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スカイ島に旅行者が押し寄せて

スカイ島といえば、ウイスキー愛好家から見ればタリスカー蒸留所がある島ですが、一般的にはグラスゴーから半日で行ける、風光明媚でトレッキングやダイビングなどのアクティビティが愉しめる場所、というところです。

そのスカイ島が、最近「通り過ぎるだけ」の旅行者で溢れかえっているという動画ニュースがありました。


Tourist hordes descend on the Isle of Skye by Euronews.


自分は観ていないのですが、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の一部でスカイ島がモデルになっているところがあるようですね。その光景を見てみたいという、「聖地巡礼」的な人が多く訪れていて、中には豪華客船で乗り付けるグループも。

何かの舞台になった場所に人が訪れるのはある意味当然なことなので仕方が無いですし、うまくお金を落としてくれれば良いとは思いますが、現地の人からするとただ単に混むだけでも迷惑な部分もありますから、難しいところです。われわれ旅行者としては、迷惑にならないよう気をつけながらその場所で楽しませていただくしかありません。

それにしても、動画で見るスカイ島はやはり素晴らしい風景が多くて良いですね。またいつか行ってみたいと思います。

この夏、スカイ島へ行かれる方がいらっしゃいましたら、かなり混んでいる可能性もありますので、どうぞお気をつけを下さい。

 

栄光冨士 酒未来 純米大吟醸 無濾過生原酒

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栄光冨士 酒未来 純米大吟醸 無濾過生原酒

  • アタックからガツンとやってくる米の旨味
  • 暴力的ともいえるような旨味、雑味、フルーツ感
  • 大吟醸でこの線の太さは凄い。日本酒の濃厚な旨味を味わいたい人に

栄光富士さん、このボトルでもかなりはっちゃけてますね。サバイバルなどに比べるとラベルはやや大人しいですが、中身はしっかりと個性を出してきています。

これだけ多方面の個性を出し続けていける、しかも狙って作っているのでしょう。本当に凄い蔵元だと思います。今後のリリースにも目が離せません。

大観 雄町 純米吟醸

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大観 雄町 純米吟醸

  • 純米吟醸としてはやや重めの味わい
  • どっしりとしていて複雑な雑味を持つ、無骨な印象
  • 分かりやすい酒ではないぶん、じっくり付き合うと良いところが見えてきそう。燗が楽しみ。

大観は同シリーズで米の違う4種類のリリースをしていたりもしますので、飲み比べて原料の違いを感じてみるのもまた一興かと。

ノンアルコール蒸留酒という新カテゴリ

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イギリスのSeedlipというこちらの品は、なんとノンアルコールの蒸留酒(?) 酒なのにノンアルコールなのか、という良くわからないカテゴリですが、とにもかくにも、蒸留した液体のようです。オーク皮、オールスパイス、カルダモン、レモンなど6種類のボタニカルを使い、砂糖、人工甘味料、人口香料などは使用せず無添加だそうです。

世界的にというよりは一部の先進国だと思いますが、若年層はアルコール離れが進んでいる一方で、特別な日に特別な飲み物を愉しむという傾向は強いようです。それはアルコール分が入っていてもいなくても同じようですし、コーヒーや茶類からビールやウイスキーに至るまで、他とは一味違うものを選びたがるのは理解できるところです。

こちらの商品も、他とは違う個性的なところから、結構な注目度だとか。恐らくジンのようなフレーバーなのだと思いますが、見た目にも爽やかですし、夏にはかなり受けそうですね。

ノンアルコールのビールもそこそこに技術が進んで美味しくなってきましたし、蒸留酒にもノンアルコールの波が来るのでしょうか。自分はもちろんウイスキー推しなわけですが、ウイスキーのフレーバーを残したままノンアルコールにすることができるのか、とても興味があるところです。

Seedlipは人工香料無添加だそうですが、なりふり構わないのであれば、日本のメーカーなどは香料の研究などにパワーを使っていますし、実際かなりのノウハウがあります。ノンアルコールのベースに香料でそれらしい風味を付けて、いろいろな種類の飲み物を作ってしまいそうです。サントリーあたりなんかはそういうの得意そうですよね。賛否はあるにしても、新しい商品は結構簡単にできてしまうのかもしれません。美味しいかどうかもちょっと分かりませんけれど。

