カテゴリー別アーカイブ: 【Very Good/Excellent】

ブルイックラディ 35年 1970-2006 創業125周年記念ボトル

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Bruichladdich 35yo 1970-2006 (OB 125th Anniversary Bottling, 40.1%)

香りはやや昔のスタイルでやさしいモルティさとシェリー感、古い家具、樹木の香り、ホワイトペッパー、微かに高貴なランシオのニュアンス。
味わいは染み込むような優しい麦とシェリー樽感、ボディは緩いが芯のあるバーボン樽感、バニラ、オレンジ、干したアプリコット、フィニッシュにかけて軽くランシオ系の高貴さを伴いながら儚く消える。

【Very Good/Excellent】

ブルイックラディはあまり長熟のものを飲んだことが無い蒸留所です。それは、1994年から2001年ころまで閉鎖されていたということもあり、自分の飲み始めた頃にはあまり目立ったリリースが無かったことと、アイラ島というとやはりピートの効いたボウモアやラガヴーリンなどを求めてしまうもので、ブルイックラディをちゃんと評価することが出来ていなかったと思っています。

今回のラディは1881年の創業から125周年となる節目にリリースされたもので、復活からようやく前途が明るくなってきたところでの並々ならぬ力が入ったボトルと言えると思います。往年のシェリー樽のニュアンスが存分に漂っている中に、各種のフルーツ感やヴィンテージ家具のような古酒感が良いアクセントに。ランシオのような高貴なニュアンスもありノージングが楽しくなります。
味わいはしっとりと優しく染み込むようで、引っ掛かりのなさは本当に秀逸。徹頭徹尾、バランスの良さと陶酔感にやられっぱなしでした。スルスルと飲めてしまうので、ある意味危険なボトルとも言えるでしょう。

流石の記念ボトル、間違いなく自分の中で最高のラディと言えます。この時代の原酒の良さを感じるために、オールドボトルを求める気持ちもよく分かりました。昔の12年とか、美味しいですよね。もっとラディもいろいろと試してみないと。

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ハイランドパーク シングルカスク35年 1973

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Highland Park 35yo 1973 (OB for NUANCE GROUP, Cask# 6194, 49.6%)

香りはライチ、白ぶどう、レモンなどの爽やかなフルーツ感にバターのもったりした感じが下支えしている、ビターカカオとバタースコッチの共演、ホワイトペッパーとメンソールのニュアンス。
味わいはどっしりとした麦はプレーンながら力強く、ハチミツに花のニュアンスを感じる、トフィ、ライチ、ランプータンと多彩な香味、じわじわと染み込むようなピートがさらに複雑さを醸し出す。

【Very Good/Excellent】

オフィシャルからNUANCE GROUPというところへ向けてボトリングされたハイランドパーク、1973年蒸留の35年熟成です。ボトリングは2008年頃でしょうか。瓶詰めからやや時間が経ち、良い具合にこなれてきた感があります。

非常に多彩な香味に溢れていて、白さをイメージさせるフルーツと花の蜜のような風味がしっとりとした落ち着きと共に現れては消えていきます。飲んでみると、どっしりと構えているふくよかなボディがありますが、ギスギスしたり荒々しさはほとんど感じず、かなり滑らかで上質な口当たり。

ハイランドパークといえば上質なシェリー樽の香味とヘザーハニー、そしてピートというのがハウススタイルというかキーワードとして挙げられていました。近年のボトルがその評価に適うかどうかは各人の判断にお任せいたしますが、少なくともこのボトルは「北の巨人」の名にふさわしく、懐の深さと貫禄のあるボトルでした。

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ティーリング 25年 1991-2017 蒸留所限定 ハンドボトル

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Teeling 25yo 1991-2017 (OB, Hand bottling, American Bourbon, Cask#8448, 51.3%)

香りはライチ、マンゴスチン、酸味のある白ぶどう、木の皮のような木香、バニラ、マジパン、微かにバニラビーンズ、甘く熟したスイカのニュアンス、スワリングすると清涼感のあるハーブとバニラのニュアンスが香り立つ。

味わいは柔らかいアタックで、香り同様のライチ、マンゴスチンに強烈なパッションフルーツ、ミドルはややスパイシーでホワイトペッパー、クローブ、シナモンが良いバランスを奏でる、甘みもたっぷりでコクのあるパウンドケーキ、薄めたパイナップルジュースにフレッシュな木の香りが心地よく続くフィニッシュ。

加水すると香りに桃と紅茶のニュアンスが出てくる。味にはフルーツの皮のような渋みが表に出てくるためあまり良い変化はしない。口当たりも柔らかいため加水の必要性はあまりなく、ストレートが良い。

【Very Good/Excellent】

ティーリング蒸留所のハンドボトル、樽出し原酒を直接詰めたもの。先日の若いボトルと同様、今年4月のアイルランド旅行でティーリング蒸留所を訪問した際に購入してきたボトルです。

