香りが独特のシェリー爆弾でした。


Bunnahabhain 1987-2018 “An Antique Armchair” (Wemyss Malts for Cask Club Release 2, Ex-Sherry Butt, 46%)
香りはイチゴシロップ、カボチャの皮、味醂と甘やかな醤油、ポリッシュしたアンティークテーブル、革張りの家具感が確かにある。
味わいは優しい味わいで枝付きレーズン、マーマレード、濃く煮出した紅茶、大量のクローブ、樽感強く炭のニュアンス、ニガヨモギ、カカオ80%のチョコレート、非常にビターだが濃厚プルーンの甘さも感じるフィニッシュ。
【Good/Very Good】
ウィームスから30年ほどの熟成となるブナハーブン、「アンティーク・アームチェア」と銘打たれたシェリーバット熟成のシングルカスク。ウィームス・カスククラブという、コミッティというかファンクラブのような位置づけでしょうか、そのクラブメンバー限定でリリースされたボトルです。
醤油とみりんのあわせ技のような独特の香りは、近年系のシェリー樽に30年という長期熟成の賜物でしょうか。しょっぱさではなく甘さを感じさせる香りに、どことなく古びたニュアンスが漂っていて、ああこのあたりがアンティークの家具っぽさかな、と納得。味には意外と醤油っぽさはありませんが、かなり強めの樽感を伴った近年系のシェリーが支配的。ドライでスパイシー、口の中の水分が持っていかれそうな感じです。
こういうのはヨーロッパというか、特にドイツあたりで人気が出そうな「シェリー爆弾」ですね。好きな人はとことん好きそうな内容ですが、自分からするとちょっとこれは行き過ぎているかな、と。ある意味、ターゲットの客層がどのあたりか、というのが明確になっている良い例かと思います。