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キルホーマン 100%アイラ 2019年リリース 9thエディション

力強い麦の味、しっかりと仕上がったキルホーマンです。

Kilchoman 100% Islay 9th Edition (OB, bottled in 2019, 50%)

香りはフレッシュなグレープフルーツ、少しマスカット、バタースコッチ、ピーティさはあるが強すぎない、少し藁灰のニュアンス。

味わいはややオイリーな口当たりからバタースコッチ、皮付きのグレープフルーツ、軽めのスモークネスとピート、ミドルから麦の甘みと旨味がしっかり、スモークチーズのニュアンス、柑橘とピートが合わさり複雑さをもったフィニッシュ。

【Good/Very Good】

キルホーマンの100%アイラシリーズ、2019年で第9版までやってきました。

知り合いの間でなかなかに美味しいという触れ込みだったため試してみましたが、確かに良い味を出しています。キルホーマンもついにここまできたか! という感じ。

バーボン樽熟成の良いフルーツ感に強すぎないピートとスモーキーさが加わりいい塩梅に仕上がっている印象。少しだけ若さを感じるニュアンスもあるものの、それは嫌な方向に振れておらず個性的な味づくりのひとつとして貢献しています。麦の旨さが甘みとともに感じられ、ああ、ウイスキーってやっぱり大麦の酒なんだな、と感じさせてくれるところが良いですね。

飛び抜けてフルーツが感じられたり、目のさめるようなピーティさがあったりするわけではありませんが、堅実でバランスの良い、そしてなによりアイラ島のモルトらしさをしっかりと感じさせてくれる、そんなボトルでした。


100%アイラシリーズについてはもはや説明不要かとは思いますが、麦の栽培から製麦、蒸溜、熟成、そして瓶詰まで全工程をアイラ島で行ったシングルモルト。キルホーマンは元々農場だった設備を買取って蒸留所にしたわけですが、計画をしっかりと実行に移して、しかも高いレベルにまで持っていっていったことは本当に素晴らしいことだと思います。

蒸留所自体は非常に小さいですが、周りの農場では大麦を栽培したりと敷地自体はかなり広め。

フロアモルティングもそこまで広いわけではないですが、主に100%アイラ向けになるのでしょう、自工場内で製麦を行っていました。

キルホーマン蒸留所は、2010年に初めて訪れたときには結構閑散としていてあまり認知されていない感じでしたが、2016年に訪れた際にはビジターもかなり多くなっていて、しっかりとアイラ・モルトの一員として認められている感がありました。アイラの他の蒸留所に比べればまだまだ歴史の浅い蒸留所なわけですが、ここまで質が高まってきたのであれば、もはや同じ土俵でしょう。

10thはどのように仕上げてくるのでしょうね。来年の楽しみがひとつ増えました。