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ウィリアムソン 12年 "Mag Mell" BARREL プライベートボトル#1

アイラモルトの中でも独特の香味、複雑さと共に面白い味わいです。

Williamson 12yo 2006-2019 “Mag Mell” (PB for BARREL, Bourbon Barrel, 54.4%)

香りは強めの塩素、クレゾール、グレープフルーツ、レモンバウム、燃やした藁、火薬のニュアンス、全体的にやや冷たい印象。
味わいはレモン飴、酸味強めのグレープフルーツ、藁灰、火薬とヨード、乾いた石灰に控えめながらフルーツ感、火薬と塩素の残り香が独特で良い。

【Good/Very Good】

ウィスキーメディアとしてここ最近では抜群の知名度と豊富なコンテンツを擁する BARREL。自分も良く拝見させて頂いております。そのBARRELのオーツカさんがリリースされたプライベートボトルの第一段が、このウィリアムソン(アイラ)の12年です。実際の中身はラ○○イグというお話。

最初テイスティングで塩素っぽいニュアンスが強めだったため、ラ○○イグよりもア○○ベッグっぽいな、という印象だったのも面白いところ。ボトルの開封からまだ時間が経っていないということもあり、やや硬い印象ではありましたが、30分ほど置いたあとはフルーツ感が強めになり、全体的に丸みを帯びてきました。

しかし依然として上記コメントのように塩素と火薬のニュアンスが強く、特にグラスの残り香が複雑で心地良い。トロピカルとかそういう方向ではないですが、香りが特徴的でずっとノージングばかりしていました。こういう面もモルトの面白さのひとつですね。

しっかりと味わいが開くには開封から30日程度は必要ということで、自分が飲んだタイミングではまだまだポテンシャルの片鱗のみでしたが、個性的で独特の魅力があるボトルだと感じました。

それにしても、プライベートボトルが出せるというのは凄い、というか羨ましいです。

ボトル名の Mag Mell は、ケルト神話の死後の楽園のことでしょうか。あらゆる歓喜が揃う楽園、そこには天上の音楽もあることでしょう。その指揮を取る美しい少女が、指揮棒で奏でたように描かれたロゴ、光の魔術とでも言うような絶妙な加減、それを締めるバックの黒、と素晴らしいデザイン。バックバーでも映えること間違いなしですね。

一般へのリリースも既にSold Outということで、オーツカさん、改めておめでとうございます & 持ち寄り頂きましてありがとうございました!

ラフロイグ 15年 2000年頃流通ボトル

少し落ち着いた、でもやはりラフロイグらしさを感じるボトルでした。

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Laphroaig 15yo (OB, +/- 2000, 43%)

香りはレモン、バニラクリーム、魚介出汁、スモークとピート、おしろい、微かに線香のような香り。

味わいは柔らかく和三盆の甘さ、レモン、いがらっぽさが残るパイナップル、はっきりとしたピート、後半からバニラの甘さとピートの強さが残るフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ラフロイグの昔の15年ボトル。2000年頃に日本でも流通していたボトルですが、こちらのラベルにはイタリア表記があり、日本に入ってきたものとはちょっと異なるようです。

ピートと魚介系の旨味、レモンっぽさなどがラフロイグらしいところですが、パイナップルの皮に近い部分のいがらっぽさと、さらりとした甘さがちょっと印象的でした。ボトリングからかなり時間が経っているためか、やや落ち着いた印象を受けましたが、ヒネなど悪い要素は特に感じず、状態は良好だと思います。

2015年にリリースされた200周年記念のボトルと、記憶ですが比較をすると、こちらの方がややピートが落ち着いている印象です。経年の変化のせいでしょうか、パワフルさは少しなりを潜めているように思いました。

ラフロイグ 17年 1997-2016 オーストリアボトラー向け

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Laphroaig 18yo 1997-2016 (bottled for Austria, Cask#28, 51.6%)

香りはグレープフルーツ、少しグァバやパイナップルのニュアンス、カルダモン、後半にかけて火薬のような香りが良い、残り香には獣や牡蠣のオイル漬け。

味わいはグレープフルーツ、甘味が強めでアイラらしいヨードも感じる、ミドルにかけて少し暖みのある柑橘系、柔らかくて良い、柑橘の皮の苦味と魚介系の旨味がまとまった安定した旨さ。

【Very Good】

オーストリアのボトラー向けというラフロイグ1997。

1997年のラフロイグが良いのか、それともこのボトルが良いのか、このボトルは両方でしょう。ややラフロイグが苦手な自分でも、このボトルは美味しくてついつい口に運んでしました。

グレープフルーツを実からワタ、皮までの全体を味わっているかのような、甘さ、酸味、苦味の多彩な味わいが印象的。香りにある火薬っぽさや清涼感、そして旨味のあるオイルのニュアンスまで、複雑ですがバランスが取れていました。

ラフロイグは200周年記念の21年が旨味のあるバランスの良い味わいで好みでしたが、このボトルも同じ傾向、かつ度数がやや高めとあってパワフルさも兼ね備えていました。こういうラフロイグならいくらでも大歓迎です。

