カテゴリー別アーカイブ: GlenFiddich – グレンフィディック

オフィシャルスタンダードのテイスティング会

先日は、有志のモルト好きが集まるThw Whisky Divers(TWD)でのテイスティング会。今回はオフィシャルスタンダードクラスのボトルに焦点を当てて掘り下げてみようという企画でした。

各メンバーが推しの一本について、ボトルや蒸留所の素性をプレゼンしながら皆でテイスティングしていくというスタイル。

今回のラインナップは、アイラや島モノは除外という前提を置いたところ、

  • ロイヤルブラックラ12年
  • ダルウィニー15年
  • オーバン14年
  • エドラダワー10年
  • グレンモーレンジ10年
  • グレンカダム10年
  • グレンフィディック12年

といったラインナップで、正直なところマイナーというか影が薄い蒸留所が多い。しかしこのチョイスこそ、改めて魅力を感じてもらいたいという各人の想いが透けて見えます。

評価の結果的には予想通り、いや、予想外なのですが、それを予感していたというか、とにかく議論と評価の過程はとても濃いものになり、充実した会となりました。

今回、改めてオフィシャルのスタンダードボトルを飲んでみると、そのクオリティの高さには本当に驚かされました。10年前にはそこまでではなかった印象がありましたが、本当に近年のオフィシャルボトルは良い出来が多く、ラベルチェンジして良くなったものもあります。一概に「昔が良かった」なんて言えない、というのが率直な感想。

勿論、自分(たち)の味覚が変わって来ているというのもあるかもしれませんが、7人がそれぞれにに「こういうところが良いよね」と、ある程度一致した結論を持ったのはそれなりに信頼できるところと言っても良いのではないかと。

というわけで、上記のボトルたちを中心に、オフィシャルのスタンダードレンジは美味しくてオススメできるものが多いです。まあ、そうではないボトル(ここには挙がっていない)もあったりするんですが……。いろいろと飲み比べてみると新しい発見がありますし、飲み方でもかなり印象は変わるので、自分の好みのところを探しながら飲んでいくと面白いですね。

グレンフィディック Pure Malt 1990年代流通ボトル?

ちょっと状態悪かったかもしれませんが、とてもスタンダードです。

20181222_164453.jpg

GlenFiddich Pure Malt (OB, +/- 1980s?, 75cl, 86 US Proof)

香りは少しヒネのような古酒感、淡い植物感、青リンゴ、古い家具のニス、少しつんとしたアルコール感、マヨネーズっぽいニュアンス。

味わいはリンゴ、柿、べっこう飴、ジワリと植物感、少し焦がしたカラメルで苦味がある、キャベツなどの野菜の甘さ、植物油のようなオイリーさ感じるフィニッシュ。

【Okay】

グレンフィディックのピュアモルト、86 US Proof表記で中国? 香港? まわりのボトルのようです。年代鑑定に詳しくないのでわからないのですが、1980年代の流通ボトルでしょうか。

軽やかなモルトの風味に少しヒネたような味わいが加わっていて、いかにもオールドボトルらしい味わいになっています。やや植物っぽいニュアンスが全体的に感じられたのが気になるところで、あまり自分の好みではないので評価はそれなり止まりとなっています。

スコッチの有名銘柄らしく、非常にライトでスムースな味わいを追求しているのはこの時期も同じでしょうか。同時期のグレンリベットと比べてもかなりライト志向のように思われます。

積極的にストレートで飲むかと云われるとちょっと考えてしまいますが、様々なモルトとの比較というかベースライン的な意味で参考になる味わいだと思いました。

20181222_164506.jpg