カテゴリー別アーカイブ: 山崎 – Yamazaki

サントリー山崎 0年 ニューポット

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Yamazaki 0yo NewPot (OB, 58%)

大手のニューメイクというのも珍しいので、クラフトディスティラリーとの比較の意味で飲んでみました。とはいっても、このニューメイクがどの蒸留器で蒸留されたものか(あるいはそのブレンデッドか)はわからないのですが。訊けば教えて頂けたのかもしれませんが、訊くのを忘れました。

フルーティさはほんのり程度で、りんごや洋梨のよう。クリーンで変な雑味のようなものが無いが、中心は穀物の旨さとコシのようなしっかりとした芯がある。少しマスタードのような酸味を感じる。加水すると青りんごっぽさが広がる。

簡単な感想としては、美味しいニューメイク(笑)。まあ、当然ですよね。

クリーンな酒質で、アルコール由来の刺激を除けば、いがらっぽさや刺々しさはほとんどありません。こういうところは流石大手の安定感といったところ。少しマスタードっぽい酸味があるのが特徴的かな、という感じでした。

上述の通り、これがどのポットスチルによる蒸留かは不明です。山崎は、というかジャパニーズ・ウイスキーの特徴の最たるもののひとつは、1つの蒸留所が形状の異なる複数のポットスチルを使い、原酒の幅を広げているところにあります。スコットランドと違い、蒸溜所間で原酒の交換をする文化が無い日本、ポットスチルの多様化が求められた結果の必然です。ストレートネックなのかバルジ型なのかによっても大きく変わるということですが、今回の酒質はやや軽めであったことからストレート型かな、という印象でしたが流石に不明です。

 

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そういえば、この日の見学では数ヶ月前に導入されたという最新のポットスチルも鎮座していました。他と比べても明らかに新顔らしいピカピカの1年生。今まで使い古されたポットスチルばかり見てきたので、逆に新鮮です。これらも数年の経験を経て鈍色になっていくのでしょう。山崎の蒸留器は、この部屋だけではなく別棟にもあり、現在では合計18器になっているそうです。

サントリー山崎 25年

おいそれと手が出ないボトルですが、肝心の味はというと……。

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Suntory Yamazaki 25yo (OB, +/- 2018, 43%)

香りは素晴らしいシェリー香、レーズン、ダークチョコ、甘いベリー、苦味を感じる藁灰、やや強めにゴムタイヤ、徐々にクレヨンのニュアンス、奥の方に微かにトマトを感じる。

味わいはベルベットのような滑らかさと共に、カカオ90%くらいのチョコ、やや強めのゴム、マッシュルームの旨味、焦がしたトースト、ミドルからは出汁醤油、強く収斂味のあるタンニン、フィニッシュにかけても樽感の収斂味が強く支配的、飲みこんだ後に残る後味にやや好ましいダークチョコ感が残る。

【Good/Very Good】

ご存知、山崎のハイエンド・レンジ、25年。ここ最近の原酒不足によってネット実店舗ともに全く見かけなくなりましたが、蒸留所のテイスティングルームならあるのです。
25年は、白州は飲んだことがあったのですが、山崎は経験がなかったので、この機会に飲んでみました。

25年はオールシェリー樽熟成ということですが、上記の通り、味は個人的にはそんなに美味しいとは思わない内容なのですが、こういう「シェリー爆弾」は海外では受けるんだろうなあ、という印象。ダークチョコの味わいが好転するかと思いましたが、終始ビターでドライなままだったのが残念です、香りはかなり良いニュアンスだったのですが。とはいえ、香りもゴムやクレヨンっぽさがあるので、このあたりが少しでも苦手な人には厳しいかも。

確かに、スコッチの近年シェリー樽ものとは違うといえば違うので、個性的とも言えるかもしれません。が、近いニュアンスのものが近年のボトルでも幾つかありましたので、唯一無二、というわけでもありません(信濃屋さんがリリースした1998グレンロセスや、シグナトリーのエドラダワーとか)。なので、無理に求める必要はないかな、というのが自分の感想です。
もう少し変化すれば陶酔感のようなニュアンスに化けてくれるんじゃないかと期待しますが、無理ですかね……。

 

山崎蒸留所 1991-2008 オーナーズカスク 1S70430

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Yamazaki 1991-2008 (OB “The Owner’s Cask”, Cask# 1S70430 Sherry Butt)

香りは強めのレーズン、カカオ、ビターチョコレート、少し酸味のあるプラム、ローストコーヒー、枯木のニュアンス。

味わいはザラザラとしたタッチで強めのチョコレート、マンダリンのような酸味のあるコーヒー、ドライプルーン、鼻抜けはスパイス感が強くクローブ、スターアニスの甘い香り、カカオの苦味と濃厚なチョコレート、レーズンのヒントが残るフィニッシュ。