ラフロイグ 15年 2001-2016 エディションスピリッツ

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Laphroaig 15yo 2001-2016 (Edition Spirits “The First Edition”, Cask#12382, Refill Butt, 58.4%)

香りはこってりとした黒糖、おしゃれで華やかなブドウなどのフルーツの凝縮感、やや長熟ラムに通じるニュアンス、グレープフルーツ系の柑橘もありフルーツ感が多彩、奥にはしっかりとヨード、火薬、クローブ、黒胡椒などのスパイスのニュアンスが少し。

味わいは、アタックから香り同様の多彩なフルーツ感が広がる、黒糖と麦の中間的な甘み、やや強めの樽感、ミドルからの強すぎないピート感が好印象、スパイスとジャムをつけた紅茶のニュアンスが広がるフィニッシュが心地良い

【Very Good】

最近ちょこちょこと見かえるようになった “The First Edition” のこちらのロゴは、ボトラーズのエディションスピリッツから。

かなり濃厚なシェリーカスクのラフロイグで、上述の通りそのニュアンスがしっかりと出ています。華やかさに溢れ、ハイプルーフらしくパワフルさも兼ね備えた厚みのある味わい。口に含んだ瞬間から飲み込むんだ後の余韻まで、満足感がずっと続くモルトでした。分かりやすく、素直に美味しい、そんな感じです。

オフィシャルの21年ハーフボトルとは(あちらはバーボンカスクなので)異なる方向性ですが、どちらも同じように突き抜けて美味いボトルですね。残念ながら既に完売してしまっているようですが……。300本程度であれば、仕方がないかもしれません。

 

ところで、ラフロイグ蒸留所としては珍しいと思われるシェリーカスク。今年のスコットランド旅行で現地を訪れた際、ちょうど樽が本土から届いており搬入作業をしていました。話を訊くと、やはりバーボンカスクばかりだということです。

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ラフロイグ蒸留所、樽詰め前の一次保存庫内の様子。バーボンカスクが整然と並ぶ。

蒸留所のすぐ側にある熟成庫にも、基本的にはこれらのバーボンカスクばかりが並んでおり、シェリーカスクがどこにあるのかは正直見えませんでした。一方で、蒸留所内のいくつかの場所では既に役目を終えてオブジェとして並んでいるものの中にButtサイズの樽も置かれており、シェリーカスクが無いこともなさそうだ、という推測はできます。

オフィシャルの特別なボトル用、あるいは大手のボトラーズ向けに特別に払い出す用など、通常とは異なるルートで樽を手に入れてくるのかもしれません。色々な可能性はありますが、いずれにしてもシェリーカスクのラフロイグは貴重なものであることが伺えました。

 

ラフロイグ 21年 2015年ボトリング

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Laphroaig 21yo (OB for Friends of Laphroaig, 2015 bottling, 48.4%)

香りは美味そうな魚介出汁、グレープフルーツの白い部分、控えめだがしっかりとしたヨード、ミドルからはフレッシュなグレープフルーツ、グァバ、塩気のあるバタースコッチ、尖ったところがなく全体的に良い熟成感。

味わいはネーブルオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘、染みこむヨード感、下支えから主張するピート、旨味の強い魚介出汁、微かにメンソールや薬品庫のニュアンス、微かに炭とコールタールのニュアンス、複雑だが各要素が良いバランスでまとまっている。

【Very Good】

去年2015年にラフロイグ蒸留所の創業200周年記念の一本(?)としてリリースされた21年。今年2016年のスコットランド旅行の際に、ラフロイグ蒸留所のショップで購入してきました。350mlのハーフボトルです。

全体的に熟成感のある深い味わいで、引出しも多く多彩なフレーバーをまとっています。特に柑橘系のフルーツ感や旨味のある出汁のニュアンスは素晴らしく、自分の貧弱な語彙では全てを表せません。恐らく加水の調整も丁度良いところに落ち着いているからでしょう。引っ掛かりが無いのに芯の部分はしっかりとしていて飲みごたえがある。とても良いバランスです。

正直に言うとあまりラフロイグが得意ではない自分ですが、このラフロイグは素直に愉しめました。以前に持ち寄り会などで何回か飲ませて頂いていたことがありましたが、やはりこのボトルの出来は秀逸だと思います。ハーフボトルということで少々値段も張りますが、逆にハーフでも良いので一本買って飲んで頂きたいラフロイグですね。

 

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昨年のバイセンテナリーで蒸留所の装いもそれを意識したものに変わっていました。これはアードベッグ蒸留所も同じでしたが、壁に200周年! と描かれていたり、様々な小道具で演出されているあたり、ブランディングにも力が入れている感が伝わってきましたね。私達消費者にも記念でしたが、蒸留所の方々にとっても盛大な記念だったことが伺えます。

