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ティーニニック 27年 1983-2011 ダンカンテイラー レアオールド

優しく染み込むような長熟の味わいでした。

Teaninich 27yo 1983-2011 (Duncan Taylor “Rare Auld”, Cask#6716, 45.9%)

香りはカスタード、ハチミツ、おしろい、杏のドライフルーツ、少し雑木や植物の茎のニュアンス。

味わいは優しい口当たりで落雁、たまごボーロ、プリン、ミドルからシナモン、樽感が結構あるスパイシー、ココナッツのニュアンスとホロホロと崩れる和菓子のような甘さのフィニッシュ。、

【Good/Very Good】

ダンカンテイラーのレア・オールド、この時期のこのラベル、久しぶりにお会いしました。自分が本格的にモルトにハマり始めたときに良くリリースされていたこのシリーズ、高級感のある佇まいがかなり好みで何本か買って楽しんでいました。(もっと買っておけば良かった)

ティーニニックというと、1972年のヴィンテージに人気がありますが、その次に1983といったところではないでしょうか。やや線の細い和菓子のような甘さと、奥にはしっかり個性的なシナモンのニュアンス、そしてココナッツミルクのような独特の甘やかさ。

さすがに長熟の域にさしかかり樽感が強くなってきていますが、ミドルから後半にかけて現れる胡椒のようなスパイシーさが全体を引き締めてくれています。良い味わいですね。


ティーニニック蒸留所は2017年に200周年を迎えていますが、基本的に原酒工場の扱いでシングルモルトもそこまで多くはリリースされていません。ディアジオ系列の中でもここは見学不可ですが、とりあえず見るだけ見てみようと思い立ち寄ってみました。

River Averonという、やや小さいながらも水量豊富な川が近くに流れていますが、仕込み水は川からではなく井戸水とされています。川の水は冷却などに使用されているのでしょうか。建物自体はこざっぱりとしていて、パゴダが無いこともあってやはり工場のよう。近所は工場と住宅が入り交じる、普通の田舎の町中といった場所です。僻地に建てられる蒸留所も多い中で、立地的には面白い位置づけでした。

ティーニニック 23年 UDレアモルト

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Teaninch 23yo 1973 (UD Rare Malts, 57.1%)

香りはプレーンな麦、シナモン、ハッカ、ミント、ホワイトペッパーのニュアンス、少し木のニュアンスが残る。

味わいはハイトーンな麦感、青リンゴ、レモン風味、べっこう飴、鼻抜けに香り同様のシナモンとハッカ、後半はピリピリとホワイトペッパーなどのスパイス感、少しツンツンした刺激的なフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ほぼオフィシャルと考えても良い、UDレアモルトのティーニニック 1973年蒸留ボトル。

UDレアモルトというとこの味、というハイトーンでプレーンな麦のニュアンスは健在で、そこにティーニニックらしいシナモンなどの独特のスパイス感の爽やかなニュアンスが乗っています。流石にハイプルーフだからか、ピリピリと刺激的な要素もありますが、ボトリングからかなり経っていることもあり、そこまで強い刺激ではありませんでした。

ベタつかないプレーンさやハイトーンな味わいは夏向きともいえるモルトですね。

それにしても、UDレアモルトはどれも味の傾向が似ているのですが、これは本当に不思議なものです。複数樽をヴァッティングしていると思いますので、樽選びだけでは同じ傾向にはならないでしょう。となると、ヴァッティング後に原酒を留めておくマリッジ用の樽あるいはタンクのようなところが、このような味を出すための装置になっているのでは、などと想像しています。

ティーニニックも含め、UDレアモルトで出てきた蒸留所はほとんど原酒工場のようなもので、シングルモルトに力を入れている蒸留所とは全くの別世界です。ある意味工業製品のように思えなくもないのですが、しかしやはり樽で熟成させ出来上がるボトルは、自然が育んだ素晴らしい世界を内包しているのだなあ、などと感慨にふけってしまいました。