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アイリッシュに求める「らしさ」が全開で、マンゴスチン、パッションフルーツなどのトロピカルフレーバーは探すまでもなく感じることができます。心地よいところまで自然に落ちたアルコール感、樽の影響によると思われるスパイス感もほどよく、これ以上寝かせると渋くなったりもしそうですが、そこまでには至っていない。いろいろな面でバランスの良い、まさにボトリング時期真っ盛りといったところ。流石に少々値は張りましたが、ティーリングさん、蒸留所のビジターに良いものをチョイスしてくれてていますね。

仲間内の話を聞くと、中身はブッシュミルズの原酒ではないかということです。自分はてっきりティーリング氏が勤めていたというクーリー蒸留所のものかと思っていたのですが、これ以外にもリリースされているアイリッシュのウイスキーなどからブッシュミルズの可能性が高そうですね。

 

それにしても、1990年近辺、25年前後の熟成のアイリッシュ・シングルモルトにある、このトロピカルフレーバーは一体どこからくるものなのでしょうね。2000年以降蒸留の原酒には、まだこのような面影を見るものはあまり無い気がしますし、たまたまその時期にアタリの樽が多かったのか、それとも原酒のポテンシャルとしては同じようなものなのか……。ブレンデッドのアイリッシュでも結構似たようなフレーバーをうっすらと感じるので、後者だと自分は認識しているのですが。

スコッチと異なるのは、原料の一部を発芽させていない大麦を使っているところ、いわゆる「シングルポットスティル」の部分でしょうか。均質でない原料からくる多彩さが、このようなフレーバーに繋がっているのかもしれません。

などなど、いろいろと考えてしまいますが、飲んでいる間はそんなことはどうでも良くなりそうなくらいの美味しいウイスキーです。ちょっと思い出補正が入ってしまっているかもしれませんが、そこはまあご容赦下さい。

 

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それにしてもこのボトル、かなり重量があり箱も専用のもので大きく重い……。コルク栓まで重くて、開栓時に驚いて落としてしまったほどです。高級感があって良いですが、他のボトルよりもかなり場所を取るのが難点でしょうか(笑

 

ダルモア12年 1950年代? 流通ボトル

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Dalmore 12yo (OB 1950s bottling, 75cl, 43%)

香りは濃厚なプラムやプルーンのジャム、ムスクや汗のようなセクシーで陶酔感がある、ハッカ、良いオールドシェリーと経年による複雑さが素晴らしい。

味わいはまろやかな飲みくちだがすぐに重厚さが押し寄せる、柿や桃のフルーツ感は強すぎず皮と合わせた渋みもある、焦げたカラメルのほろ苦い甘さ、奥深くから押し寄せるタール、ややワックスのニュアンス、じっとりと濃厚な一体感のあるフィニッシュ。

【Very Good/Excellent】

ダルモアの、こちらはいつごろのものでしょうか…。1950年代? かなりのオールドボトルです。

ダルモアといえばシェリー樽、というイメージはあるものの、正直なところ近年のダルモアはあまりシェリー樽が良いイメージはありませんでした。なのでテイスティングの経験もそこまで多くはないのですが、今回のこのボトルで一気に最高地点まで到達してしまった気がします。

端的に言えば、陶酔感もある良質なオールドシェリーということになりますが、驚くのはアタックの柔らかさとその次にくる重厚で濃厚なボディ。43%とは思えないくらい厚みのあるボディは、これまでのモルト経験の中でも一二を争うものでした。ここまでの太い酒質というのは、やはり昔の原酒だからなのか、ボトリング後50年近く経過しているとはとても思えないものでした。おそらくこのボトルの状態が良かったのでしょうね。すべてがすべて、このレベルで保っているとも思えませんので。

なお、ワイン用のソムリエグラスでもテイスティングしてみましたが、そちらの方がさらに香り高く素晴らしかったです。口に含むまでのの間にも香りが押し寄せてきて、早く口に含みたいという意識が自分のことながら面白いものでした。

こちらは持ち寄り会でのOさん持参のボトル。素晴らしい経験をさせて頂きました。ありがとうございました!

ブローラ 30年 オフィシャルボトル 3rdリリース

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Brora 30yo (OB, bottled in 2004, 3rd Release, 56.6%)

香りは過熟気味の柑橘、パイナップル、マンゴーなどのトロピカル感、じっとりとしたピートにヨード、下支えするどっしりとした穀物の甘さ、まとまりがあり素晴らしい。

味わいはやや弱めのアタックから香り同様のフルーツ感、穏やかだがじんわりと主張するピートやヨード、ショートブレッドの甘さ、少し塩パンのようなニュアンス、じっくりと染み込むトロピカルフルーツとピート感がまとまりよく続いていくフィニッシュ。

【Very Good/Excellent】

2004年にリリースされた、オフィシャルのブローラ30年。この系統のオフィシャルボトルでは3番目のリリースとなるボトルでした。

こちらも簡易ブラインドで提示され、第一印象はボウモア30年シードラゴン。過熟気味のフルーツにやや落ち着いた感じのじくじくしたピートを取った結果のイメージでした。結果は上記の通りブローラ。盛大に外しましたが、アイラと北ハイランドで結構似たイメージが出て来るのも我ながら不思議だなあと思いました。

