仙禽 羽水(うすい) 純米

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仙禽 羽水(うすい) 純米

  • カラッとした澄んだ味わい
  • ややコクは控えめ、スルッと流れる喉越し
  • 軽快な中に酸味がある味わいは仙禽らしいとも。やや夏向けか。

精米は40%と大吟醸クラスなわけですが、その割には値段控えめで飲み手としては嬉しい限り。

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まんさくの花 旨辛口純米酒 うまからまんさく

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まんさくの花 旨辛口純米酒 うまからまんさく

  • 濃醇な旨味がありながらもカッチリとしたミネラル感強めのシャープな味わい
  • 和食なら幅広く合わせやすい、オールラウンダーなところが重宝する
  • 派手さは控えめだが「まんさくの花」の造りの良さを実感する一本

普段四合瓶やウイスキーなども700ml程度ですので、久しぶりに一升瓶に触れてみるとその大きさに驚きました。

国士無双 烈 特別純米酒

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国士無双 烈 特別純米酒

  • 旨味控えめ、やや無骨でクリアな味わい
  • 温度が上がった方が香り味ともに開きやすい
  • サッパリよりもほっこりした食べ物と、芋の煮っころがしなどが良いのでは

北海道は高砂酒造の特別純米酒。北海道の酒蔵というのはあまりピンと来ていなかったのですが、国士無双シリーズはどれも良いものばかりでした。冷よりは燗の方が映える酒のようです。

ラベルの好みと本物感

酒類のラベルやボトル販売をてがける きた産業 さんのページにこんな内容の論文がありました。

「アメリカ人はどんな酒ラベルを好むか ―言語背景と心理的距離感の影響・その1」

タイトルの通りの記事で、論文形式でまとめられていますが比較的気軽に読むことができます。アメリカのサンフランシスコで、日本酒のラベルを6つの形式でデザインを変えて、どのラベルがより好ましいかを調査した結果がまとめらています。

  • アルファベット
  • ひらがな
  • 漢字一文字
  • 漢字三文字
  • ひらがな+英語説明
  • 漢字一文字+英語説明

この中で、最も人気があったのが漢字三文字、逆にアルファベットは人気がありませんでした。考慮された要素では、「本物感」が最も大切にされ、次いで「シンプルさ」となりました。

本論文の結論としては、以下の3点が効果的としています。

本物感を出す – 非漢字圏母語話者には漢字を、中国語母語話者にはひらがなを使うのが望ましい。
消費者と製品との心理的距離を保つ – 消費者が慣れ親しんだ文字の使用は最小限にとどめる。
英語の商品説明を添える。しかしくれぐれも簡単に短くする

ただし、論文の中にある通りこれはサンフランシスコという場所がかなり大きなファクターとなっているように思えます。アメリカの中でもホンモノに対するこだわりは比較的高い地域でしょう。東海岸でなら似たような結果になりそうですが、中部や南部ではまた全然別の結果になりそうですね。

 

この結論を見て、自分がウイスキーを買う場合を考えてみると、なるほどたしかに「本物感」というのはとても重要なファクターとなっていることに気づきます。身も蓋もないことを言ってしまえば、どんな銘柄でも美味しければなんでも良いのですが、特にウイスキーの場合、その背景にあるものもすべて含めて自分の頭に落とし込んで味わっているため、得体の知れないものは頭が拒否する傾向にあります。特にそれは、初めて見る銘柄で買おうかどうか迷う場面だったならより一層強くなるでしょう。

所謂ジャケ買いを促進するにあたって、またブランド維持の側面からもこの「本物感」は大事にしたいところです。名の通ったシングルモルト vs どこのものともしれないブレンデッド で考えてみると分かりますが、後者がどれだけ美味しくても、なんとなく素直に楽しめない。「情報を味わっている」と言われてしまえばその通りなのですが、残念ながら人間とはそういうものでしょう。

企業も勿論デザインについては研究しているでしょう。どうやったら自分たちのボトルが買われやすくなるのか。同時に、どうやったら自分たちの思いが届けられるのか。時折あるウイスキーのラベルチェンジの際などは、特に注意して考えてみると、その意図するところが見えてくるかもしれません。

自分の場合も、やはりシンプルで本物感のあるデザインが好きですね。あまりゴテゴテとしているのは苦手です。

あなたは、どんなラベルが好きですか?

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スコッチウイスキー税率引き下げの動き

いささか旧聞となりますが、イギリス議会にスコッチウイスキーの酒税を引き下げるよう要請する動きがあります。

End the Scotch ‘Supertax’ of nearly 80% via SWA

これ自体はもう2年くらい前からロビー活動などをしているようですが、Brexitのタイミングに合わせてなら推進しやすいからというのもあるでしょう、また最近は活発化してきているようです。

 

スコッチウイスキーの税率は、ややこしい話を割愛して簡単に表すと次のようになります。

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Image via WHISKY IMPRESSIONS.com

特に、£13程度の普及帯ボトルの場合は税率が80%程度にもなります。買ったボトルの8割が税金かと思うと、ちょっとやってられませんね。高額ボトルの場合はもっと割合が下がります。これは、酒税はアルコール分にかかるため、ボトルそのものの値段にかかってくるような消費税やVAT(付加価値税)とは異なる性質によるからです。

UKやアイルランドでは、他の西欧諸国と比べても酒税が高い。次の表が分かりやすくまとめられていました。

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Image via Telegraph

確かに、ここまで高いとなると、どうにかして欲しいと思うのは必然ともいえますね。税率の引き下げは、まずは2%程度を目標に進められているようです。スコッチウイスキーの税率が低くなることで、最終的には我々海外のエンドユーザにどれほどの恩恵にあずかれるかは本当に些細なものかもしれませんが、少しでも安く手に入るなら嬉しいというのが本音です。

