カテゴリー別アーカイブ: 【Good/Very Good】

メーカーズマーク プライベートセレクト 萌木の村 ポールラッシュ生誕120周年記念

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Maker’s Mark Private Select (OB, “Paul Rusch’s 120th Birthday”, 55.5%)

香りは典型的なバーボンらしさ、メロン、糖蜜、酸味のあるリンゴ、清涼感のある樹木の香り、焦がしたトーストにハチミツがけ、メンソール様の爽やかさ。

味わいはとろりと甘い、青リンゴ、杉のようなやや刺激的な樹木感、徐々にピリピリとブラックペッパー、少しミント系のハーブ感、鼻抜けに焦げた木材、カラメル、青いハーブ感とブラックペッパーが続くフィニッシュ

【Good/Very Good】

清里は萌木の里のオリジナルボトル。同地の発展に貢献したポール・ラッシュ氏の生誕120周年を記念したボトルです。こちらはくりりんさんとバーボンを小瓶で交換する機会があり、その折に頂いたものです。くりりんさん、ありがとうございます。

詳細についてはくりりんさんの記事がとても詳しいため、そちらをご参照下さい。

香り味ともに典型的なバーボン、といっても差し支えないと思いますが、総じて高いレベルのバーボンです。アタックはさすがにハイプルーフらしく強めではあるものの、ややトロっとした口当たりがそれを緩和し、ボディも軽めでさらっと流れてくれます。度数からマッチョなラガーマンをイメージしましたが、なるほど、そこは牧師様の記念ボトル、温和で整ったところを感じさせてくれます。

リンゴ感や独特の胡椒のようなピリピリとしたところが際立っている感じ。このバーボンは単体でストレートでも良いですが、肉料理なんかとも相性が良さそうです。そういえば以前、フォアローゼスの試飲会では果実のリンゴと合わせて飲むととても良くマッチしたのを思い出しました。おそらくは新樽によるバーボン独特の香味が、リンゴなどと相性が良いのかな、などと考えています。

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カリラ 18年 1997-2016 ウイスキーファインド 山海經シリーズ “精衛填海”

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Caol Ila 18yo 1997-2016 (WhiskyFind, “山海經/精衛填海”, Sherry Butt Cask#2, 40%)

香りは白い海岸を思わせる塩とヨード、爽やかなヨーグルト感、バニラ、レモンの皮、ビターオレンジ、とてもバランスが良い。

味わいは柔らかめのタッチで、塩たらこ、素朴な麦感、控えめなオレンジなどの柑橘系フルーツ、ミドルからミネラル感、再び塩気とバターが現れ、ピート感と合わさっていくフィニッシュ。

【Good/Very Good】

台湾の新興ボトラーズ、ウイスキーファインドが詰めたカリラ18年。

90年代後半のカリラ、というかいつの時代でもカリラは安定した品質を提供してくれますが、こちらもとても良いカリラでしたあ。派手さはなく、落ち着いているけれどもアイラモルトの良いところを凝縮したような味わいで、バランスも良く飲みやすいボトルでした。

加水ではない度数落ちの40%ということなのですが、さすがに18年でそこまで落ちるのかはちょっと不思議な気もしますが……。ちなみにシェリーバットなのですが、あまりシェリー樽のニュアンスが取れませんでした。この日はマッカランやストラスアイラなど良質のシェリーカスクものが多かったためか、軽めのシェリーのニュアンスが拾えなかったようにも思えます。

ダルユーイン 1980-1999 マキロップチョイス

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Dailuaine 1980-1999 (Mackillop’s Choice, Cask#1236, 55.2%)

香りはメロン、青い草、バニラ、プレーンなオーク樽、少しメンソールのニュアンス。

味わいはややパワフルなアタックで、バニラアイスのような甘さと柑橘類や梅のような酸味、少しオイリーな乳製品、素朴なオートビスケット、ホワイトペッパーが刺激的に残るフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ダルユーインはどういったところがハウススタイルなのか、今ひとつ明確に理解できていないところ。香りにメロンや青い瓜的なニュアンスが特徴的ですが、一方で味にはあまりメロンっぽさは無く、プレーンなバーボン樽の良い部分が出てきている印象でした。20年弱という長熟ではない熟成が樽感の強さを回避しているのでしょう。

