カテゴリー別アーカイブ: Lagavulin – ラガヴーリン

ラガヴーリン 12年 カスクストレングス 2016年ボトリング

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Lagavulin 12yo (OB, bottled in 2016, 57.7%)

香りはフレッシュな柑橘、グレープフルーツのワタ、ハチミツの甘やかな香り、スモークしたチーズ、少し焦げた樽のニュアンス、ラガらしいヨードのニュアンスが広がる。

味わいはパワフルでバターとハチミツの甘さ、グレープフルーツ、しっかりめのヨードとスモーク、ホワイトペッパーとジンジャーのピリピリしたフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ラガヴーリン蒸留所が年に一度リリースしている12年カスクストレングス、こちらは創業200周年記念となった2016年ボトリングです。ラベルの上側のシールが200周年記念の表記になっていますね。

ラガ12年に求める味わいがしっかりと出ている印象で、スタンダードの16年と比べると柑橘のニュアンスなどがやや若くフレッシュ。カスクストレングスだけあってパワフルなところは当然ではありますが、思ったよりも度数は低く感じられる、やや丸みを帯びたところが印象的でした。

12年はリリース当初の2003年頃のものがとても美味しく、途中一度中だるみしてしまった感がありますが2011年あたりから(年ごとのばらつきはあるものの)徐々に良くなってきていました。そこにこの200周年記念。蒸留所側も気合を入れてきたのか、しっかりとした良い味わいの出来栄えとなっています。

残念ながら日本市場にはあまり入ってこなかったらしく、通常なら見かけた店舗でも見ることが無かったのはそういうことだったのかと納得してしまいましたが、せっかくの200周年記念ボトルなのでどこかで買えるなら買っておきたい一本でした。

ちなみにこちらは当日開けたばかりでしたので、まだまだこれから伸びしろがあるものと思われます。フルーツ感はもっと出てくると思うので今後に期待もできる一本でした。

 

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ラガヴーリン 16年 オフィシャル2016年現行ボトル

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Lagavulin 16 years old (OB, 2016, 43%)

香りはトースト、ローストしたナッツ、メンソール系の清涼感あるハーブ、甘さの少ないブドウ、カカオ、奥にじんわりと広がる薬品と磯の香り。

味わいはナッツ、ヨード、塩バタークッキー、ミドルから酸味のあるブドウとビターチョコ、少しタール、鼻抜けからフィニッシュにかけては薬品臭が支配的だが、ふわりとバター系の甘さも残る。

【Good/Very Good】

2016年の今年、ラガヴーリンは200周年(バイセンテナリー)を迎えました。オフィシャルボトルも18年や25年などの記念ボトルがリリースされ盛り上がりましたね。これらのボトルは各所の評価も高く、気合いの入り方が違うといった印象でした。

さて、そんなラガヴーリンのオフィシャルスタンダード16年。今年の流通ボトルですので蒸留はちょうど2000年ころということになりますが、まさに90年代以降の綺麗な良い造りを体現しているかのようなボトルです。若さは感じず、焦げたパンやナッツの甘やかなニュアンス、じっとりとしたピートが奥にしっかり、甘さと薬品臭さのバランスがちょうど良い。もう少し柑橘やブドウ系のフルーツ感が出て来るはずだと思うのですが、まだ口開けから1週間ほどとあまり時間が経っていないためかもしれません。

凄い突き抜けている部分はありませんが、オフィシャルスタンダードのボトルとしてはやや気品のある香味、素晴らしいと思います。

自分が初めて飲んだのは10年ほど前になりますが、当時はまだあまりピートに慣れていなかったこともあって驚きがありました。それから10年、こうして改めてオフィシャルボトルを飲んでみると、色々と見えてくる味わいもあり、気取らず素直に飲めるボトルであると再認識しました。アイラ系は夏場に良いイメージがありますが、冬でもじんわりと温めてくれて良いものですね。

残念ながらスタンダードボトルには200周年の記載はありませんでしたが、Estd 1816の刻印が誇らしげです。その2016年に蒸留所を訪れることが出来たのは良い思い出になりました。これからも応援していきたいですね。

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ラガヴーリン16年 現行品と90年代流通ボトルの比較テイスティング

先日の持ち寄り会では様々なラガヴーリンが持ち寄られてプチ200周年記念会の様子だったのですが、知人がスタンダードの16年の現行ボトルと90年代流通ボトルを同時に持ってきてくれました。なかなか飲む機会がなかった旧ボトルのラガヴーリン、しかも現行との比較ができるとは貴重な経験です。

ちなみにボトルの違いはラベルの紋章の違いから分かります。

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現行ボトルはワンポイントが三角形の帆船

 

 

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旧ボトルはワンポイントが紋章

 

 

色合いの違い

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簡単な比較になってしまい申し訳ないです。

あまり違いはありませんが、左の旧ボトルの方がやや色が濃くなっていました。

 

味の違い

飲み比べてみて結構違うな、という部分を書き出しみると、

  • 現行 : やや薄く若い、フレッシュな柑橘、荒々しさ、ピート感強め、色々と粗いがまとまりはある
  • 旧  : カラメル系の甘さ、松ヤニ、ミント、海苔、ピート感控えめ、麦の旨味、少し植物感

 

これは面白い比較結果となりました。

まず、核の部分である島もののピート感や麦の旨味、やや上品なニュアンスは共通しているのですが、そこから上に乗っかっている部分は随分と方向性が違うと思いました。

  • 現行 : フレッシュな柑橘と荒々しさ、ピート感強め
  • 旧  : カラメル系の甘さとオイリーさ、ピート感弱め

といった感じです。

 

特に面白かったのが、色合いの濃さから旧ボトルの方がシェリーカスクが多めなのかと思いましたが、どうも飲んでみるとこれはカラメルなのではないかということ。昔のものならばカラメル着色は当たり前のようにやっていたと思いますし、ラガヴーリンも例外ではなかったと推測しています。

勿論、旧ボトルの方が時間が経っていますから、経年による瓶内変化などもあるでしょう。ピート感の差異などはこの辺りが大きいような気もしています。詰めた当時の状態と現行を比較してみたいですが、さすがにそれは叶わぬ夢ですね。

 

どちらが美味いか?