 

トロピカルというよりも過熟気味のフルーツ感の方が強く、爛れたニュアンスはある意味硫黄成分を含んだフルーツフレーバーもにも通じる要素があるのかもしれません。ピートのいぶしたようなニュアンスもあってボウモアと混同しました。

島モノらしさのあるピートのボウモアと、あまりそのようなイメージのないブローラですが、フルーツ感は結構似ているようにも思えました。ボトル公開後は「なるほど確かに」と思うのですが、ブラインド時にどう感じたかを思い返すと面白いですね。

 

ブローラのこのシリーズのオフィシャル、今回のボトルは2004年ボトリングでしたが、自分が飲み始めた2008年頃でも一部の酒屋ではこの3rdや4thが残っていた記憶がありあす。値段は3万円超えるほどでしたでしょうか、当時はその値段でもかなり高額な部類に入ったため、皆さんそこまで食指が動かなかったのかもしれません。2013年頃でも8thや9thが残っていて、それも4万円ほどでしたので、またまた同じような傾向ではありましたが、やはりいつしか売り切れてしまっていました。

この個性的な味わいは、近年ではあまり見られなくなってしまいました。もっとクリーンでクセのない方が一般的には受けるのでしょうか。この個性的な味は残して欲しかったですが、残念ですね。

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生命の水 ソサエティ 124.2 宮城峡蒸留所

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生命の水 Japanese Malt Whisksy 16yo 1989-2005 (SMWS, Cask No. 124.2, 59.3%)

香りは青リンゴ、洋梨、カスタード、はちみつ、少しおしろい、独特のヒノキのような香木感が強すぎず主張する。

味わいはスムーズに広がる、オレンジ、洋梨、ミドルから香木とやや強めの樽感、芳醇な木の香り、ホワイトペッパー様がヒリヒリと主張しながらはちみつの甘さとともに残るフィニッシュ。

【Very Good/Excellent】

ソサエティの124.2番、宮城峡蒸留所です。以前、同じくソサエティ宮城峡の124.1番を飲ませて頂いたことがあるのですが、そのときの印象と比較すると、ジャパニーズらしい香木感はやや控えめなものの、その他の香りの要素ともバランスが良く、飲んだ満足感はどちらも勝るとも劣らない素晴らしいものでした。こんなボトルを頂けたことには本当に感謝です。

こちらも簡易ブラインドでの提示。香木感は単なるスコッチでは感じられないようなとは思ったものの、独特の香りを新樽と勘違いして探してしまいあえなく撃沈。自分は以前にもジャパニーズ独特の香りを新樽と勘違いしたことがあり、この辺の違いを明確にしていくのが課題といえそうです。

それはさておき、飲んでみればとんでもなく美味いことは確かで、ソサエティへ払い出した初期のこのあたりの樽は気合いをいれていたのでしょうね。最近リリースされている宮城峡のボトルは、どれもシェリーカスクの、それもちょっと樽感がキツくてギスギスした印象のものが多いですが、これは明らかにシェリーカスクではないですし、どちらかというとプレーンな樽感が良い方向に作用しています。

こんな樽もちゃんとあるじゃないか、というのは前にも持った感想なのですが、改めて宮城峡の懐の広さを感じると同時に、どうしてこういうのがオフィシャルから出てこないのかなあ、と残念に思うところでもあります。

原酒不足ということもありいろいろと厳しい事情もあるのでしょうが、今後のリリースに期待したいと思います。

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ローズバンク 30年 1975-2005 シルバーシール

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Rosebank 30yo 1975-2005 (Silver Seal “Sestante Collection”, Sherry Cask, 55.8%)

香りはハチミツ、砂糖がけのポリッジ、レモンの皮、少し青い草の香り、バタースコッチ、マジパン、スミレのニュアンス。

味わいはどっしりとしたハチミツと甘い麦粥、完熟リンゴの蜜、洋ナシ、噛みごたえあり、ミドルからカルダモンやホワイトペッパー、奥にグラッシーなニュアンス、フィニッシュはホワイトペッパーとはちみつ漬けリンゴが心地よく続く。

【Very Good/Excellent】

シルバーシールのセスタンテ・コレクションからローズバンク30年。

ローズバンク蒸留所はローランドらしく3回蒸留で、となるとライトなボディでややグラッシーなニュアンスが強いイメージがありました。しかしこのボトルは素晴らしく分厚い、噛みごたえのあるボディが印象的で、さらに麦由来と思しき甘さがとても強い。下手なシェリーカスクなんかよりも全然甘いです。1杯の満足感は非常に高く、その割には飲み疲れるような印象もない。いいバランスが保たれていました。

シルバーシールは高品質なものしかボトリングしないということですが、このボトルに関しては納得の出来でした。