 

さて一方で、日本の酒税についてはどうでしょうか。一般的に「1杯」と考える量で酒税額を計算してみました。

ビール                  350ml・・・ 77.0円
日本酒                 180ml・・・ 21.6円
ワイン                180ml・・・ 14.4円
ウイスキー(40%)    35ml・・・ 14.0円
ウイスキー(48%)    35ml・・・ 16.8円

こうして見ると、ビールの酒税が恐ろしく高いことがわかりますね……。ウイスキーの税率はまだ低めに見えます。先の表にあるとおり、UK国内でのウイスキー1杯は54p(£1=140円で 約75.6円)ですから、それを考えても、やはり日本のウイスキーの税率はやや低いと考えても差し支えないかと。

なお、昨年2016年にニュースにもなったとおり、日本の酒税は改正されてこれから変化していくことになっていますので、上記の金額も変わっていきます。2017年6月には一部改正されてビールの税金が変わってきています。あくまでもご参考までに。

 

税収は国にとっては重要で、そのお金で様々な事業が進められていくわけですから何でもかんでも税金が~~とは言いたくはないですが、それにしても、ここまで税金として取られなければならない理由っていうのもなんだか釈然としなくて、いち消費者からみると税金高い、と言いたくなってきてしまいます。酒に限らず、煙草、ガソリン、自動車、土地、家、しまいには温泉に入っても税金がかかる始末(正確にはちょっと違いますが)。なんでもかんでも消費したり持っていたりすると税金がかかる、とれるところからとってしまえ的な発想が見えてしまうからでしょうかね、嫌になるのは。せめて適切に使ってもらって、ちゃんと良い事業で国を支えていってもらいたいものです。

 

ずいぶん小難しい話になってしまいました。飲む時くらいは税金のことなんか気にしないで愉しみましょう。

アードベッグの新商品 Ardbeg An Oa (アン・オー)

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アードベッグから、新しく定番商品としてリリースされる “Ardbeg An Oa” の情報が出てきました。UKでは9/1から発売されるということで、徐々に日本にも入ってくることと思います。

定番商品ですのでそこまで冒険した味わいではないと思いますが、new charred oak、PXシェリー樽、ファーストフィルバーボン樽で熟成させた原酒のヴァッティングということで、Ardbeg TEN よりはややスパイシーかつシェリー樽の甘やかな方向に振れているかな、と想像しています。アードベッグファンはマストバイなボトルでしょう。

 

個人的に気に入っているのは、An Oa (「アン・オー」もしくは「アノー」)というネーミングで、これはアイラ島南西部にある Mull of Oa (オー半島)が由来となったものです。この Oa は、初めてアイラ島を訪れたときにレンタサイクルで1時間以上かけて走っていったのですが、アイラ島で蒸留所以外の観光場所としては個人的にイチオシの場所です。

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ヨーロッパ的な荒涼とした風景、というイメージそのものが体験できる場所で、駐車場からモニュメントがある半島の先までの小一時間ほどのフットパスは、ちょっとしたファンタジー世界の冒険者気分が味わえます。例えるなら、少し古いですがゲームの「ICO」や「ワンダと巨像」の世界。もしここを馬に乗りながら歩けたら、まさにワンダの世界でしょうね。モニュメント以外に何もないですが、その何もないところが逆にオススメな場所です。

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そんなわけで Oa の名前を冠したこちらのアードベッグ、個人的にちょっと気になっているところです。まあ、Mull of Oaの名前と味わいにどんな共通点があるのかは定かではありませんが。

もしアイラ島に行かれることがあれば、是非 Mull of Oa にも脚を運んでみて下さい。車でなら、ポートエレンから一時間弱で到着できます。レンタサイクルですと、アップダウンが激しいのでちょっとした覚悟が必要です。あと、ポートエレンの町で水を買っていくのを忘れずに!

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メーカーズマーク プライベートセレクト 萌木の村 ポールラッシュ生誕120周年記念

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Maker’s Mark Private Select (OB, “Paul Rusch’s 120th Birthday”, 55.5%)

香りは典型的なバーボンらしさ、メロン、糖蜜、酸味のあるリンゴ、清涼感のある樹木の香り、焦がしたトーストにハチミツがけ、メンソール様の爽やかさ。

味わいはとろりと甘い、青リンゴ、杉のようなやや刺激的な樹木感、徐々にピリピリとブラックペッパー、少しミント系のハーブ感、鼻抜けに焦げた木材、カラメル、青いハーブ感とブラックペッパーが続くフィニッシュ

【Good/Very Good】

清里は萌木の里のオリジナルボトル。同地の発展に貢献したポール・ラッシュ氏の生誕120周年を記念したボトルです。こちらはくりりんさんとバーボンを小瓶で交換する機会があり、その折に頂いたものです。くりりんさん、ありがとうございます。

詳細についてはくりりんさんの記事がとても詳しいため、そちらをご参照下さい。

香り味ともに典型的なバーボン、といっても差し支えないと思いますが、総じて高いレベルのバーボンです。アタックはさすがにハイプルーフらしく強めではあるものの、ややトロっとした口当たりがそれを緩和し、ボディも軽めでさらっと流れてくれます。度数からマッチョなラガーマンをイメージしましたが、なるほど、そこは牧師様の記念ボトル、温和で整ったところを感じさせてくれます。

リンゴ感や独特の胡椒のようなピリピリとしたところが際立っている感じ。このバーボンは単体でストレートでも良いですが、肉料理なんかとも相性が良さそうです。そういえば以前、フォアローゼスの試飲会では果実のリンゴと合わせて飲むととても良くマッチしたのを思い出しました。おそらくは新樽によるバーボン独特の香味が、リンゴなどと相性が良いのかな、などと考えています。