今後も様々な商品が生み出されて、消えていくのでしょう。その中で、いくつかは定番として残っていくかもしれません。願わくば、美味しいノンアルコールの商品が出てくることを期待しましょう。TPO次第ですが、やはりあったら良いな、と思うことはありますので。

暑さを愉しむ酒 – 泡盛

梅雨はどこへ行ってしまったのか……と思いたくなる7月前半。関東では既に梅雨明けと思われるような暑さが続いています。こう暑くなってくると、なかなかウイスキーは飲み進まないですね。

外が暑い中、クーラーをガンガンに効かせた部屋でウイスキーを飲むというのも、エネルギーの無駄遣い的な意味で贅沢の極みのひとつと言えるかもしれませんが、残念ながらあまりそういう趣味はありません。

となると、ウイスキーを飲むならロックかハイボールあたりでしょうか。炭酸のシュワっとした口当たりに、ベタついたりせず重すぎないライトな味わいのハイボールは、ある意味ビールよりも夏向きの飲み物ともいえるかもしれません。

ウイスキー以外に目を向けると、自分の場合、夏には泡盛が飲みたくなる傾向にあります。

泡盛もウイスキーと同じく蒸留酒で、樽ではなく甕で寝かせるものもありますが、最近は寝かせるのもタンクでしょうね。3年以上寝かせたものを古酒(クース)と呼び、やはり若いものとは少し異なる独特の味わいがあります。とはいえ、樽で寝かせるウイスキーと比べるとそこまで劇的な変化ではありませんが……。

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アルコール度数が30%程度あれば、開封しなければかなり保存がきくのもウイスキー同様に良いところです。酒屋に長いこと残されているものでも品質的には大丈夫なものも多く、泡盛のファンにはそういった昔のボトルを求める方も多いとか。というのも、泡盛はボトリング後も瓶内で熟成するということなので、時間が経っていればその分熟成感が期待できるというわけです。

しかし、かくいう自分もボトリングが昔のものを購入したりしてはいるものの、そこまで劇的な変化を感じたことはこれまでありません。まあ、同じ銘柄で新古どちらも試したわけではないのですが、所謂オールドボトル的なニュアンスが凄いでているものというのはあまり経験が無いです。

ちなみに泡盛は瓶詰め日が記載されているものが多いので分かりやすくて良いです。ウイスキーもちゃんと瓶詰め日を書いてくれたら良いんですけどね。

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飲み方はロックが良いですね。ウイスキーと違って、水っぽくなってもあまり気にならないところが、気楽に飲めて良いところ。冷凍庫で冷やして氷なしでも良いですが、30度を越えてくるものは少し飲みづらいかな、と思います。

たまにはウイスキー以外にも手を出してみると、いろいろと発見があって面白いですね。特に泡盛は沖縄の酒ということもあってか、暑い中で飲むのに適しているように感じます。

 

ハイボール用炭酸水の強弱

先日、バーで頂いたサントリーのプレミアムソーダで作られたハイボール。いつも飲んでいたウィルキンソンやサントリー天然水スパークリングよりもきめの細かい感じで、柔らかく飲みやすいな、とちょっと驚きました。

最近、強めの炭酸がちょっと苦手になりつつあるようで、もう少し優しめのほうが良いかなと思うようになってきました。そこで探してみたところ、どうやら「サン・ペレグリノ」は微炭酸のような飲みくちらしい。というわけで買って来て試してみました。

 

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なるほど。これは確かに微炭酸。それもかなり粒子の細かい感じです。

早速これでハイボールを作ってみると、普段飲んでいたものとはまた全然違ってきます。アイラ系のようなピートでガツン! というタイプとはちょっと合わないかもしれませんが、シェリー樽系や中庸なブレンデッドのものとはなかなか相性が良いです。リキュール類を割るのも良いですし、ワインなどで簡易スプマンテのように仕上げてしまうこともできそう。

炭酸が弱めだと、いつにもましてゴクゴクいけてしまうのもまた違ったところです。ちょっと高級感も出るような。ステレオタイプな表現をしてしまえば、ウィルキンソンは男性的、サンペレグリノは女性的、といったイメージになります。