80年頃のモルトとなると近年では30年オーバーになるわけで、どうしても過熟による樽の強さにつながってしまいがちです。そう考えると、中熟の飲み頃のモルトは過去のリリースでないと味わえないわけで、こういったボトルで往年の味わいを勉強するのも難しくなってきてしまいました。貴重な経験をありがとうございます。

ところで、マキロップチョイスというとどうしても思い出してしまうのが、某酒屋で投げ売りされてしまっていた時期があったこと。確かにその頃は他にもっともっと素晴らしいモルトがひしめき合っていたため、マキロップチョイスはそこまで注目されることがあまり無かったように思います。結果的にその投げ売りの印象から「安かろう悪かろう」のイメージが付いてしまったように思います。しかし、このボトルは良い香味で素晴らしいものでした。飲まないで印象だけで語ってはいけませんね。

 

グレンモーレンジ 10年 1981-1991 ネイティブロスシャー

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GlenMorangie 10yo 1981.02.05-1991.04.17 (OB, The Native ROSS-SHIRE, Cask#978, 59.6%)

香りはツンとくるアルコールの刺激、レモン、カスタードやバターの風味がケーキのよう、奥に紫蘇のニュアンス。

味わいはプラムジャム、薄めた塩バター、乾いたオーク感がしっかり、ミドルからレモンバームとカスタードクリーム、ピリピリとホワイトペッパーの刺激、やや軽めのタッチで柑橘系とオーク香が続くフィニッシュ。

【Good/Very Good】

グレンモーレンジのネイティブ・ロスシャー10年。オフィシャルのシングルカスクでカスクストレングスというのは、当時としては相当な意欲作だったことでしょう。時期的には魔の80年代を過ごし、90年代で少し上向き始めるかどうか、といったところ。もしかしたら、売り手側も「何か変わらないといけない」と思ったのかもしれません。

このあたりは1991年に詰められた余市のシングルカスクと似たような経緯があるように思えます。

ボトリング後25年を経てなお荒々しくパワフルなところがあり、当時はもっと強く個性的だったのかもしれません。一方で少しボディにかけて軽めなのは、経年によるものか短熟によるものか、どちらかだけでなくそれぞれのミックスと言う感じ。紫蘇やレモンバームのような独特のニュアンスがありつつも、飲んだ瞬間に「あ、モーレンジらしい」と思わされたところに、近年のモーレンジとも共通するハウススタイルがあるのだなと気付かされました。

そういえば1981年ということでマイヴィンテージでした。最近はめっきり見かけなくなってしまった年代ですが、こうしてまたひとつ味わえたことに感謝です。Kさん、ありがとうございました。

 

グレングラント 1952 G&M蒸留所ラベル

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GlenGrant 1952 Distilled (G&M, Distillery Label, 75cl, 40%)

香りはプラム、レーズン、黒糖、高貴さもあるオールドシェリー香、やや工場のような、セメダインのニュアンス。

味わいは緩くライトなタッチ、プラム、ザラメ、ポン菓子の甘さ、軽く柿渋、紅茶、ローストしたカシューナッツのオイリーさ、フィニッシュは緩やかに紅茶のニュアンスが消えていく。

【Good/Very Good】

G&M社の蒸留所ラベルのグレングラント、1952年蒸留ですが年数表記はありません。60年代さえ枯渇していまった現在においては、50年代前半というのはなんとも恐ろしいスペックのモルト……。

香りは良質なオールドシェリー感がふんだんに漂っており、スワリングするごとにこの香りに包まれるのは喜びであります。一方で、味わいはかなり緩めで良く言えばゆるゆるとどこまでも飲めそうな、悪く言えばパンチに欠けて印象が薄い、という感想。個人的にはこのくらいのゆるさは歓迎で、特に1,2杯目にこちらでスタートできたなら素晴らしいでしょうね。

G&Mによるグラントの蒸留所ラベルはこれ以外にも様々なヴィンテージや熟成年数表記のものがリリースされているので、正直どれが良いものなのかがパッと見で判断がつきにくい印象があります。一部のものはかなり濃いシェリーカスクのものもあったり、一方で5年表記などでも昔のものはかなり凄い味わいのものがあったりと幅が広いことも。ある意味、どれもが個性的でそれぞれのキャラクターがあるということなので、グラントにハマる人はきっと幅広く揃えていたりするのでしょうね。

 

最近では2016年にオフィシャルボトルがラベルチェンジを行い、描かれていた二人のオジサンが姿を消してしまうという寂しさもありました。逆に味わいは洗練されて良くなったようですが、あの2人のハイランダーのラベルは「古臭い」ものと感じられてしまったのでしょうかね。

 

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ちなみに、ラベルのおじさん二人は誰かと言うと、1840年にグレングラント蒸留所を創業させたジェームズとジョンのグラント兄弟です。元々は他の蒸留所と同様に密造から始まったようですが、正式に免許を受けて稼働するように。ロセス地区のなかでもひときわ大きい蒸留所となったということでした。

大変貴重なボトルを経験させて頂きました。ありがとうございました!

