろと厳しい事情もあるのでしょうが、今後のリリースに期待したいと思います。

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宮城峡蒸留所へ行ってきました。

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ふと思い立って自転車で旅をしたくなり、山形近辺を巡る旅の途中で宮城峡蒸留所へ寄ってきました。あまり時間が無かったため、ほんのさわりだけの訪問となりましたが、蒸留所がどんな場所にあるのかを知ることはできました。

 

改めて、ニッカの宮城峡蒸留所は仙台から西に25kmほどの場所にある作並温泉のすぐ側にあり、近くの「新川(にっかわ)」川が竹鶴政孝の理想にかなったというのは有名な話です。場所柄そこまで大きな道路も無く、周りには工場や集落もほとんどありませんでした。温泉地とも数キロ離れているため、本当に蒸留所だけがぽつんと建っているような印象です。

 

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蒸留所はなるべく自然環境を残して建築するよう竹鶴政孝が命じたため、場内のいたるところに緑が溢れています。池の側にビジターセンターがあり、林の中にウェアハウスが並ぶ。樽を熟成させる環境としては理想に近い場所だというのがひと目見て分かりました。

気温の変化はそれなりに大きいでしょう。一応太平洋側のため、日本海側ほど雪が積もることは無いかもしれませんが、それでも東北地方の山の中、冬は雪化粧というには程遠い厳しい環境だったと思います。一方で夏場は結構な暑さになりますから、寒暖差は激しい。結果として、スコットランドよりも熟成は早く進むことになります。これは他の日本の蒸留所でも同じかとは思いますが。

 

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さて、蒸留所のツアーに参加すればひと通りの施設を見学することができました。蒸留工程はモルトウイスキーのためのポットスチルの部分のみで、連続式蒸留機は見ることができませんでした。ちょっと楽しみにしていたのですが、残念。

 

ショップでは限定の商品などが幾つか並んでいました。以前に比べたらラインナップは少なくなっているのかもしれませんが、樽出し51度の限定ラベルや、「モルティ&ソフト」「フルーティ&リッチ」「シェリー&スウィート」などのボトルが販売中。これらは試飲は有料ですが、ノージングだけは無料でできるコーナーがありました(間違っても飲んではいけませんよ)。香りだけでの判断ですが、「フルーティ&リッチ」がかなり好印象。リンゴやバナナなどのフルーツにやや乾いたウッディネス、澄んだ空気の林の中にいるような感覚がなかなか良くできていると思いました。

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あっという間に時間が来てしまい退散となりましたが、次に来るときはもう少し周辺も散策してみたいですね。

第2回 ウイスキー大持ち寄り会

モルト仲間のくりりんさんが主催された、ウイスキーの大持ち寄り会が先日行われました。

当日は80人を超える参加者がいらっしゃったということで、「大」とつけるに相応しい会となりました。またウイスキーだけではなく、コニャックなどのブランデー類、ラム、テキーラまであり、各人の嗜好と想いが良く出ているように思えました。これだけの会を取りまとめられた、くりりんさんはじめ有志の方々、本当にお疲れさまでした。

自分は昨年も参加しましたが、今回は特に20~24歳の若手が増えてきたように思えます。自分から見ても結構な歳の差が出てきてしまったわけですが、若い人たちには上の人に遠慮すること無く、どんどん自分たちの嗜好を広げていってもらいたいですね。勿論、ルールとマナーは守った上で、ですけれども。お互いに尊重しあって輪を広げて行けたら良いですね。

今回の会での自分のゴールは、とにかくいろんな人と話すことでした。おかげさまで初めての方や今までは2,3回お見かけしただけの方とも様々な会話ができました。ウイスキーのボトルそのものの話もそうですし、自分が知らない分野や時代の話を聞けるのも本当に楽しいです。ただウイスキーが好きという繋がりだけで、こんなに大きなネットワークになるんだなあと、改めて考えるとすごいことです。

一方で、スタッフの方々のお手伝いを積極的に買って出ていれば、もっと役に立てたのではないかと反省。後から考えれば考えるほど、スタッフの方々の労力は大変なものだったのだと思い至りました。次回もしくは似たような会があれば、力添えできるように動こうと思います。

さて、以下は特に気にいったり気になったりしたボトルの紹介です。

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Old Pulteney 1989-2015 Light Peated 46%

プルトニー好きとしては紹介しないわけにはいかないですね。1989ビンテージで軽くピートを炊き込んでいるそうです。あまりピート感は強くなく、余韻に僅かに乗ってくる程度ですが、その分フィニッシュの複雑さは増していました。ボディまではいわゆるバーボンのプルトニー味なので、あまり冒険はしていない感じです。年数的には長めなのですが、意外と熟成感は強くなく、そこそこフレッシュさも残っていました。

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カティーサーク12年、1970年代流通品
これは最近呑んでみたいと思っていたボトルだったので、この機会に呑めてよかったです。ボディはかなり軽いですが、香りに出てくる良いシェリー感やしみじみと乗ってくるピートは往年のモルトの味わいを想起させる内容です。あまり気取らずに家呑みでくつろぐのにちょうど良さそうです。

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白州 蒸留所30周年記念 43%
シェリーカスクなのですが、意外と荒々しくパワフルなシェリー感でした。最初カスクストレングスかと思ったほどで、度数を見て本当に驚きました。周りも同じような印象だったらしく、おそらく原酒そのままではかなりエグい味わいだったのではないかと推測されるものでした。加水によってまとまりが出てきているようで、良い判断だったと思います。

隣は台湾の南投蒸留所のウイスキー。最近、カヴァランとともにMalt Maniacs では話題騒然らしいですが、今回は呑むタイミングを逸してしまいました。

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ラフロイグ15年 200周年記念
今年がバイセンテナリーだというのに、全く呑む機会がなかったボトル。年末にようやく呑むことができました。意外とピート感もボディも強くないと感じたのは、既にこの時かなり酔っていたからかもしれませんが、ラフロイグはもっと消毒液っぽいイメージがあったので、割とフルーティなこのボトルは良い意味で裏切られました。ラフはあまり呑まないのですが、最近の傾向はこういう方向なのでしょうか。

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Scotch Malt Whisky Society 124.1
ソサエティの124番は宮城峡、そのファーストボトルで1988年蒸留とのことです。
香りからもうこれでもかと魅惑的なフレーバー。おそらくはミズナラ樽なのではないかと推測される、伽羅や白檀のようないわゆるオリエンタルな香木感。香りだけでしばらく楽しめました。そしてバナナ、レモン、ヘザーハニー、 残り香に火薬のようなニュアンス。これらが驚くほど嫌味の無い、でもパワフルかつ個性的。なんとも言えない味わいには思わず笑ってしまうほどでした。本当にこのボトルは凄かった!

ソサエティのファーストボトルというこで、関係者も相当に力を入れたのではないかというお話でした。ニッカにミズナラ樽があったのかどうかは定かではないですが、この香りはどう考えてもミズナラ以外には無いと思います。昔はサントリーと樽の融通もあったのでしょうか。もしくはニッカ独自で本当にごく少量作っていたのか……。謎はつきませんが、不明なあたりもまた魅力的に映りました。

こういった持ち寄り会は本当に楽しいですね。自分が普段触れないようなウイスキーも多く、それに対しての会話も楽しい。ありがとうございました!!