で、どちらが美味いかというと、これはもうその人の好みの問題でしか無いと思います。個人的には現行品の方が、ラガヴーリンに求めている味に近いと思いました。旧ボトルの方がややオイリーさと甘さがくどく、海苔のようなニュアンスでのっぺりしている印象だったためです。

こうしてみると、旧ボトルだから絶対的に美味いかというと、一概にそうとは言い切れないところがありますね。現行のボトルもしっかりと美味しいということも再確認できましたし、現行ボトルを買って経年で顰蹙させてみるのも面白そうです。

 

ラガヴーリンの記念の年に貴重な比較ができました。Mさん、ありがとうございました!

ラガヴーリン 18年 アイラフェス2016限定ボトル

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Lagavulin 18yo (OB for FEIS ISLE 2016, 49.5%)

香りは濃厚なマンダリン、グレープフルーツなどの柑橘のジャム、燻製したの魚介の旨そうなスモーキーさ、磯を思わせるじっとりとしたピート、ホワイトペッパー、割と若い木のニュアンス。

味わいは優しくさらっと流れるアタックから、マンデリン、ドライアプリコットなどのオレンジ色の果実、こってりとした麦の旨味、プレーンな樽の味わいも強く出ている、しっとりとしたオレンジケーキ、フィニッシュにかけてはさらっと流れ長くはない、ほんの微かにマンゴーか桃のようなニュアンスが残る。

【Very Good/Excellent】

今年2016年に200周年記念を迎えるラガブーリンが、5月のアイラフェスでリリースした18年ボトル。

アイラフェスの記念ボトルはどれも気合いが入ったものと聞いていますが、今回のラガブーリンは200周年ということで更に気合いを入れてきた模様で、このボトルも相当に美味いものでした。

味の傾向はラガブーリンのイメージから外れては居ないのですが、その内容がすべて高次元でまとまっているような素晴らしいヴァッティング。濃厚なフルーツと島もののピート、スモーキーさとエレガントさを兼ね備えていて、まさに「アイラの巨人」と言えるでしょう。

度数と18年という年数から考えるとかなり熟成感を感じる内容で、25年と言っても差し支えないのでは、というくらい。ギスギスときつすぎたりせず、かといってボディはしっかりしていて飲みごたえがある。度数的にはこれ以上ないくらいの良いポイントで攻めてきたな、という印象でした。

正直、前評判と限定品というバイアスが掛かってしまっている感は否めませんが、それくらい手放しで賞賛できるような内容でした。
本当に貴重なボトルを持ち寄って頂きましてありがとうございました!

 

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ラガヴーリン 12年 カスクストレングス 2003年ボトリング

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Lagavulin 12yo (OB bottled in 2003, 57.8%)

香りは強く塩と海藻、ヨード、ヘザーハニー、アンズ、グレープフルーツ、マーマレード、どれも良く主張する、白い花の香りのニュアンス、こなれた麦のニュアンス、やや落ち着いた雰囲気。

味わいは優しいアタックから始まり、強くブリニーさが襲う、塩キャラメル、バタースコッチ、ミドルからどっしりと塩と海藻、凝縮感と熟成感がしっかり、後半にピンクのグレープフルーツやマンダリンのようなフルーツ感、しっかりと塩の効いたピートとバターが長く続くフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ラガヴーリンがほぼ毎年リリースしているカスクストレングス12年、こちらは2003年にボトリングされたものです。

ラガヴーリンとしてはかなりリッチな味わいで、ハイプルーフですが12年ほどの瓶熟のおかげか、やや落ち着いた感が出てきていて一体感があります。味の傾向はもちろんラガヴーリンのど直球で、オフィシャル16年と同じ傾向なのですが、飲みごたえがあり満足感が高い仕上がりになっています。あからさまなフルーツ感などは少ないので、よくも悪くもラガヴーリン、落ち着いていてどっしりとしたアイラの巨人だなあ、といった感想でした。

カスクストレングス12年は、2002年に1stボトルがリリースされ、2002年はもう1本2ndのリリースがあったそうです。といわけでこちらは3rdリリース。逆算すると1991年頃の蒸留で、90年代で安定して美味しくなってきた他のアイラ系と同様にラガヴーリンも近年系の美味い時代に。12年はボトルによってそれなりに味の傾向が違うこともあり毎年同じではないため、人によって好みの年が変わります。自分は2012年、2014年あたりはあまりピンとこなかったのですが、初期のボトルは質が良かったのか、ある程度瓶熟の効果もあってか、かなり良い味わいになっていました。

今年はラガヴーリンは創業200周年ということで、ずっと取っておいたこちらのボトルを開けて勝手ながらお祝いとさせて頂きました。200周年おめでとうございます。

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