 

 

ラガヴーリン 12年 カスクストレングス 2016年ボトリング

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Lagavulin 12yo (OB, bottled in 2016, 57.7%)

香りはフレッシュな柑橘、グレープフルーツのワタ、ハチミツの甘やかな香り、スモークしたチーズ、少し焦げた樽のニュアンス、ラガらしいヨードのニュアンスが広がる。

味わいはパワフルでバターとハチミツの甘さ、グレープフルーツ、しっかりめのヨードとスモーク、ホワイトペッパーとジンジャーのピリピリしたフィニッシュ。

【Good/Very Good】

ラガヴーリン蒸留所が年に一度リリースしている12年カスクストレングス、こちらは創業200周年記念となった2016年ボトリングです。ラベルの上側のシールが200周年記念の表記になっていますね。

ラガ12年に求める味わいがしっかりと出ている印象で、スタンダードの16年と比べると柑橘のニュアンスなどがやや若くフレッシュ。カスクストレングスだけあってパワフルなところは当然ではありますが、思ったよりも度数は低く感じられる、やや丸みを帯びたところが印象的でした。

12年はリリース当初の2003年頃のものがとても美味しく、途中一度中だるみしてしまった感がありますが2011年あたりから(年ごとのばらつきはあるものの)徐々に良くなってきていました。そこにこの200周年記念。蒸留所側も気合を入れてきたのか、しっかりとした良い味わいの出来栄えとなっています。

残念ながら日本市場にはあまり入ってこなかったらしく、通常なら見かけた店舗でも見ることが無かったのはそういうことだったのかと納得してしまいましたが、せっかくの200周年記念ボトルなのでどこかで買えるなら買っておきたい一本でした。

ちなみにこちらは当日開けたばかりでしたので、まだまだこれから伸びしろがあるものと思われます。フルーツ感はもっと出てくると思うので今後に期待もできる一本でした。

 

ボウモア 19年 1998-2017 アイラフェス2017年向け

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Bowmore 19yo 1998-2017 (OB, THE FEIS ILE COLLECTION 2017, First Fill Sherry Puncheon, Cask#57, 54.3%)

香りはボウモアらしいヨード、マーマレード、レーズン、酸味のあるブドウ、ハチミツ、除光液のような少し溶剤系のニュアンス、パフュームとは異なるが花のようないい香り。

味わいはなめらかな滑り出しでネクタリン、桃に黒ブドウ、フルーツ感強め、オイリーで粘性がある、ミドルから鉛筆、木くず、はっきりと支えるヨード感、鼻抜けに香りの花のようなニュアンスが心地よく抜ける、リッチなフルーツ感と木くずのニュアンスが残るフィニッシュ。

【Good/Very Good】

今年5月のアイラフェスでは、ボウモアからは2種類の限定ボトルがリリースされたそうです。ひとつはこちらのボトル、もうひとつは11年熟成のものでした。

フルーツ感が多彩で、香りも飲んでも素直に美味しいと思えるボウモアです。近年のボウモアは安定して良い物があると思う一方で、シェリーカスクのものはちょっと苦味やエンピツ感などがひっかかりを生んでしまうものが多かった印象なのですが、このボトルは滑らかな口当たりでほぼ引っかかる部分が無く、特別に良い樽を選んだのだろうな、ということが想像できます。

ファーストフィルのシェリーカスクでここまで滑らかな仕上がりというのは、一体何をしたんだろうかと疑ってしまうくらい不思議な出来栄えなのですが、最近のシェリーカスクのマネジメント技術がかなり向上してきた結果なのだろうと感じています。シェリーカスクの未来は明るいように思いますね。

樽が効きすぎているといえばその通りで、ボウモアのスタイルがしっかりと感じられるかどうかという点には確かに疑問は残るものの、総じて満足感の高いボトルでした。こんなボトルが手軽に変えたら言うことはないのですけれど、やはり特別なものは特別、ということですね。

貴重なボトルを経験させて頂きました。ありがとうございました!