【Very Good】

山崎オーナーズカスクのシリーズから、こちらはビックカメラで売られていたものだそうです。シェリーカスクの山崎は、近年様々な賞を取ったことで有名になりましたが、このボトルも同様の味わいで濃厚なシェリーカスク由来の香味がふんだんに漂うボトル。

強めの樽感なのに不思議とギスギスした嫌味は少ない。特に鉛筆の芯やクレヨン、出汁醤油といったオフフレーバーに振れることも少なく、サントリーのカスク・マネジメントのレベルの高さを感じます。

 

樽を買う。モルトラヴァーにとってはまさにひとつの夢ではないでしょうか。山崎オーナーズカスクは2004年に始まり、様々な原酒の樽を一般向けにリリースした、国内では画期的なものでした。ちなみに当時のプレスリリースには「世界でも初」となっていますが、スプリングバンク蒸留所などはその前から普通に樽を売っていたようですし、初ではないと思いますが……。

それはさておき、2010年には残念ながら終了。その間に100を超える樽が一般の個人や団体に流れ、様々にリリースされていました。流石に気合が入っていたためか、どれも品質はかなりのもの。シェリーカスクだけでなくバーボンカスクも良質のものが多いようです。

今となっては羨ましいですよね。安いものでは50万円ほどからあったそうですから、頑張れば買えないこともなかったわけで。一方で、今では新興のクラフトディスティラリーで樽買いのチャンスがあります。カスク・オーナーの夢はそちらで実現するのも良いのではないでしょうか。

 

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山崎 シングルモルト ミズナラ 2014年ボトリング

Yamazaki Single Malt Whisky Mizunara (OB bottled in 2014 48%)

香りはバター、ローズマリー、松脂、バナナ、微かにレザー、ジンジャー。

味わいは流れるような砂糖水、サトウキビの汁のような甘味、蜜柑シロップ、少し塩気を伴うバター、ミドルから返りにかけて樽感と香木感、軽くスパイシーさもあるが、ほとんど気にならず流れるように消える。

【Good/Very Good】

2014年にボトリングされた山崎ミズナラカスクです。

全体的に流れるような糖蜜のような引っ掛かりの無い素直な出で立ちで、味、香りともに線が細く繊細な印象を受けました。ミズナラ感が凄い出ているかというと、自分はどうもそこまでは出ていないのではないか、と感じましたが、何をもってミズナラ感というかは難しいですね。いずれにしても、クセがなくて上品な味わいだと思いました。

人気の高さ故か、かなりの高額ボトルですがあっという間に売り切れてしまいましたね。ミズナラの樽は生産量が少ないのか、管理が難しいのでしょうか。ミズナラ樽だけで出せるモルトには限界があるようですし、この値段も致し方ないのかな、という気がします。貴重なモルトをいただけたことに感謝です。

ミズナラ感を手軽に味わいたいとなれば、ブレンデッドの「響」はミズナラも交えて良い味わいに仕上げていますし、お手頃価格でオススメしやすいです。17年あたりが良いのではないでしょうか。

山崎 パンチョン カスク 2012 48%

Yamazaki Puncheon Cask 2012 48%

香りは白い花のようなフローラル、少し若さのあるアルコール感、木桶や枡のような香木感はジャパニーズらしさか。麦と微かに乳酸系の香りも。

味わいは軽いタッチの麦の甘さ、さらっとした氷砂糖が溶けたような味わいを感じる。徐々にピリッとしたスパイス感と燻した木や煙のニュアンス、軽いピート様が現れる。さらにバニラっぽい甘さ。フィニッシュはバニラと、少しワクシーというか香木というようなニュアンスで締めくくられる。

【Good/Very Good】

サントリーは山崎蒸留所の2012年に発売されたカスク・シリーズからパンチョン樽のもの。もっとも樽のニュアンスが出にくいであろうパンチョン樽での熟成ということで、原酒の味わいをしっかりと感じることができるのではないかと思います。実際、強い樽感はほとんどなく、微かに感じる木桶などのニュアンスが下支えとして活きている感じです。ベーシックながらなかなかに美味しい、ちょっと通好みの味わいではないかと思います。

後半の香木感というか、サラリとした木の香りがジャパニーズらしさというかサントリーらしさなのでしょうか。ミズナラ樽ならもっと香木感が出るのだと思いますが、パンチョンでもそういったニュアンスがあり、ハウススタイルと言えなくもなさそうです。このシリーズは他の樽(ミズナラ、シェリー、バーボン)とも比べてみたら面白そうですね。近年のサントリーは本当に良い出来栄えのものが多いと思います。