ハイボールは原酒だけでなく炭酸のチョイスもいろいろとあることに、今更ながらに気づきました。こうやって探っていくのもまた面白いですね。

蒸留所訪問 – 長濱蒸留所

岐阜の方面へ行きたい場所があったため、そこから少し足を伸ばして、かねてより行ってみたかった長濱蒸留所を訪問してきました。

 

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日本国内でもウイスキーブームに乗っかる形で各地にクラフト蒸留所の建設が進められているのはご存知の通りかと思います。昨年頃から徐々に建設中などの情報が飛び交っていましたが、そういった蒸留所を差し置いていきなり「蒸留はじめました」と驚かされたのが長濱蒸留所でした。

今年に入り、故障したボイラー修繕のクラウドファンディングがあり、自分もひと口乗りました。その御礼品としてニューメイクなどを頂いたところ、これはかなり良い出来だと思ったため、近いうちに行ってみたいと考えていたところでした。

 

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長濱蒸留所、もとは長濱浪漫ビールというクラフトビールの醸造所。レストラン併設の醸造設備の一角にポットスチルが鎮座しているのは、入った瞬間に見て分かるようになっています。銅の鈍色が良いですね。また、エントランスをくぐった瞬間にビール醸造のものとはまた違った香りが漂っている、そう、これはニューメイクの香り。なんとも不思議な空間に足を踏み入れたことが実感できました。

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こちらでは蒸留設備とウイスキーメイクについて案内頂けました。細かい内容についてはWhisky Magazineの方に詳しくまとまっているのでそちらをご参照頂くとして、ポットスチルはポルトガルのHOGA製で初留800L+再留400Lという本当に小規模なサイズ感。日本のウイスキーファンには小規模として馴染み深いと思われる秩父蒸留所が2000L+2000Lですので、そのさらに半分、といえばどのくらいの規模かはなんとなく想像できるでしょうか。

 

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自分が訪問したタイミングでは蒸留の終わり頃で、初留と再留のテール部分が出てきているところでした。ノージングさせてもらったところ、初留は籾殻を燃やしたものをふやかしたような独特の香り、再留はラバーゴムや溶剤のような香りが出ていました。こういうところは切って捨てるわけですね。なるほど。

ミドルカットを飲ませてもらったところ、品よくまとまったクリアな甘さにレモンのような柑橘感があり、ピートが程よく効いた良い味。このときはライトピートの原酒を仕込んでいました。加水で糊っぽさがでるのは他の蒸留所でも感じた傾向です。ピート感が強すぎず弱すぎずで中々いい塩梅で、若さもうまく救うように一体感がある出来でした。素直に良い原酒だと思います。

ウイスキービジネスに加わった経緯なども伺いましたが、とにかくフットワークが軽く、導入の早さから様々な製造方法や原料の試行錯誤を繰り返すところなど、従来のウイスキー造りとはちょっと違う、まさにハンドクラフトの真髄ここに極まれりといった感じでした。それでいて出来てきたニューメイクはかなりの品質を感じさせるもの。これは熟成後の味わいにも期待してしまいます。

 

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熟成は今のところバーボン樽がメイン。そこにミズナラ樽やワイン樽、桜の木を鏡板に用いる樽など、様々な種類でのチャレンジが始まっているそうです。桜の木などはどうなるかが非常に楽しみですね。想像ですが、3年~5年の熟成でかなり仕上がってくるものと思います。

 

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今後熟成の過程でどのような味わいになっていくのか興味深いところですが、長濱蒸留所さんの面白い所はその過程をカスタマーに対して公開していこうというプロジェクト。熟成過程でどんな味わいになっていくのかも含め、ウイスキーファンに訴えかける商品づくりを目指しているそうです。ある意味、飲み手側も参加者になれるというか、一緒になって長濱蒸留所を盛り上げていけるのではないでしょうか。

日本にクラフト蒸留所が根付くかどうか、今後の3年ほどが勝負になってくると思います。その中でいち早く体制と品質を確立してきた長濱蒸留所、今後とも応援していきたいと思います。