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アードモア 14年 2002-2016 G&M カスクストレングス

フルーツとスモークネス、アードモアは2000年代でも良い仕事しています。

Ardmore 14yo 2002-2016 (G&M “Cask Strength”, Refill Sherry Hogsheads #935, 936 & 938, 57.5%)

香りはパイナップル、もったりとしたポリッジ、い草、サイロ、燻したベーコンのニュアンス。

味わいはパイナップル、あんずジャム、スキムミルク入りのポリッジ、ミドルから刺すようなアルコール感、ソテーしたマッシュルーム、乾燥したようなピーティさ、スモーキーさと若干のフルーツ感が残るフィニッシュ。

【Good/Very Good】

G&Mのカスクストレングスシリーズから、2002年蒸留のアードモアです。このシリーズによく見られる複数樽のヴァッティング、樽はリフィルシェリーのホグスヘッドで3樽分を混ぜているようです。#937だけが飛んでいるのが謎ですね。高品質でシングルカスクにまわしたか、あるいは樽の種類が違ったのか。あれこれ考える余地があるのは面白いものです。

味わいは比較的穏やかな立ち上がりでしたが、ミドルからは荒々しいというかチクチクするような刺激的な味わい。樽感の強さとも違う、純粋にアルコールの強さという感じ。加水するとフルーツ感と程よいスモークネス、ピート感が合わさって美味です。少し加水がおすすめ。

最初に感じるパイナップルやあんずのような酸味を伴う甘さのフルーツは割と強め。アイラモルトとは若干違う乾いたようなピート感が、やはり本島内陸系の蒸留所由来なのかな、と思うところです。

よくまとまっていて、突出した素晴らしさというよりは全体的に卒なく一定のレベルに達しているようなボトルでした。

こういうフルーツとピートというとボウモア蒸留所の得意とするところのようにも思いますが、1993年頃の蒸留からボウモアの評価がかなり上がっていった裏で、一部のアードモアも同様のフルーツ&ピートを持っていました。2匹目のドジョウというわけではありませんが、同様のものを求める愛好者がアードモアにも惹かれていくことが多かったように思います。

よくブラインド・テイスティングで、ボウモアと思わせてアードモア、いや実はやっぱりボウモア、というやりとりもありました。なかなか当てるのは難しい問題だったと思いますが、出題者の意図を深読みしすぎると大抵は良くない方向になりますね。良い教訓でした。

アードモア 18yo 1992年 デュワーラトレー

Ardmore 18yo 1992-2011 (A.D.RATTRAY Barrel Cask#4905 46.8%)

香りは、やや刺のあるアルコール感、熟しすぎたリンゴ、少し火薬臭、降り始めの雨に濡れた地面のような香り、やや塩気を感じる魚の燻製のようなニュアンス。

味わいは、軽めのタッチで、少し濡れた草原のような爽やかな草の感覚、透明感のある麦の味。ミドルから軽くピートと鼻抜けから返ってくる中に火薬っぽさが入り混じる。熟れ過ぎたリンゴや桃などのフルーツ感。皮の渋みが良く出ているあずきのような和菓子っぽさ。フィニッシュも軽く、少し苦い草のようなニュアンスが続く。

【Good/Very Good】

こちらもきりん力さんに頂いたアードモア。アードモアは1992の方が有名だと思います。いろいろなボトラーズから出ていましたが、総じてしっかりとしたフルーティさが備わった、でもアイラ系ではないピーティモルトとして、特にボウモアとの比較がされていましたね。

熟しすぎた果物のニュアンスが印象的で、個人的にはブローラに感じるフルーティさに似ていると思いました。過熟感やあずきのような渋みなど、少し珍味系とも言える味わいです。複雑で面白い味わいですが、不思議と行き過ぎてはおらず逆に他には無い複雑さで好印象です。90のアードモアに比べるとピートも控え目ですが、より複雑さを増しています。

こちらもボウモアだと言われたらそう思ってしまいそうですが、トップに感じたグラッシーなニュアンスや全体的な軽さの部分でボウモアとの区別ができるかもしれません。この辺はもう幾つか味わってみて、しっかりと違いを認識できるようになりたいですね。

アードモア 12yo 1990年 ダン・イーダン

Ardmore 12yo 1990-2002 (Dan Eideann Cask#30112 46%)

香りはしっとりと落ち着いたピート香、白桃、イチゴ、ベリージャム、爽やかなハーブ系、木の箪笥のような少し古びた香り。

味わいは、やはり湿り気の強いピートの香り、桃、少し焦がしたバナナケーキ。ミドルから麦の甘さ、アーシーだが程よい甘さも兼ね備えている。フィニッシュにかけてもピーティさとフルーツ感の甘さが良いバランスで余韻を残す。

【Good/Very Good】

島系ではないピートというとアードモアが良く話題に上がりますが、呑んだことが無かったので増税前で買おうと思ったら軒並み売り切れておりまして……。お願いして、きりん力さんに頂いてしまいました。ありがとうございます!

グラスに注いだ瞬間から良いフルーツの香りが広がり、のっけから期待できました。鼻を近づけるとしっかりとしたピーティさが出ていますが、桃がメインのフルーツ感が良く出ています。味わいもピートとフルーツ感が均等にやってくる感じで、重苦しくないさらっとした味わいが印象的でした。塩っぽさが無いあたりでアイラモルトと区別ができそうでもありますが、美味しい90年代ボウモアと言われても納得してしまいそうです。