昨年の内容ですが、久しぶりにブラインドをやる機会がありましたので、その記録です。
香りは生クリーム仕立てのミルクココア、レーズン、ミルクチョコレート、木の樽の清涼感、湿った苔のニュアンス。
味わいはやや強めのタッチで、麦の旨味、バター系のオイリーさ、プルーン、塩バターとレーズン、ローストしたカシューナッツ、全体的にトゲがなく落ち着いた穏やかさを伴う味わい。
シェリー樽の味わいが、近年系にありがちな強さ刺々しさを感じさせないまろやかさがある。樽の素性が良さそう。オイリーさとややブリニーなニュアンスから、北ハイランドを思い描く。バルブレアやダルモアあたりだろうか。シェリー樽というとダルモアを思い出す。
度数:52度前後
熟成年数:20年前後
地域:北ハイランド
樽構成:シェリー樽
という回答内容でしたが、正解はこちら。
Deanston 21yo 1997-2018 (MeadowSide Blending “The Maltman”, Oloroso Sherry But, Cask#577, 55.6%)
ひとつ前のブラインドと同じ系列、メドゥサイド社の The Maltman からディーンストンの21年でした。ハイランドとしては合ってますが、北と南で全然離れてしまっているのが残念なところ。ほかは大体合っていましたが、思ったよりも度数が高かったですね。
飲んだ感じで、昔のようなシェリー樽の味わいではないものの、近年の、例えばハイランドパークやマッカランにあったようなシェリー樽のニュアンスとは異なるやや綺麗めなシェリー樽なところが好印象。オイリーなところからスペイサイド系ではなくハイランドを想起しました。その後はちょっと違う方向に行ってしまったのは上記の通り。通常、南ハイランドをあまり好んで飲んでいないのもあって、経験がまだまだ足りないと感じました。
全体的に華やかさには一歩引けを取る一方で、独特のもったりとした腰の座った味わいは結構好印象でした。ディーンストンは、それこそちょうど今年2019年に訪れていましたが、バーボン樽のものばかりでシェリー樽のボトルが置かれているのは見なかった気がします。近年の小ざっぱりしたバーボン樽の構成とは異なる太い味わいで、ボトラーズらしい仕事をした一本を見た気がします。