ところでこのボトル、蒸留所のショップで「フレンズオブラフロイグ限定」と書かれていて焦ってしまいました。というのも自分、登録していなかったんです。何か証明書のようなものを見せなければならないのかと思いましたが、特にそんなこともありませんでした。でも折角でしたので、幸いその場ですぐに登録できる機械もあったため、現地でメンバ登録してきました。ちゃんと旗も立ててきましたよ(雨で大変でしたが……。)

アイラ島訪問の良い記念になりました。

ラフロイグ 25年 2014年詰めカスクストレングス

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Laphroaig 25yo (OB 2014 Cask Strength Edition, 45.1%)

香りは魚介の出汁、島ものらしいピート、ヨード、濃厚なグレープフルーツ、とても良い熟成感、少しピーナッツのニュアンスでオイリーさを感じる。
味わいは凝縮したグレープフルーツ、魚介出汁、やや和風で鮨のよう、少しニガヨモギやメンソール系の薬草感、フィニッシュは染み込むようなピート感とホワイトペッパーのニュアンスが長く続く。

【Very Good】

流石の長熟ラフロイグで、若々しさやフレッシュなニュアンスは感じない代わりに、しっかりと落ち着いた熟成感は高級感を演出しています。ラフロイグに期待するグレープフルーツ感、魚介のニュアンスも想像以上に濃厚で、口に含んだときの圧倒されるような幸福感が素晴らしいです。旨味がしっかり乗っている魚介の部分が、昆布締めの鮨のような印象を受けたのが面白かったです。

おいそれと手を出せるボトルではありませんが、最近のリリースのラフロイグでは最もどっしりとして恰幅の良さを感じるボトルでした。アイラ系は若いものもいい仕上がりのボトルが多いですが、やはりこういう長熟のものはそれとは一線を画する存在だな、と改めて思い知らされました。

こちらは持ち寄り会でのPさんの持参ボトル。いつも貴重なボトルをありがとうございます!

ブラインドサンプル from 銀牙さん (B)

銀牙さんからのブラインドサンプル。続いては2本目。

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【ブラインドサンプル from 銀牙さん (B)】

香りはモワッと立ち込める酪酸系の香りが支配的、牛乳を浸した布のニュアンス、クレヨン、特にそのオイリーな部分が顕著、白い花の香りを凝縮したような香水系のニュアンス。

アーシーで金属的な味わい、じんわりと広がる落ち着いたピート、全体的に流れるように軽い、枯れた草、燻した灰、放置した雑巾。フィニッシュにかけても少し苦味を伴うオイリーさが残る。

【Bad】

香り、味ともにとても特徴的なサンプルで、正直なところ、全体的にオフフレーバーとして捉えてしまった。最近のものでは逆にこのような味わいを出そうとして出している蒸留所やブランドはほとんど無いと思われるのだが、オールド的な要素はあまり感じられないため、かなり悩んでしまった。新興の蒸留所のものという可能性もあるが、その場合はもっと若々しい部分が出てくると思うので、そういった点は感じられないことから除外。

かなりマイナー系のブレンデッドだろうか。金属系キャップのボトルで、イメージとしてはキャップの風味が中身に移ってしまっているのではないかと勝手に推測。もしくは、少し前のオフィシャルの10年程度。イメージとしてはグレングラッサあたりでちょっと変にこじらせてしまった系か、インチマリンあたりの珍味系などだろうか。

すみません、ちょっとこれは個人的に受け付けられませんでした……。

【予想蒸留所】①グレングラッサ ②インチマリン ③オールドブレンデッド 銘柄不詳……
【蒸留年】1980年代
【熟成年数】10年程度
【度数】40-43%

上記の内容でメールをお送りした結果……。

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ラフロイグ Laphroaig 10年(OB) 80年代後半流通 40%

まさかのラフロイグ裏蒸留所ラベル。このボトルは話には聞いていたものの飲んだことがまだ無かったのですが、これはヒドイ結果になりました(苦笑)

ラフロイグは苦手なものもありますが、もちろん美味しいと思うものも結構あります。しかし、結構絶賛する人が多いこのボトルに対して、まさかこんな結果を出すことになるとは、自分でも驚いています。

ピート香よりも前に酪酸系の香りを捉えてしまって、それが離れませんでした。香りと味は別物かもしれない、と思って飲んだものの、どうも口から鼻に抜けてくるフレーバーに同様の傾向があって、これがもうダメでした。オフフレーバーを一度捉えてしまうと、なかなかそこから抜け出せないですね。

言われてみれば、確かにらしいピート香も含めて全体的にラフロイグの傾向は感じられなくもないのですが、現行ともかなり違いますし、あまりフルーツ感としては捉えられなかったです。残ったサンプルを改めて飲んでみたところ、確かに味わいは粉っぽさを感じる柑橘系のニュアンスはあるような気がするのですが、あまり特徴的なものとは捉えられないようです。この辺は経験の無さによるものかもしれません。

銀牙さん、貴重なものなのにこんな結末で大変申し訳無いですが、懲りずにまたよろしくお願いします(汗)