カテゴリー別アーカイブ: 【Interesting】

ブルームスベリー 30年 ファイネスト オールドブレンデッド ウイスキー

DSC04840.jpg

Bloomsbury Finest Old Blended Scotch Whisky 30yo (Bloomsbury, 43%)

香りはクリームやバターなどの乳製品、とてもコクが強い、徐々にリンゴや洋ナシのフルーツ感が現れ、続いてポリッジ、バタースコッチ、微かにフローラルなハチミツ様も。

味わいは柔らかくとてもクリーミーで、香り同様のミルク感、一呼吸置いてリンゴ、徐々にホワイトペッパーのような刺激、セージなどのハーブ感、奥にピートのニュアンス、フィニッシュはカスタードクリームに複雑なハーブ感が合わさる。

【Very Good】【Interesting】

ブルームスベリーというと、もうかれこれ10年以上前に幾つかリリースがあったものの、最近は全然聞かなくなってしまったボトラーズですね。近年でもボトラーズは現れては消えていくものが多いですし、そういうものなんでしょう、とある種開き直ってしまったりもしています。

さて、このボトルがリリースされたのがいつかは正確には分からないのですが、恐らく2005年より前だと思います。30年熟成ということですので、1970年代前半に蒸留されたモルトがメインであることは間違いないでしょう。ものによっては1960年代の原酒も入っているかもしれませんね。

クリーミーな味わいからなんとなくグレンタレットが思い浮かんだりしましたが、いかんせん情報が無いのでさっぱり分かりません。しかし、ブレンドらしく多層的な味わいで、原酒が良いからかしっかりとした芯の強さを感じる良質なウイスキー、という印象です。

情報があまり無いので詳しい所は分かりませんが、昔はこういうブレンデッドも結構たくさんあったのですね。以前記事にしたダイナースなども、ある意味個性的なブレンデッドでした。しっかりとした味わいで良い物が多かったのだなあ、としみじみ感じてしまうのでした。

 

広告

インチマリン 13年 2003-2016 オフィシャル シングルカスク for JIS

dsc01143

Inchmurrin 13yo 2003-2016 (OB Limited Edition for Japan Import System, Cask#07/16004 53.2%)

香りはハチミツ、オレンジ、カラシやわさびのようなツンと来る刺激、青草のニュアンス、ただれた果実、玉ねぎやキャベツなどの野菜のようなややクセのある刺激臭、さながらドリアンのようなフルーティさとただれた果実のニュアンスが交じる。

味わいはオレンジにハチミツ、やや濃厚なマーマレード、アボカド、ミドルから舌先に残るバニラ、ヒリヒリと強めのホワイトペッパー、飲み込んだ後からドリアン様の独特な香味、フィニッシュはやや荒々しく木のエグみにバニラが残る。

加水すると香りは野菜系の刺激的なニュアンスが強くなり、味わいはメロンやアボカドやマンゴーなどのこってりした甘みが強くなる。

【Good/Very Good】【Interesting】

話題のインチマリンです。
情報通なウイスキーファンの方ならご存知かとは思いますが、一部でその味わいが話題となり、まさかインチマリン(ロッホ・ローモンド)がこんなに求められることになるとは、誰が想像したでしょう。自分もつられて1本買わせて頂きました。

味わいについては、正直いうと個人的にはそこまで「美味い!」という方向のものではありませんでしたが、なんでしょうね、本当に独特なニュアンスがあります。トロピカルフルーツとも言い難いのですが、フルーティさは確かにあり、そこにこの独特の玉ねぎっぽいニュアンスがあわさって、さながらドリアンのような香味と取りました。

ドリアンが一部のコアな人に熱狂的に支持されるように、このロッホ・ローモンドもまた同じ。いわゆる珍味系の味わいはロッホ・ローモンドらしさも感じられますし、ハウススタイルともとれるでしょう。もうひとつ昔からのロッホ・ローモンドらしさといえば濡れたダンボール様の香味ですが、そこは感じられませんでした。

なお、加水すると香りはともかく味わいは良い方向に振れてフルーティさが良く出てきました。これは加水してトワイスアップなどで愉しむのが良さそうです。

 
90年代以降、綺麗で品良くまとまったモルトが増え、外れがあまり無くなった分大当たりも少なくなったように思えます。このインチマリンはそういう主流とは距離を置きながらも、以前のようなダンボールや紙のニュアンスは取り払って「いい勝負」ができるようになった、そんな風に感じます。

それにしても、ジャパンインポートさんのこのチョイスは凄いですね。値段も決して安くはないため思い切った決断だったように思えますが、結果的にはかなり話題になりました。正規代理店であるJISさんがこういうボトルを詰められるのも、これまでの実績があってのことだと思います。今後もこういう独特なボトルも偶に取り入れて頂けると、消費者としてもモルトの奥深さを再認識できますね。

グレンファークラス 32年 1968-2000 陶器ボトル

DSC03013

GLENFARCLAS 32yo 1968-2000 (OB “Old Stock Reserve” Cask#684 54.2%)

