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グレングラッサ 39年 1972-2012 ザ・ソサエティ 21.27

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Glenglassaugh 39yo 1972-2012 (The SCOTCH MALT WHISKY SOCIETY 21.27 “An enticement of sweet oak”, 46.7%)

香りはモルティ、ナッツ、オレンジ、高級感のある家具、ポリッシュ、紅茶、奥からやや醤油のニュアンス。

味わいは落ち着いた広がりから栗の甘さ、オレンジ、桃のニュアンス、おしろい 苦味の少ない紅茶、強いフルーツ感にピリピリとした刺激のあるフィニッシュ。

【Very Good】

ソサエティの21番、グレングラッサ蒸留所から超長熟レンジの一本です。

原酒由来なのか穀物系の力強さもありつつ、長熟の樽で出てくる高級感のある家具のような良い香り。飲んでみるとフルーツ感しっかりに、リフィル系の紅茶のニュアンスと、とても多彩かつまとまりが良く素晴らしいバランスでした。過熟すぎる場合によくある樽をしゃぶっている感もなく、”enticement of sweet oak”とある通り、まさにオーク樽の魅力に魅せられてしまいそうでした。良いですね、これは。

このボトルもこの日が口開けだったため、まだまだこれから広がりを見せていきそうな予感がしています。

グレングラッサ蒸留所といえば、1986年に一度休止した後2008年に復活となったわけですが、休止前の蒸留のもの、特に70年代前半のオフィシャルボトルなどは評価が高いですね。このボトルも1972ということで、その頃の良質な原酒から更に選ばれた一本なのでしょう。今となってはもはや幻ともいえそうなスペックです。まだ5年前なのですが……。

同蒸留所は、G&Mなどがあるエルギンの町から東へ40kmほど。周りには何もないようなところにポツンと建っています。再開までの間にもその建物が維持されていたことに驚きましたが、原酒を寝かせる貯蔵庫としてはちょうど良かったのかもしれませんね。

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グレングラッサ蒸留所付近の風景

2008年の再開後、そろそろ10年になるグラッサ。最近はあまり目立ったリリースがなくなってしまいましたが、もう少ししたら10年物のアナウンスがあるのでしょうか。リリースに期待したいと思います。

グレングラッサ 5年 ハンドボトル オロロソ・シェリー オクタブカスク

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GlenGlassaugh 5yo 2009-2014 (OB Hand Bottling 500ml 58.4% Oloroso Sherry Octave)

香りはビターチョコレート、ドライレーズン、バタースコッチ、ハーブを漬けたオイル、薬草のニュアンスと良い樽香、シロップ漬けのフルーツ、微かに紹興酒のニュアンス。

味わいは、まず突き刺すアルコール、辛味がありスパイシー、タンニンの収斂味、ボディは薄い、ミドルから鉛筆カス、ホットチョコレート、レーズン、ラズベリー、ヨモギのようなハーブ感、生のナッツのオイリーなニュアンス。

【Okay/Good】

グレングラッサ蒸留所で購入できるハンドボトル。ちょうど5年という短熟で、オロロソシェリーのオクタブカスクという異色のものです。普通では考えられないようなちょっと不思議な組み合わせに、思わず買ってしまいました。

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香りは微かに若さを感じるものの、シェリーカスクの良い香りの成分が出ており、チョコレート系の甘さと少し苦さもありそうなハーブ感が良い具合にマッチしています。ここまでは5年とは思えないくらい良くまとまっていると思います。

一方、味わいは短熟らしく非常にピーキーで、まず強いアルコールの刺激がピリピリと主張します。薄めのボディも若さゆえでしょう。後半でようやく味わいらしいものが出てきていますが、生乾きのナッツ感などの少しオフフレーバー気味の部分も見え隠れします。少しの加水でピーキーさは和らぎ、ナッツのオイリーさが主張してきます。こちらの方が良さそうです。

小さい樽で5年、味わいに未熟感が残るものの、そこそこ良いまとまり方をしています。しかし、あまり長い時間をかけると今度は激渋のシェリーモルトが出来上がると思いますので、やはり長熟には向かなさそうです。

従来からのハウススタイルはさておき、ある意味グラッサの原酒の質を感じられるボトルです。そう考えると、少しオイリーでハーブ感のあるような独特のニュアンスなどが、グラッサの特徴と言えるのでしょうか。2008年の再起から早6年のグラッサですが、今後にも期待したいと思います。

