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[ブラインド]インヴァーゴードン 30年 1987-2018 The Grainman

昨年の内容ですが、久しぶりにブラインドをやる機会がありましたので、その記録です。

香りはリンゴ飴、シナモン、カルダモン、スパイスの香りが染み込んだコンポート、若干のオールド感を伴う。

味わいは優しくまろやかなタッチで、熟したリンゴ、カラメル系の甘み、ブドウのニュアンス、ミドルからざわりとした植物感は樽の由来か、軽めのコーヒーのような苦味が残るが余韻は短い。

甘やかな香り立ちにスパイスのニュアンスが良く出ている。飲み口の柔らかさとカラメル系の甘さから、オールドボトルのブレンデッドを想起。しかし、味わいに麦のコクが感じられない。フルーツ感から思い描かれるのはコニャックのオールドボトル。熟成年数は長そうだが、あまり経験が無い方面のため25年手前くらいのように感じた。

度数:40度
熟成年数:20年前後
地域:ブランデー
樽構成:様々な種類のヴァッテッド

という回答内容でしたが、正解はこちら。

Invergordon 30yo 1987-2018 (MeadowSide Blending “The Grainman”, Sherry Butt #31200, 45.6%)

The Maltmanブランドでおなじみメドゥサイド社がリリースする、モルトではなくグレーンでした。その名もThe Grainman。

もう完全にやらかした、というか、迷走っぷりが自分でもよくわかる内容でした。出題者のイメージに引っ張られた感もあるのですが……。良くないですね。

インバーゴードン蒸留所はダルモアで有名なホワイト&マッカイ社が擁するグレーン蒸留所で、地理的にもダルモアから5km程度と近い場所にあります。生産量で言うと、ディアジオのキャメロンブリッジや、ウィリアム・グラントのガーヴァンよりもだいぶ少なくなるのですが、それでも年間 36 Mega Litle (Pure Alcohol) と大きな生産量を誇る蒸留所です。

味わいは上記の通りで、モルトとは明らかに異なる味わいながら大きくはずれていないように思えるところが凄い不思議で、濃厚なシェリーバット(ただしサルファや近年シェリーにありがちな粒状感が無い)から来ると思われるカラメル系のニュアンスが、オールドボトルのジョニ黒にあるようなカラメルっぽさと捉えてしまいました。ブレンデッドを思い描いたのは、そりゃ確かにグレーン使われていますから、ね。

しかしどうもモルトではないのでは、と思ってしまってからは思考がフランスの方へ。コニャックだとして、プロプリエテールというよりはやや大衆的なネゴシアンの方面のものだろうか……なんて方向に流れてしまいました。

長熟のグレーンというのは初めて飲みましたが、こういう味わいなのか、と。そして、自分がブレンデッドのどのあたりをグレーンとして、またどのあたりをオールドボトルのニュアンスとしてと捉えているか、いうことが良くわかりました。結構見当違いな部分があったな、と感じています。

味わい的にはグレーンについて一般的に言われているように、確かに余韻が短い傾向にはあるものの、割と好みの味わいでした。それこそ現行の若いモルトとは一線を画す円熟さとまったりと甘い味わいは、オールドボトルの柔らかい味わいに近いものがあると感じています。が、それならばオールドのブレンデッドでも良いのでは、と思ってしまうところもあり、評価としては悩ましいですね。

兎にも角にも大変勉強になる一本。やはりこういうのはブラインドだからこそ気づく点も多いと感じました。