香りはこれ以上ないくらいの往年のシェリー感、濃厚なプラム、ドライイチジク、コーヒー、カカオマス、若干プラスチックのニュアンス、軽くシナモン、甘い栗、奥にハーブのニュアンス。どっしりと濃い苦味のような香りを芯に感じる。

味わいは、とても濃厚なドライプラム、枝付きレーズン、ミドルには濃縮したエスプレッソの苦味、マンダリンのニュアンス、赤ブドウ皮のようなの苦味と軽い甘味、驚くほど長く続く余韻。アタックは度数の割にはやや落ち着いており、ボディはスッと軽い。

【Very Good/Excellent】【Interesting】

グレンファークラスの陶器ボトル、1968年蒸留の2000年ボトリング。カスクナンバーは684です。

グラスに注いだ瞬間に思わず「なんだこれは……」と漏らしてしまうその色あい。そしてあたりに広がる濃厚なシェリーカスクの香り。甘やかかつカカオ系の苦味を伴った香りがどんどん膨らんでいき、期待が膨らみます。

一方で、味わいは流石にこの色から分かる通り、濃厚というか行き過ぎとも思えるどっかんシェリー。甘口ではなく苦味が優っていますが、硫黄のニュアンスはほとんどなく、鉛筆やクレヨンといったあたりのマイナス要素もほとんど感じられません。とにかく濃厚だけれども不思議なほど嫌味が無い、稀有で面白いボトルです。

近年系のシェリーカスクでは、明らかにこんな味にはならないだろうと思います。絶対に生木っぽいエグみや生臭さが出てしまうものだと思いますが、60年代のシェリーカスクはやはり別格で一線を画するものなのでしょうか。昔のシェリーカスクとはこういうものだったんだと勉強するには持って来いのボトルです。

なんといっても香りが良いので、スワリングをしながらひたすら香りを楽しんでしまう、そんなモルトでした。

 

この陶器ボトルはドイツ向けでカスクナンバーは683と684の2つがありました。どちらも同じ傾向の濃厚シェリーカスクで、自分は飲んでいないのですが味わいも同じ傾向だと思われます。ハードチャーしたシェリーカスクで、たまたま硫黄の成分などがあまり出なかったのか、それともシェリー液がかなり残っているところに原酒を入れたのか。どういうからくりでこんなボトルが出来上がったのか……。

2015年現在の状況から考えると、こんなモルトはもう出てこないだろうと思います。原酒枯渇以前に、こんな樽がそうそう出てくるとは思えない。2000年のボトリングということで、ミレニアムのお祝いでもあったのかもしれませんね。陶器ボトルに蝋封という、いかにも普通とは一線を画するボトルはファークラスの中でも特別なものだったのでしょう。

 

image

このモルトは呑み終わったあともグラスの残り香が凄い。というのも、グラスがこれだけ濁るのはもはやギャグとしか思えません(笑) これは何の成分なんでしょうね? チョコレートのような香りがいつまでも楽しめるので面白いです。糖分なのでしょうか。

本当に興味深い、60年代ファークラスの脅威を見ました。

オーバン 21年 オフィシャル リミテッド・エディション 2013

Oban 21yo Cask Strength (OB Limited Edition 2013 58%)

香りはパイナップル、白桃、マンゴスチンなどのフルーツ感と、ワックス、おしろい、薄荷やニッキなどの独特の香り、カビのようなすえた香りだが嫌味には感じない。独特で不思議な、でも面白い香り。

味わいは、とても濃厚な凝縮感のあるパイナップル、ドライバナナ、軽くカカオのニュアンス、栗の皮のような渋み、フィニッシュは長く、うっとりするような陶酔感が続く。

【Very Good】【Interesting】

オーバン蒸留所の21年カスクストレングスもの。2013年にリリースされたボトルです。

香り、味ともに良く熟したパイナップルのようなフルーツ感が印象的で、特に味わいにおいてギュッと詰まった感覚が独特でした。また、香りはワックスやニッキのような、これまでにあまりモルトでは感じたことのないような香りが特徴的で、しかも嫌味には感じないようにまとまっているところがなんとも面白く、不思議な印象でした。

オーバンというとオフィシャルの14年かダブルマチュアードくらいしか飲んだことはなく、ボトラーズからも全然リリースが無いと思っていましたが、ここにきてオフィシャルでこんなに美味しいボトルがあったのかと思い知らされました。オーバンらしからぬ仕上がりとも言えますが、これはかなり本気で味を追求した結果なのではないかと思います。その分、ボトル価格はかなりするようですが……。ダブルマチュアードとこのボトルの、中間のレンジが欲しいかな、と思ってしまいました。

ウイスキーとは全く関係ないですが、自分の好きなフィドラーがオーバン出身なので、オーバン自体には結構な思い入れはあるのですが、上述の通りあまりラインナップが多くないので、もっと出てきて欲しい次第です(笑)