ちなみにこのボトル、何名かのモルト仲間にテイスティングしてもらいましたが、好みが結構分かれるようで、そういう意味でも個性的なのではないかと思いました。熟成年数の若さをどう感じるか、というのが気になったのですが、10年未満の凄い若いという回答は意外と無く、20年程度と感じることも多かったようです。まあ5年というのは普通はあまり考えない範囲かもしれませんが、若すぎて嫌だ、という回答もありませんでした。オクタブカスクの熟成の早さが良い方向に働いているのかもしれません。好みはそれぞれですが、なかなか珍しいスペック、味わいですし、ちょっとしたことでツボにハマりそうです。

モルト持ち寄り会でのボトルたち 201504-1

モルト仲間が集まっての持ち寄り会。しっかりとしたテイスティングノートは残していませんが、仲間でアレコレ感想を話しながらのテイスティングはとても参考になります。

特に気になったものを幾つかピックアップ

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“116.19″ (Yoichi) 20yo 1994 (The Scotch Malt Whisky Society 61.3%)

ジャパニーズらしい、余市らしい香りが楽しめる秀逸なボトル。飲んでも一気に香り成分が口から鼻に爆発してくる。これは美味しいです。

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“52.19″ (Old Pulteney) 16yo 1997 (The Scotch Malt Whisky Society 54.6%)

香りが粘土質でくぐもっていてあまり良い印象ではないものの、味わいはしっかりとプルトニーらしさが出ているボトル。塩バター系のまったりした感じに、梅ジャムのような酸味のあるフルーツ感がのっている。

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GlenGlassaugh 39yo 1972-2012 (OB “The Massandra Connection” 53.3%)

グラッサのハイエンドのオフィシャルボトル。良く熟れた柑橘~若干のトロピカルフルーツ感に加えて、シナモン、カルダモン、ナツメグなどのスパイス感がプラスされているのが独特。味わいも53%とは思えないほど滑らかで極上の絹のよう。

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もう少し続きます。

ブラインドサンプル from きりん力さん (1)

モルト仲間のきりん力さんからブラインドのサンプルを頂きました。ありがとうございます。4種類もあり、どれもシェリー樽と思われる色合いをしていますが、果たしてどうでしょうか。

【Blind Sample A from きりん力】

香りはドライレーズン、オレンジピール、カラメルとプリンのようなカスタード感、カカオマス、木の皮、メンソールっぽいスッとしたアルコール感、少しバターのようなオイリーさも感じる。

味わいはビターチョコレート、ネーブルオレンジ、ドライイチジクなどのフルーツ感。ミドルからカスタード、クリーム様のオイリーなニュアンス。スパイシーさはあまり無い。フィニッシュにかけて少しタンニン様の収斂味があるものの、穏やかな甘さが残る。

【G/VG】

香りは良いシェリー樽のニュアンスを出していて、少し高貴なニュアンスも感じられる。
味わいからは結構な熟成年数を感じるが、さらに加水してあるものと思われ、かなり飲みやすい。
若々しさや荒々しさを感じず、ボディが少し緩めであるところなどから、結構な長熟であると思われる。
かなりシェリー樽の強さを感じ、樽の影響が強い印象。

恐らくオフィシャルの長熟、加水ボトルと思われる。
典型的なシェリー樽のモルトだが、軽井沢のような出汁醤油っぽいニュアンスは感じられない。
ピートや塩気、オリエンタルな要素などもほとんど見当たらないことから、スペイサイドかハイランド系と思われる。

【予想蒸留所】①グレンファークラス ②グレンドロナック ③モートラック
【蒸留年】1980年頃
【熟成年数】25年程度
【度数】40-43%

上記の内容でメールをお送りした結果……。

グレングラッサ
GlenGlassaugh (Murray McDavid “Mission” Fresh Sherry/Syrah)
【蒸留年】1978年
【熟成年数】28y.o
【度数】46.6%

ということで、グラッサでした。シェリー樽とシラー(赤ワイン)樽で、フィニッシュものでしょうか。度数よりも緩い印象があり、OBと感じてしまったのはその辺りによるものかもしれません。確かに、グラッサのイメージとしてある草感はメンソールっぽい香りの部分、蝋のようなニュアンスはバターのような部分で捉えられていたように思えますが、シェリー樽のニュアンスが支配的で、グラッサとは思い至りませんでした。蒸留年や熟成年数、度数はそこそこ合っていたのが救いでしょうか。

あまりワイン樽フィニッシュという意識も持たず、美味しいシェリー樽モルトとして頂けました。こういうのもあるのですね。勉強になりました。